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POPサーバ(ピーオーピーサーバ)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

POPサーバ(ピーオーピーサーバ)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

ポストオフィスプロトコルサーバ (ポストオフィスプロトコルサーバ)

英語表記

POP server (ポップサーバー)

用語解説

POPサーバは、メールクライアントが電子メールをサーバから受信するために利用されるサーバの一種である。その名称はPost Office Protocol(郵便局プロトコル)に由来しており、文字通り郵便局が郵便物を一時的に預かり、利用者が取りに来た際に手渡すような役割を果たす。インターネットにおける電子メールシステムを構成する重要な要素の一つであり、主にPOP3というバージョンが広く普及している。利用者がメールクライアントソフトウェア(例えばOutlookやThunderbirdなど)からPOPサーバに接続すると、サーバに届いている電子メールが利用者の手元のコンピュータにダウンロードされる仕組みが基本的な動作である。この際、ダウンロードが完了したメールはサーバから自動的に削除される、という設定が歴史的に一般的であった。

POPサーバは、電子メールを受信するための通信規約であるPOP(Post Office Protocol)を実装したサーバを指す。現在主に利用されているのはPOP3というバージョンであり、メールクライアントはTCPポート110番(暗号化なしの場合)または995番(SSL/TLSによる暗号化を用いるPOPSの場合)を通じてPOPサーバに接続する。

クライアントがサーバへの接続を確立すると、まず認証処理が行われる。メールクライアントは利用者のユーザー名とパスワードをPOPサーバに送信し、サーバはその情報が正しいかを確認する。認証が成功した後、クライアントはサーバ上に存在するメールの一覧を取得するためのコマンド(例: LISTコマンド)を発行する。サーバはこれに応答し、受信可能なメールのIDやサイズなどのメタデータ情報をクライアントに返す。

次に、クライアントは特定のメールを受信するためにRETRコマンドを発行する。サーバはこのコマンドを受けて、指定されたメールの内容をクライアントに送信する。メールのダウンロードが完了すると、クライアントは通常、サーバからそのメールを削除するようDELEコマンドを発行する。これは、POPプロトコルの本来の設計思想に基づき、メールが利用者の手元のデバイスに保存されたら、サーバのストレージ領域を解放するという目的があったためである。しかし、現代では多くのメールクライアントやメールサービスで「サーバにメールのコピーを残す」という設定が可能になっており、これにより、同じメールを複数のデバイスで一時的に確認するといった柔軟な利用も可能になっている。全ての処理が完了すると、クライアントはQUITコマンドを発行してサーバとのセッションを終了する。

POPサーバを利用する主な利点として、一度メールをダウンロードしてしまえば、インターネットに接続されていないオフラインの状態でもメールを閲覧できる点が挙げられる。メールデータが利用者のローカルコンピュータに保存されるため、サーバ側のディスク容量を節約できるという側面も、特に過去には重要視された。

一方で、いくつかのデメリットも存在する。最も顕著なのは、メールが特定のデバイスにダウンロードされると、サーバから削除される設定の場合、他のデバイスからはそのメールにアクセスできなくなる点である。例えば、自宅のPCでダウンロードしたメールは、職場のPCやスマートフォンからは通常アクセスできない。また、ローカルに保存されたメールデータは、そのデバイスが故障したり紛失したりした場合に失われるリスクも伴う。これは、メールがサーバ上で一元的に管理されるIMAP(Internet Message Access Protocol)という別のプロトコルとは対照的である。IMAPサーバはメールをサーバ上に保持し続けるため、複数のデバイスから常に同じ最新のメール状態を同期して利用できるという特徴を持つ。

セキュリティの観点からは、認証情報やメールの内容がネットワーク上を流れるため、通信途中で第三者による盗聴や改ざんを防ぐために、SSL/TLSによる暗号化(POPS)を利用することが強く推奨される。POPサーバはインターネットメールの黎明期から存在する歴史あるプロトコルであり、その特性を理解して適切に利用することが重要である。

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