【PHP8.x】sodium_crypto_stream_xor関数の使い方
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sodium_crypto_stream_xor関数は、ストリーム暗号化におけるXOR(排他的論理和)演算を実行する関数です。この関数は、与えられたメッセージデータと、秘密鍵、そして各操作で一度だけ使用されるべき使い捨ての数値(nonce)を組み合わせてXOR演算を行い、暗号化されたメッセージまたは復号化されたメッセージを生成します。
具体的な使い方は、暗号化したいメッセージ、予測不能なランダムなバイト列であるnonce、そして共有された秘密鍵を引数として渡します。戻り値は、XOR演算の結果である文字列です。このXOR演算は可逆的であり、同じ鍵とnonceを使って暗号化されたデータに再度この関数を適用することで、元のメッセージを復元できます。
しかし、この関数単独では、メッセージが途中で改ざんされていないことを保証する「認証」の機能は提供されません。そのため、より安全な暗号化システムを構築するには、メッセージ認証コード(MAC)などの認証機能と組み合わせて使用することが強く推奨されます。特に重要なのはnonceの扱いで、セキュリティ上の脆弱性を避けるため、同じ鍵で同じnonceを二度使用することは絶対に避けてください。
この関数は、Libsodiumライブラリが提供する低レベルな暗号プリミティブの一つであり、より高度な暗号処理の基礎として利用されます。システム開発においてデータの機密性を確保する際に、この基本的なXOR操作を理解しておくことは重要です。
基本的な使い方
構文(syntax)
1<?php 2$output = sodium_crypto_stream_xor('message_data', '24_byte_nonce_value_here', '32_byte_key_value_for_chacha20_stream'); 3?>
引数(parameters)
string $message, string $nonce, string $key
- string $message: 認証・暗号化するメッセージを指定する文字列
- string $nonce: ナンス(一度だけ使用されるランダムな値)を指定する文字列
- string $key: 暗号化・復号に使用する秘密鍵を指定する文字列
戻り値(return)
string
与えられたデータ($data)を鍵($key)とナンス($nonce)を用いて暗号化または復号化した結果を文字列で返します。