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HTTP 408 Request Timeout(エイチティーティーピーヨンマルハチリクエストタイムアウト)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

HTTP 408 Request Timeout(エイチティーティーピーヨンマルハチリクエストタイムアウト)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

HTTP 408 リクエストタイムアウト (エイチティーティーピー ヨンジュウハチ リクエストタイムアウト)

英語表記

HTTP 408 Request Timeout (エイチティーティーピーヨンマルハチリクエストタイムアウト)

用語解説

「HTTP 408 Request Timeout」は、Web通信においてクライアントからのリクエストが一定時間内に完了しなかった場合に、サーバから返されるHTTPステータスコードである。このコードは4xx系に分類され、クライアントエラーを示す。サーバは、クライアントがリクエストメッセージの送信を完了するのを待機する際、またはアイドル状態が一定時間続いた際に、リソースの無駄な占有を防ぐ目的でタイムアウトを設定している。このタイムアウトを超過すると、サーバはコネクションを切断し、この408ステータスコードをクライアントに通知する。

HTTPプロトコルは、クライアントとサーバが互いにメッセージをやり取りすることで機能する。クライアントはWebブラウザやアプリケーションであり、サーバはWebサイトのコンテンツや機能を提供するコンピュータである。クライアントがWebページを要求したり、データを送信したりする際には、「リクエスト」と呼ばれるメッセージをサーバへ送る。サーバはそのリクエストを処理し、「レスポンス」と呼ばれるメッセージをクライアントへ返す。この一連のやり取りにおいて、ネットワークの遅延やクライアント側の処理の遅さなど、様々な要因でリクエストの送信が滞ることがある。

ここで登場するのが「タイムアウト」の概念である。タイムアウトとは、特定の処理や通信が、あらかじめ設定された時間を超えても完了しない場合に、その処理を強制的に中断することである。Webサーバにとって、クライアントからのリクエストをいつまでも待ち続けることは、非常に非効率的で危険な行為である。なぜなら、無数のクライアントからの接続要求に応答する中で、ある特定のクライアントからのリクエストが途中で止まってしまった場合、サーバはその接続をいつまでも維持し続けることになり、貴重なメモリやCPUといったシステムリソースを占有し続けることになるからだ。このような状況が続けば、サーバは他の正常なリクエストを処理できなくなり、最終的にはシステム全体のパフォーマンス低下や停止につながる可能性がある。これを防ぐために、Webサーバは「リクエストタイムアウト」という仕組みを持っている。

408 Request Timeoutが具体的に発生するシナリオはいくつか考えられる。最も典型的なのは、クライアントがリクエストメッセージの一部を送信したものの、何らかの理由でその後の送信が停止してしまい、サーバが残りのメッセージを受信するのを待機し続けているような場合である。例えば、クライアントが大きなファイルをアップロードしようとしている最中に、ネットワーク接続が一時的に切断されたり、非常に遅延したりすることが挙げられる。また、クライアント側のアプリケーションの処理が遅く、リクエストヘッダやボディの生成と送信に時間がかかりすぎ、サーバが設定したタイムアウト期間内にリクエスト全体を正常に受け取れない場合もこのエラーが発生しうる。このタイムアウトは、主にHTTPプロトコルレベルでの「アイドルタイムアウト」に近い。つまり、データが一定時間流れてこない状態が続いた場合に発動する。

サーバ側でこのタイムアウトを検知すると、通常、そのクライアントとのTCPコネクションは切断される。TCPコネクションは、クライアントとサーバがデータを信頼性高くやり取りするための仮想的な通信路である。このコネクションが切断されることで、サーバは占有していたリソースを解放し、他のクライアントからのリクエスト処理に専念できるようになる。408ステータスコードは、この切断の理由をクライアントに伝える役割を果たす。

クライアントがこの408エラーを受け取った場合、まず考慮すべき対処法は、リクエストの再試行である。一時的なネットワークの問題やサーバの負荷状況によって発生した可能性もあるため、再度リクエストを送信することで成功する場合がある。ただし、再試行する前に、リクエストが「べき等(idempotent)」であるかを確認することが重要である。べき等なリクエストとは、何度実行しても同じ結果が得られるリクエストのことで、例えばデータ取得(GET)やデータ削除(DELETE)などがこれにあたる。データの作成(POST)や更新(PUT)など、複数回実行すると意図しない結果になる可能性のある非べき等なリクエストの場合は、安易な再試行は避けるべきである。

その他、クライアント側での確認事項としては、自身のネットワーク接続が安定しているか、アップロードするデータ量が非常に大きい場合は分割して送信できないか、あるいはクライアントアプリケーションのロジックに時間がかかる処理が含まれていないかなどが挙げられる。サーバ側から見れば、Webサーバソフトウェア(Apache HTTP Server, Nginxなど)やアプリケーションサーバ(Tomcat, Node.jsなど)の設定ファイルにおいて、タイムアウト値が適切に設定されているかを確認する必要がある。タイムアウト値を極端に短く設定しすぎると、正当なリクエストもタイムアウトで失敗する可能性があり、逆に長すぎるとサーバのリソース枯渇を招くリスクがある。適切な値は、システムの特性や予想されるネットワーク環境、クライアントの挙動によって変動するため、慎重な検討とテストが求められる。また、プロキシサーバやロードバランサなど、クライアントと最終的なWebサーバの間に介在する機器がある場合、それらの機器も独自のタイムアウト設定を持っていることがあり、その影響も考慮に入れる必要がある。それぞれの機器でのタイムアウト設定が連携しているか、または競合していないかを確認することも重要である。

このように、HTTP 408 Request Timeoutは、サーバのリソース保護と安定稼働のために不可欠な仕組みであり、クライアントとサーバ双方の視点からその発生原因と対処法を理解することが、システムエンジニアとしてWebアプリケーションのトラブルシューティングを行う上で重要となる。

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