【ITニュース解説】Silksong, smacking sticks and other new indie games worth checking out

2025年09月06日に「Engadget」が公開したITニュース「Silksong, smacking sticks and other new indie games worth checking out」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

人気インディーゲーム「Hollow Knight: Silksong」がついに発売された。Epic Games Storeでは大規模サマーセールと「Monument Valley」など人気作の無料配布を実施中。その他、「Rogue Labyrinth」や「Hirogami」など注目インディーゲームの新作情報、さらに「Steel Century Groove」といった今後のリリース予定も紹介されている。

ITニュース解説

インディーゲームの世界は、大手ゲーム会社とは異なる小規模な開発チームや個人が、独自のアイデアや情熱を注ぎ込んで制作するゲームで満ちている。近年、その多様性と革新性から、多くのプレイヤーや開発者を目指す人々から注目を集める分野となっている。今回のニュース記事では、インディーゲームの最新情報、お得なセール、そして近々リリースされる期待の新作が多数紹介されている。

まず、PCゲームを中心に大きなセールが開催されている。特にEpic Games Storeでは「エンドオブサマーセール」が9月18日まで実施されており、人気タイトルが大幅に割引されている。例えば、「サイバーパンク2077」はベースゲームが65%オフ、拡張DLCを含むアルティメットエディションも50%オフで手に入る。「レッド・デッド・リデンプション2」は75%オフ、「グランド・セフト・オートV エンハンスド」は50%オフなど、AAAタイトルと呼ばれる大規模開発のゲームも多数セール対象となっている。さらにEpic Games Storeの魅力は、毎週無料でゲームを提供している点にある。これらはサブスクリプションが不要で、一度手に入れれば永続的にプレイできる。現在は美しいパズルゲーム「Monument Valley」が無料で配布されており、9月11日には「Monument Valley 2」、「Ghostrunner 2」、戦略ゲーム「The Battle of Polytopia」が新たに無料タイトルとして登場する予定だ。

Amazon Prime会員であれば、「Prime Gaming」を通じて毎月無料でゲームを入手できる特典も利用できる。こちらも一度手に入れたゲームは、Prime会員でなくなった後もプレイし続けることが可能だ。今週は高く評価された戦略ゲーム「Into The Breach」が提供されており、他にも多くのタイトルがラインナップされている。これらのゲームプラットフォームは、システムエンジニアが将来ゲーム開発に携わる際、どのような環境でゲームが流通し、ユーザーに届けられるかを理解する上で重要な情報源となるだろう。

そして、ついに長年待ち望まれた新作インディーゲームの登場だ。「Hollow Knight: Silksong」は、その前作が高い評価を受けた「Hollow Knight」の続編で、今回の記事の中でも最も注目を集めているタイトルの一つだ。コンソールとPC向けに20ドルで発売され、Xbox Game Pass UltimateやPC Game Passといったサブスクリプションサービスにも含まれている。Game Passのようなサービスは、月額料金を支払うことで多数のゲームを自由にプレイできる仕組みであり、ゲーム提供側にとっては新たな収益源、プレイヤーにとっては多様なゲームに触れる機会を提供するビジネスモデルとなっている。この「Silksong」の発売は、インディーゲーム市場に大きなインパクトを与え、他の開発者たちもその影響を考慮して発売日を調整するほどの影響力を持っている。

「Silksong」以外にも、ユニークな新作インディーゲームが多数登場している。例えば、「Rogue Labyrinth」は、往年の名作「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」を思わせるビジュアルが特徴のアクション・ナラティブ・ローグライトだ。ローグライトとは、毎回ランダムに生成されるダンジョンやアイテム、敵が登場し、プレイするたびに異なる体験が楽しめるゲームジャンルである。プレイヤーは「スマッシングスティック」という武器を使い、敵を倒して投げ飛ばしたり、弾幕避けとハックアンドスラッシュを組み合わせた戦闘を楽しんだりする。ランダム性のあるゲームデザインは、システムエンジニアがプロシージャル生成(自動生成)の仕組みを学ぶ良い例となるだろう。

「Hirogami」は、その名の通り「折り紙」をテーマにした3Dプラットフォーマーだ。プレイヤーはキャラクターを紙のように平らな状態にしたり、アルマジロ、サル、カエルといった動物に変身させたりして、環境を探索しパズルを解き進める。キャラクターの形状変化や動物への変身といったシステムは、ゲームエンジニアがどのように物理演算やアニメーションを実装するかを考えるヒントになるかもしれない。このゲームはSteam、Epic Games Store、PS5でリリースされている。

「Fling to the Finish」は、プレイヤー同士が伸縮性のあるロープで繋がっているユニークな協力プラットフォームレースゲームだ。このロープは障害物にもなるが、工夫次第で仲間を高い場所に飛ばしたり、二人で勢いをつけて飛び越えたりと、戦略的に活用できる。物理演算を応用したゲームデザインや、オンライン・ローカルマルチプレイ、さらにはクロスプレイ(異なる機種のプレイヤー同士が一緒に遊べる機能)にも対応している点は、ネットワーク技術やマルチプラットフォーム開発に興味があるシステムエンジニアにとって興味深い事例となる。

「Jetrunner」は、ハイスピードなアクションとパルクールを組み合わせたプラットフォーマーだ。プレイヤーはコースを駆け抜けながらターゲットを撃ち、グラップルポイントにフックをかけ、ショートカットを探して最適なルートを攻略する。ランキング上位を目指すスピードラン(いかに速くゲームをクリアするかを競う)要素が強く、過去の自分のプレイを「ゴースト」として表示して競い合う機能も搭載されている。また、ストーリーモードも用意されており、主人公の成長が描かれる。このような競争要素の強いゲームは、サーバーサイドエンジニアがランキングシステムやユーザーデータ管理を設計する際の参考になるだろう。発売を記念して、2000ドルの賞金プールがかかったスピードランコンテストも開催されている。

今後のリリース予定作品にも注目すべきタイトルが多い。「Steel Century Groove」は、リズムゲームとRPGを融合させた意欲作だ。プレイヤーは巨大なメカを操り、自分の好きな音楽をBPM(拍子の速さ)を調整して取り込み、ダンスバトルを繰り広げる。デモ版の進行状況が製品版に引き継がれる仕組みは、セーブデータ管理の実装の一例だ。

「Dreams of Another」は、既存のゲームとは一線を画すユニークなビジュアルが特徴だ。これは「ポイントクラウドレンダリング」という技術を用いており、点群で構成された幻想的な世界が表現されている。プレイヤーは世界を撃つことで創造していくという、探索と創造が融合したゲームプレイが提供される。PlayStation 5、PlayStation VR2、Steamで10月9日にリリース予定で、VR対応も注目される点だ。VR技術は、より没入感のある体験をユーザーに提供するための最先端技術であり、システムエンジニアが将来的に取り組む可能性のある分野の一つと言えるだろう。

そして、元Uber、MapQuest、Microsoftのエンジニアが9年の歳月をかけて開発したという「Fantasy Football Tactics Demo」も紹介されている。これは「ファイナルファンタジータクティクス」にインスパイアされたターン制RPGで、敵を倒すのではなく、フットボールのルールに則って得点を競うという斬新なコンセプトが特徴だ。現役のエンジニアが、自身の知識と情熱をゲーム開発に活かして、このような独自の作品を生み出していることは、システムエンジニアを目指す人々にとって大きな刺激となるはずだ。

これらのインディーゲームは、大手ゲーム会社にはない自由な発想や、特定の技術を深く追求する姿勢が見られる。プラットフォームの多様化、サブスクリプションモデルの普及、そして個人の開発者がアイデアを実現できる環境が整いつつある現代において、インディーゲームはIT業界のイノベーションの最前線の一つとも言える。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、これらのゲームの仕組みや開発背景を知ることは、将来のキャリアを考える上で貴重な洞察を与えてくれるだろう。