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IWA(アイダブリューエー)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

IWA(アイダブリューエー)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

国際的なウェブ標準化機構 (こくさいてきなウェブひょうじゅんかきこう)

英語表記

Internationalization for Web Applications (インターナショナリゼーション・フォー・ウェブ・アプリケーションズ)

用語解説

IWAは、Integrated Windows Authenticationの略称であり、日本語では「統合Windows認証」と訳される。これは、主にMicrosoft Windowsのネットワーク環境において、ユーザー認証を円滑に行うための仕組みである。システムエンジニアを目指す上で理解しておくべき重要な認証方式の一つであり、特に企業内のイントラネットシステムで広く採用されている。IWAの最大の特徴は、ユーザーがWindowsオペレーティングシステムに一度ログオンすれば、その認証情報を利用して、Webサーバーやファイルサーバー、データベースなどの各種社内サービスへ再度ユーザー名やパスワードを入力することなくアクセスできる、いわゆるシングルサインオン(SSO)を実現する点にある。これにより、ユーザーは複数のサービスごとに異なるパスワードを記憶・入力する手間から解放され、業務効率が大幅に向上する。同時に、認証情報が一元管理されるため、セキュリティの強化にも繋がる。

IWAの認証プロセスは、クライアントとサーバー、そしてドメインコントローラーと呼ばれる認証を司るサーバーとの連携によって機能する。この仕組みを理解するためには、ユーザーが既にActive DirectoryなどのWindowsドメイン環境にログオンしていることが前提となる。ユーザーがWebブラウザなどからIWAが有効化されたサーバー上のリソースにアクセスを試みると、まずサーバーはクライアントに対して認証が必要である旨を伝える応答を返す。このとき、サーバーは自身がサポートしている認証プロトコル、主にKerberosやNTLMといった方式を提示する。クライアントは、現在Windowsにログオンしているユーザーの資格情報を利用して、サーバーから要求されたプロトコルに基づいた認証データを生成し、サーバーへ送信する。重要なのは、この過程でユーザーのパスワードそのものがネットワーク上を流れるわけではないという点である。サーバーはクライアントから受け取った認証データを自身で検証するのではなく、ドメインコントローラーに問い合わせてその正当性を確認する。ドメインコントローラーが認証データを検証し、正規のユーザーからのアクセスであると確認できた場合にのみ、サーバーはクライアントに対してリソースへのアクセスを許可する。この一連の流れがユーザーの見えないところで自動的に行われるため、シームレスなアクセスが実現される。

IWAで中心的に利用される認証プロトコルには、Kerberos認証とNTLM認証の二種類が存在する。Kerberos認証は、より新しく、セキュリティ強度と効率性の両面で推奨される方式である。チケットベースの認証方式を採用しており、ユーザーがドメインにログオンする際にドメインコントローラーから取得した認証チケットを利用して、各サービスへのアクセス許可を要求する。クライアントとサーバーが相互に身元を確認し合う相互認証の仕組みを持つため、なりすましに強いという特長がある。一方、NTLM認証は、Kerberosが利用できない古い環境や、ドメインに参加していないコンピューターからのアクセスなど、特定の条件下で代替手段として利用される古いプロトコルである。これはチャレンジ/レスポンス方式と呼ばれ、サーバーからの問いかけ(チャレンジ)に対して、クライアントがパスワードのハッシュ値を用いて応答(レスポンス)を生成することで認証を行う。Kerberosに比べるとセキュリティ上の脆弱性が指摘されているため、現在ではKerberos認証の利用が標準的となっている。IWAでは、まずKerberos認証が試みられ、それが何らかの理由で失敗した場合にNTLM認証へフォールバックするよう設定されるのが一般的である。

IWAを導入するメリットは多岐にわたる。ユーザーにとっては、パスワードの再入力が不要になることで利便性が格段に向上する。システム管理者にとっては、Active Directoryでユーザーアカウントを一元管理できるため、運用負荷が軽減される。また、ユーザーがサービスごとにパスワードを使い回すといった危険な行為を防ぎ、パスワード管理ポリシーを徹底しやすくなるため、組織全体のセキュリティレベル向上に貢献する。しかし、IWAには注意すべき点も存在する。この認証方式はWindowsドメイン環境に強く依存するため、macOSやLinuxなど異なるOSが混在する環境や、社外のネットワークからのアクセスでは、そのまま利用することが難しい場合がある。また、特にKerberos認証を正しく機能させるには、サーバー側でSPN(Service Principal Name)と呼ばれる識別子を正確に設定する必要があり、設定の不備が認証失敗の原因となることも少なくない。さらに、Webブラウザ側でも対象のWebサイトをイントラネットゾーンとして信頼する設定が必要になるなど、クライアントとサーバー双方での適切な構成が求められる。このように、IWAはWindows中心の企業内ネットワークにおいて非常に強力で便利な認証基盤であるが、その恩恵を最大限に受けるためには、背後で動いている仕組みと設定要件をシステムエンジニアが正しく理解しておくことが不可欠である。

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