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【ITニュース解説】A Junior Dev Found a Bug in My Code I’d Been Shipping for Three Years

2026年08月25日に「Medium」が公開したITニュース「A Junior Dev Found a Bug in My Code I’d Been Shipping for Three Years」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

経験の浅いジュニア開発者が、3年間運用されてきたベテランのコードのバグを発見した。経験が浅くても、新しい視点がシステムの品質改善に貢献できることを示す出来事だ。

ITニュース解説

あるベテラン開発者が3年間もプロダクトに含め続けてきたバグを、入社して間もない新人開発者が発見したという話は、システムエンジニアを目指す多くの人にとって学びの多い事例だ。この話は、経験の有無に関わらず、エンジニアリングにおける基本的な知識の重要性、そして常に疑問を持つ姿勢の大切さを教えてくれる。

このバグの核心は、特定のオブジェクトのプロパティを更新するロジックの中に潜んでいた。開発者の意図は「もしプロパティの値がundefined(未定義)であれば新しい値で更新するが、すでに何らかの値(例えば文字列や数値、またはnull)が存在する場合は、既存の値をそのまま保持する」というものだった。しかし、実際のコードでは、nullという値が格納されている場合も、意図せず新しい値に更新されてしまう可能性があった。

ここで重要になるのが、JavaScriptにおけるundefinednullの違いだ。undefinedは通常、変数が宣言されたものの値がまだ割り当てられていない状態や、オブジェクトに存在しないプロパティにアクセスした際に返される値を示す。一方、nullは開発者が意図的に「値がない」ことを示すために使う値である。これらは似ているが、プログラミング上では異なる意味を持つ場合が多く、その違いを正確に理解しておくことが肝心だ。

バグの原因となったのは、JavaScriptの論理演算子である||(論理OR)の使われ方だった。ベテラン開発者は、この||演算子が「左辺がnullまたはundefinedの場合に右辺の値を返す」という挙動をすると思い込んでいた節がある。しかし、||演算子は左辺がfalse0、空文字列''nullundefinedといった「falsy(フォルシー)」な値のいずれかである場合に右辺の値を返すという特性を持つ。

本来、開発者が期待していた「nullundefinedの場合のみ」という挙動を実現するには、ECMAScript 2020で導入された??(null合体演算子、nullish coalescing operator)を使うべきだった。??演算子は、左辺がnullまたはundefinedの場合にのみ右辺の値を返し、それ以外のfalsyな値(例えば0や空文字列)であれば左辺の値をそのまま保持する。この||??の挙動の違いを混同していたことが、3年間も見過ごされてきたバグの根本原因だった。

では、なぜこのような基本的な見落としが3年間も誰にも発見されずにいたのだろうか。一つには、ベテラン開発者自身の「思い込み」が挙げられる。一度自分が書いたコードは正しいという心理が働きやすく、また多くの開発者は日々の業務の中で、すでに動作している機能のコードを深く疑う機会が少ない。また、プロダクトのテストスイート(テストの集まり)がnullのケースを十分に網羅していなかった可能性もある。さらに、コードレビューの際も、機能が想定通りに動いているように見えるため、演算子の細かな挙動の違いまで突き詰めて確認されることは稀だったかもしれない。このバグは、特定の条件下でしか表面化しないものであったため、実際にシステムが動いている中で大きな問題として認識されにくかったことも考えられる。

この長年のバグを発見したのは、入社してわずか6週間の新人開発者だった。彼女がバグを見つけられた理由はいくつか考えられる。まず、新人ならではの「新しい目」を持っていたことだ。既存のコードや実装に対して先入観を持たず、純粋に「このコードは本当に意図した通りに動くのか?」という疑問を抱きやすかったのだろう。そして、その疑問を解消するために、彼女は地道にコードを読み解き、異なる入力値(特にnullのようなエッジケース)を与えて挙動を検証したのだ。具体的なテストコードを書き、その結果を注意深く観察する、というエンジニアとして非常に基本的ながらも重要なプロセスを忠実に実行したことが、バグの発見につながった。彼女は、自身で基本的な知識(||??の違い)を確認し、ベテラン開発者のコードに存在する誤りを論理的に指摘することができた。

この出来事から、システムエンジニアを目指す初心者は多くの教訓を得られる。 まず、プログラミング言語の基本的な知識を徹底的に理解することの重要性だ。今回のように、一見似たような機能を持つ演算子でも、その細かな挙動の違いが重大なバグにつながるケースは少なくない。基礎をおろそかにせず、常に正確な知識を身につけるよう努力することが求められる。 次に、常に疑問を持つ姿勢の大切さだ。既存のコードや慣習を鵜呑みにせず、「なぜこうなっているのか」「本当にこれで正しいのか」と批判的な視点を持つことで、思わぬ問題を発見できることがある。 そして、テストの書き方とその重要性を学ぶこと。今回のバグは、適切なテストケースが書かれていれば早期に発見できた可能性が高い。自分でコードを書くだけでなく、そのコードが正しく動くことを検証するためのテストコードを書く能力は、エンジニアにとって不可欠だ。 また、経験が浅くても臆することなく、自分の意見や発見をチームに共有する勇気も必要だ。新人の視点だからこそ見つけられる問題は多く、それはチーム全体の品質向上に大きく貢献する。 最後に、この話はベテラン開発者にとっても謙虚さの重要性を示す。どんなに経験を積んだエンジニアでもミスはする。自分のコードが完璧であるという思い込みは危険であり、常に学び続け、改善の余地があることを認識する姿勢が大切だ。

この一件は、システム開発の世界において、経験年数だけが価値を決めるわけではないことを明確に示している。新人であろうとベテランであろうと、技術への好奇心、探求心、そして細部への注意力が、より良いプロダクトを生み出すために不可欠な要素なのだ。

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