【ITニュース解説】How to Design Dish Drying Rack Using 3D CAD Software
2025年09月12日に「Dev.to」が公開したITニュース「How to Design Dish Drying Rack Using 3D CAD Software」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
3D CADソフトウェア「SelfCAD」を使い、自分だけの食器乾燥ラックを設計する方法を解説。日常品のカスタマイズを通じて、3Dモデリングの基本や問題解決スキルを楽しく学べる。初心者でも直感的に操作でき、精密なデザインが可能。実用的なアイテム作成で、デジタルデザインの魅力を体験できる。
ITニュース解説
私たちは普段、何気なく使っている日用品がどのように作られているか、深く考える機会は少ない。しかし、現代のテクノロジーを使えば、身の回りにある様々なものを、私たちの具体的なニーズに合わせて自分でデザインし、形にすることが可能だ。その強力なツールの一つが「3D CADソフトウェア」である。CADとは「Computer Aided Design(コンピューター支援設計)」の略で、コンピューターを使って設計を行うソフトウェア全般を指す。このソフトウェアは、自動車や航空機のような複雑な工業製品だけでなく、今回のテーマである食器乾燥ラックのような身近なアイテムまで、あらゆるものの設計に応用できる。
今回のニュース記事では、この3D CADソフトウェアを使って、自分だけの食器乾燥ラックをデザインする方法が紹介されている。食器乾燥ラックは、キッチンを整理整頓し、効率的な空間利用を実現する上で非常に重要なアイテムだ。単に皿を置くだけでなく、強度、安定性、そして様々な食器の種類に対応できる適切な間隔を考慮して設計する必要がある。このようなニーズに応えるために、3Dモデリングソフトウェアが非常に役立つ。自分のキッチンのレイアウトや美的な好みに合わせて、完全にカスタマイズされたラックを作り出すことができるのだ。
記事で紹介されているのは「SelfCAD」という3D CADソフトウェアだ。これは、ユーザーフレンドリーでブラウザベースという点が大きな特徴である。ブラウザベースであるため、特別なソフトウェアをパソコンにインストールする必要がなく、インターネットに接続できる環境があればどこでも設計作業を始めることができる。従来の専門的なデザインツールは、多機能ゆえに操作が複雑で、初心者には敷居が高く感じられることもあった。しかし、SelfCADは直感的なインターフェースと分かりやすい機能群を提供し、モデリングプロセスを簡素化しながらも、詳細なカスタマイズを可能にしている。食器乾燥ラックの設計は、単なる実践的な問題解決の演習に留まらず、デジタルデザインがいかに日常の道具に機能性と個性を吹き込むことができるかを示す良い例だと言える。
それでは、具体的なデザインのプロセスを見ていこう。
まず、SelfCADのエディタを起動したら、食器乾燥ラックの縦棒となる部分から作成する。ツールバーの「3D Shapes(3D図形)」カテゴリから「Cylinder(円柱)」を選択する。ここで、円柱の形状を細かく設定する。上部の半径と下部の半径をそれぞれ「1」に設定することで、均一な太さの棒を作成する。高さを「200」に設定し、ラックの縦方向の長さを決める。さらに、位置を示す「position x」を「-150」、「position y」を「5」に設定して、作成する円柱が画面上の特定の座標に配置されるようにする。そして、「rotation x」を「90」に設定することで、円柱がX軸を中心に90度回転し、地面と水平になるように倒す。これにより、食器を立てかけるための横棒が一本完成する。これらの数値設定は、実際の製品の寸法や配置を厳密にデジタル空間上に再現するために不可欠なプロセスだ。
最初の円柱が完成したら、チェックマークをクリックして確定する。次に、同じような横棒を複数作成するために、ツールバーの「Tools(ツール)」カテゴリから「Copy Offsets(コピーオフセット)」機能を選択する。この機能は、選択したオブジェクトを一定の間隔で複数複製する際に非常に便利だ。「x」の値を「10」に設定すると、新しい円柱がX軸方向に10単位ずつずれて配置される。「amount of copies(コピーの数)」を「30」に設定すると、指定した間隔で30個の円柱が複製される。これにより、食器を並べるための多くの横棒が一度に効率よく生成される。コピーが完了したら、「Copy」ボタンをクリックし、最後に「x」をクリックしてパネルを閉じる。
次に、ラックの土台となる部分を作成する。再び「3D Shapes」カテゴリから「Cube(立方体)」を選択する。この立方体がラックの横方向の枠となる部分だ。幅(width)を「315」、高さ(height)を「2」、奥行き(depth)を「15」に設定する。高さが非常に小さいのは、薄い板状の土台を作るためだ。位置を示す「position y」を「5」、「position z」を「-100」に設定して、コピーした円柱群の下部に配置されるように調整する。この立方体も設定を終えたらチェックマークをクリックして確定する。
この土台部分がラックの前後両方に必要なので、今作成した立方体をコピーする。コピーボタンをクリックして選択中のオブジェクトを複製し、次にツールバーの「Move(移動)」機能をクリックする。移動パネルで「z」の値を「100」に設定する。これにより、コピーされた立方体がZ軸方向に100単位移動し、最初に作った土台の対面に配置される。これはラックの前後を支える枠となる。移動が完了したら、「x」をクリックしてパネルを閉じる。
これで、横棒となる円柱群と、それらを支える前後の土台となる立方体、すべての部品が揃った状態だ。しかし、これらの部品はまだ個別のオブジェクトとして存在している。これらを一つの一体化した食器乾燥ラックとして定義するために、結合する作業を行う。まず、上部ツールバーの「Edit(編集)」メニューから「Select All(すべて選択)」をクリックして、画面上のすべてのオブジェクトを選択する。
次に、ツールバーの「Boolean(ブーリアン)」機能を選択する。これは、複数の3Dオブジェクトを組み合わせたり、一部を削り取ったりする際に使われる高度な機能だ。ブーリアンツールパネルから「union(結合)」を選択する。「結合」機能は、選択した複数のオブジェクトを一つの新しいオブジェクトとして統合する。この操作により、バラバラだった円柱と立方体が一体の食器乾燥ラックとして機能するようにデジタル空間上で結合される。結合が完了したら、チェックマークをクリックして確定する。これで、カスタマイズされた食器乾燥ラックの基本的なデザインが完成する。
このように、3D CADソフトウェアを使うと、シンプルな基本図形といくつかの編集ツールを組み合わせるだけで、具体的な用途に応じた複雑な形状を作成できる。これは、システム開発におけるモジュール設計と似ている。個々の小さな部品(モジュール)を設計し、それらを組み合わせて(結合して)一つの大きなシステム(製品)を構築するプロセスだ。正確な数値入力による精密な設計は、実際の製品が意図した通りに機能するための基盤となる。
SelfCADは、このような設計スキルを磨くための豊富な学習リソースを提供している。SelfCADのウェブサイトには、インタラクティブなチュートリアルが多数用意されており、デザインの基本から応用まで、様々なレベルのユーザーが学べるようになっている。さらに体系的な学習を求める場合は、SelfCAD Academyで業界の専門家による詳細なコースを受講したり、YouTubeチャンネルで提供されている3Dモデリングのシリーズを視聴したりすることも可能だ。
システムエンジニアを目指す上で、このようなデジタルデザインの思考プロセスは非常に重要である。目の前の問題を分析し、具体的な要件に基づいて設計し、それをツールを使って実現するという一連の流れは、ソフトウェア開発における「要件定義」「設計」「実装」のプロセスと共通している。3D CADを使って身近なものをデザインする経験は、問題解決能力や論理的思考力、そして創造性を養う上で、貴重な学びとなるだろう。デジタル技術がますます進化する現代において、このようなデザインスキルは、様々な分野で新たな価値を生み出す可能性を秘めている。