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MEID(エムイーアイディー)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

MEID(エムイーアイディー)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

エムイーアイディー (エムイーアイディー)

英語表記

MEID (エムイーアイディー)

用語解説

MEID(Mobile Equipment Identifier)とは、携帯電話やスマートフォンなどのモバイル通信機器に割り当てられる、世界中で一意の識別番号である。これは、個々のデバイスをハードウェアレベルで特定するためのもので、ちょうど人間の指紋のような役割を果たす。主にCDMA(Code Division Multiple Access)方式の通信ネットワークを利用する機器で用いられてきた識別子であり、デバイスの製造元、モデル、シリアル番号といった固有の情報を含んでいる。この識別子は、ネットワークに接続するすべての機器を区別し、適切に管理するために不可欠な要素である。

MEIDの主な目的は、モバイル通信ネットワークにおいて、接続されている個々のデバイスを正確に識別し、そのデバイスのライフサイクル全体を通じて管理することにある。例えば、通信キャリアはMEIDを利用して、どのデバイスが自身のネットワークに接続しているかを把握し、サービス提供の対象を特定する。また、デバイスが盗難されたり紛失したりした場合、所有者はキャリアに報告することで、MEIDに基づいてそのデバイスをネットワークから切断し、不正な利用を防ぐことができる。これは、デバイスの悪用を抑制する上で非常に重要なセキュリティ機能となる。さらに、製品の保証期間の確認や修理履歴の追跡においても、製造元やサービスプロバイダはMEIDを参照して、当該デバイスの情報を正確に特定する。

MEIDは、56ビットの数値で構成される識別子である。これは通常、16進数(Hexadecimal)形式で表現され、14桁または15桁の文字列として目にすることが多い。MEIDの内部構造は、大きく分けていくつかのセクションに分かれる。最初のセクションは製造元を示すコード(Regional CodeやManufacturer Code)、次にそのデバイス固有のシリアル番号が続き、最後に誤り検出のためのチェックデジットが付加される。この構造によって、MEIDは高い一意性と信頼性を確保している。

MEIDは、かつてCDMA機器で広く使われていたESN(Electronic Serial Number)の後継として導入された。ESNは32ビットの識別子であったが、モバイル通信機器の急速な普及に伴い、割り当て可能な番号が枯渇するという問題に直面した。このESN枯渇問題に対応するため、より多くの番号を生成できる56ビットのMEIDが考案され、導入された経緯がある。ESNからMEIDへの移行は、モバイルデバイスの将来的な識別番号の需要に応えるための重要なステップであった。

MEIDとよく比較される識別子に、IMEI(International Mobile Equipment Identity)がある。IMEIは主にGSM(Global System for Mobile Communications)やUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、LTE(Long Term Evolution)といった、世界中で広く利用されているモバイル通信方式の機器で用いられる。一方、MEIDはCDMA方式の機器に特化して使われてきた。しかし、現代のスマートフォンは一台で複数の通信方式に対応するマルチモード端末が一般的であるため、多くの場合、一台のデバイスがMEIDとIMEIの両方を持つことがある。特に、CDMAとGSM/LTEの両方のネットワークに接続する能力を持つデバイスにおいては、MEIDとIMEIの両方が必要となる場合がある。また、CDMA機器がLTEネットワークに接続する際には、MEIDをIMEIに変換して利用することも可能であり、両者の間には密接な連携が存在する。

自身のデバイスのMEIDを確認する方法はいくつか存在する。最も一般的な方法は、スマートフォンの「設定」メニューから「端末情報」や「デバイス情報」といった項目に進むことである。ここにIMEIやMEIDなどの識別子が表示されている。また、電話アプリのダイヤルパッドで特定のコード、例えば「*#06#」と入力すると、画面上にIMEIやMEID、場合によってはESNが表示される場合が多い。さらに、デバイス本体の物理的な場所、例えばSIMカードトレイの裏側、バッテリーの下、あるいは本体背面の小さなラベルなどにMEIDが印刷されていることもある。これらの方法は、デバイスを物理的に所有している場合にMEIDを知るための有効な手段である。

システムエンジニアを目指す上で、MEIDを理解しておくことは、特にモバイル関連のシステム開発や運用において重要となる。例えば、企業で従業員に配布されるスマートフォンやタブレットを管理するMDM(Mobile Device Management)システムを構築する際、個々のデバイスを一意に識別するためにMEIDやIMEIが活用される。これにより、特定のデバイスに対するポリシーの適用、データのワイプ、紛失時の追跡といった管理機能が実現される。

セキュリティの観点では、特定のMEIDを持つデバイスからのアクセスのみを許可したり、逆に不正なデバイスをブラックリストに登録してネットワークからの接続を拒否したりする仕組みを実装する際に、MEIDは重要な識別子となる。また、モバイルネットワークのトラブルシューティングやパフォーマンス分析を行う際にも、ログデータの中に含まれるMEIDを通じて、特定のデバイスが引き起こしている問題や挙動を特定し、デバッグの効率を高めることができる。モバイルアプリケーション開発においても、バックエンドシステムがデバイス固有の情報を必要とする場合、直接MEIDを取得して利用することは一般的ではないものの、デバイスを一意に識別する概念としてその存在を理解しておくことは、より堅牢で安全なシステム設計に役立つ。例えば、デバイスに紐づく認証情報やセッション管理を行う際に、ハードウェア識別子の重要性を念頭に置くことができる。このように、MEIDは単なる番号ではなく、モバイル通信環境におけるデバイス管理、セキュリティ、運用を支える基盤的な情報の一つとして、システムエンジニアにとって基礎知識となる。

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