【ITニュース解説】Differences between a subquery, a CTE, and a stored procedure.

2025年09月03日に「Dev.to」が公開したITニュース「Differences between a subquery, a CTE, and a stored procedure.」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

SQLでコードを整理する主要な方法は、サブクエリ、CTE、ストアドプロシージャの3つだ。サブクエリは一時的なデータ取得、CTEは複雑なクエリの構造化や可読性向上に、ストアドプロシージャはデータベースで再利用・自動化する複雑な処理に適している。目的や規模に応じて使い分けが重要となる。

ITニュース解説

SQLでコードを整理するための主要なツールとして、サブクエリ、CTE(共通テーブル式)、ストアドプロシージャの3つがある。それぞれに明確な役割と技術的な特性があり、これらを理解することで効率的なデータベース操作が可能になる。

まず、サブクエリは、別のSQLステートメント内に埋め込まれたクエリのこと。SELECT、FROM、WHERE句の中で括弧で囲んで使用する。主に一時的な結果が必要な場合に用いられ、インラインヘルパーとして機能する。技術的な特徴としては、スコープがメインクエリ内のみに限定される点が挙げられる。サブクエリには、相関サブクエリ(外部クエリの行ごとに実行される)と非相関サブクエリ(独立して実行される)の2種類がある。サブクエリは、迅速なデータ取得に適しているものの、大規模なロジックには向いていない。過度に使用するとパフォーマンスが低下する可能性があるため注意が必要。また、サブクエリはステートメント外での再利用はできない。例として、ある金額以上の注文をした顧客の名前を取得するケースでは、サブクエリで条件を満たす顧客IDを取得し、メインクエリでそのIDに基づいて顧客名を取得する。

次に、CTEは、WITH句を使用して名前付きの一時的な結果セットを定義するもの。複雑なクエリを論理的な部分に分割するのに適しており、サブクエリにはない再帰処理をサポートする。技術的な特徴としては、スコープがメインクエリの実行中に限定されること、同じクエリ内で複数回参照できること、再帰処理をサポートすることが挙げられる。CTEの主な利点は、可読性と保守性の向上。例えば、顧客ごとの合計支出を計算し、特定の金額を超えた顧客IDを取得するケースでは、まずCTEで顧客IDごとの合計金額を集計し、メインクエリでその結果をフィルタリングする。

最後に、ストアドプロシージャは、データベースに保存された事前コンパイル済みのルーチン。パラメータを受け取り、複数のSQLステートメントを実行し、ループや条件分岐などの複雑なロジックを処理できる。自動化、カプセル化、再利用に不可欠な要素となる。技術的な特徴としては、データベーススキーマに永続的に保存されること、入力/出力パラメータを受け入れること、複数のクエリ、ビジネスロジック、制御フローを含めることができること、事前コンパイルされるため繰り返し解析するオーバーヘッドを削減できることなどが挙げられる。ストアドプロシージャは、ルーチンバッチジョブ、自動化、複雑な操作に適している。例えば、特定の金額以上の注文をした顧客情報を取得するストアドプロシージャを作成した場合、パラメータを指定して実行するだけで、毎回ロジックを書き換える必要がない。

サブクエリ、CTE、ストアドプロシージャの技術的な比較を表にすると以下のようになる。スコープは、サブクエリとCTEは単一クエリ内だが、ストアドプロシージャはデータベースに永続的に保存され再利用可能。目的は、サブクエリがインラインでのデータ取得、CTEが複雑なクエリの構成/構造化、ストアドプロシージャが自動化とカプセル化。再利用性は、サブクエリは不可、CTEはクエリレベルのみ、ストアドプロシージャはセッションを超えて可能。再帰処理のサポートは、サブクエリは不可、CTEとストアドプロシージャは可能(ストアドプロシージャは制御フローが必要)。実行は、サブクエリとCTEはメインクエリと同時に実行されるが、ストアドプロシージャは明示的に呼び出す必要がある。

まとめとして、サブクエリは、迅速なインラインデータ取得に適しているが、大規模なロジックには不向き。CTEは、複雑なSQLを簡素化し、モジュール化するのに役立ち、特に再帰処理や複数のクエリ参照が必要な場合に有効。ストアドプロシージャは、ビジネスロジックのカプセル化、タスクの自動化、事前コンパイルによるパフォーマンス向上に最適。シナリオに応じて適切なアプローチを選択し、スコープ、複雑さ、再利用の必要性を考慮することが重要。