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OBS(オービーエス)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

OBS(オービーエス)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

オービーエス (オービーエス)

英語表記

OBS (オービーエス)

用語解説

OBS(Open Broadcaster Software)は、主にライブ配信と画面録画のために利用される、無料かつオープンソースのソフトウェアである。このツールは、ユーザーが複数の映像ソースや音声ソースを組み合わせて一つの出力を作成し、それをYouTube LiveやTwitchなどのオンラインプラットフォームにリアルタイムで配信したり、ローカルファイルとして保存したりすることを可能にする。クロスプラットフォーム対応であり、Windows、macOS、Linuxといった主要なオペレーティングシステム上で動作するため、幅広いユーザーに利用されている。その柔軟性と多機能性、そして何よりも無料で利用できる点から、個人クリエイターから企業でのオンラインイベントまで、様々なシーンで標準的なツールとして認識されている。システムエンジニアを目指す初心者にとっても、マルチメディア処理、ストリーミング技術、ネットワークプロトコル、およびオープンソースソフトウェア開発の理解を深めるための実践的な学習ツールとなり得る。

OBSの主要な機能は、シーンとソースの概念に基づいている。シーンとは、配信または録画されるコンテンツの最終的なレイアウトを定義するものであり、複数のソースを組み合わせて構成される。ソースには、ディスプレイ全体、特定のアプリケーションウィンドウ、Webカメラからの映像、画像、テキスト、メディアファイル、ゲーム画面、Webブラウザのコンテンツなど、多種多様な要素を指定できる。これにより、複雑なレイアウトや情報量の多い配信画面も、直感的な操作で設計できる。例えば、ゲーム配信では、ゲーム画面のソース、Webカメラの映像ソース、チャットボックスを表示するWebブラウザソース、そしてオーバーレイ画像ソースなどを一つのシーンに配置し、視聴者に見やすい画面を構成する。

ライブ配信機能においては、OBSはReal-Time Messaging Protocol(RTMP)を介して様々な配信プラットフォームと連携する。RTMPは、低遅延で音声と映像のストリーミングを可能にするプロトコルであり、多くのライブ配信サービスで採用されている。ユーザーは配信プラットフォームから提供されるストリームキーとRTMPサーバーのURLをOBSに設定するだけで、簡単に配信を開始できる。エンコーディングに関しては、OBSはH.264/AVC、H.265/HEVC、AV1といった主要なビデオコーデックに対応しており、ソフトウェアエンコード(CPUを使用)とハードウェアエンコード(GPU内蔵の専用チップを使用)の両方を利用できる。ハードウェアエンコードはCPU負荷を軽減しつつ高品質な映像を提供できるため、ゲーム配信などPCリソースを多く消費する用途で特に重要となる。また、配信の解像度、フレームレート、ビットレートといったパラメータを細かく調整できるため、ネットワーク環境や視聴者の環境に応じた最適な配信品質を実現することが可能である。

録画機能もライブ配信機能と同様に強力である。配信と同様のシーン設定を利用して、ローカルPCに高品質な映像を保存できる。MP4やMKVといった一般的なコンテナフォーマットに対応しており、録画品質もエンコード設定やビットレート調整によって細かく制御できる。これにより、オフラインでのコンテンツ制作や、配信後のアーカイブ作成、高解像度でのコンテンツバックアップなど、幅広い用途に対応する。

音声ミキサーは、複数のオーディオソースを管理し、その音量を調整する機能を提供する。マイク入力、デスクトップ音声、特定のアプリケーションからの音声など、複数のオーディオデバイスやソフトウェアからの音声を個別に制御し、バランスを取ることができる。さらに、ノイズ抑制、ゲート、コンプレッサーといった音声フィルタを適用することで、プロフェッショナルな音質を追求することも可能である。これらのフィルタは、特にマイク音声の品質向上に寄与し、不要な環境音を除去したり、声のダイナミクスを均一化したりするのに役立つ。

OBSの柔軟性は、トランジション機能、ホットキー設定、そしてプラグインやスクリプトによる拡張性にも表れている。トランジション機能は、シーンの切り替え時にフェードやスライドといった視覚効果を加えることで、配信に滑らかさやプロフェッショナリズムを付与する。ホットキー設定により、キーボードショートカット一つでシーンの切り替え、配信開始/停止、録画開始/停止など、頻繁に行う操作を迅速に実行できるため、配信中のオペレーション効率が大幅に向上する。また、豊富なプラグインやスクリプトがコミュニティによって開発されており、OBSの機能をさらに拡張し、特定のニーズに合わせたカスタマイズを可能にしている。これにより、特定のプラットフォームとの連携強化や、高度な視覚効果の追加など、標準機能ではカバーしきれない要件にも対応できる。

システムエンジニアを目指す初心者にとって、OBSの利用は多岐にわたる技術要素への理解を深める貴重な機会となる。マルチメディア処理の基本原理、リアルタイムストリーミングのメカニズム、TCP/IPなどのネットワークプロトコルがどのように機能するか、そしてビデオおよびオーディオエンコード技術の役割といった概念を実践を通じて学ぶことができる。さらに、オープンソースソフトウェアがどのように開発され、コミュニティによって支えられているかを知ることは、現代のソフトウェア開発エコシステムを理解する上で非常に重要である。OBSを使いこなす過程で、PCのリソース管理、パフォーマンスチューニング、ネットワーク帯域幅の最適化といった、システム運用に必要な基礎知識も自然と身につくため、将来のシステムエンジニアとしてのキャリアにおいて、実践的なスキルと知識を養う一助となるだろう。

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