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microSDメモリーカード(マイクロエスディーメモリーカード)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

microSDメモリーカード(マイクロエスディーメモリーカード)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

マイクロエスディーメモリーカード (マイクロエスディーメモリーカード)

英語表記

microSD memory card (マイクロエスディーメモリーカード)

用語解説

microSDメモリーカードは、主にスマートフォン、タブレット、デジタルカメラ、ドローン、ゲーム機、カーナビゲーションシステム、監視カメラ、IoTデバイスなど、多種多様な小型電子機器で利用される非常に小型のリムーバブルフラッシュメモリーカードである。SDメモリーカードファミリーの中で最も小さい物理的サイズを持ち、デバイスの内部ストレージ容量を拡張したり、データの保存や転送を容易にしたりする役割を担う。写真、動画、音楽ファイル、アプリケーションデータといったデジタル情報を安全かつ長期にわたって保持し、必要に応じて異なるデバイス間で移動させることが可能となる、現代のデジタルライフにおいて不可欠なストレージメディアの一つである。

microSDメモリーカードは、元々「TransFlash」という名称で東芝が開発し、2005年にSDアソシエーションによって「microSD」として標準化された。その最大の特長は、標準SDカードやminiSDカードと比較して格段に小さい物理的サイズにある。具体的には、幅11mm、高さ15mm、厚さ1mmというサイズであり、これは標準SDカードの約4分の1の面積に相当する。この極小サイズが、薄型・軽量化が進むモバイルデバイスやその他の小型機器におけるストレージソリューションとして急速な普及を促した要因である。

容量に関しては、SDアソシエーションが定めた複数の規格が存在する。初期の「microSD」規格は最大2GBまでの容量に対応し、ファイルシステムにはFAT16が用いられた。その後、大容量化の要求に応えるため、「microSDHC (High Capacity)」規格が登場し、2GBを超える容量から最大32GBまでをサポートするようになった。この規格ではFAT32ファイルシステムが採用された。さらに大容量のデータを扱えるように、「microSDXC (eXtended Capacity)」規格が策定され、32GBを超える容量から理論上は最大2TBまでを扱えるようになった。microSDXCではexFATファイルシステムが採用されている。これらの規格間には上位互換性があり、例えばmicroSDXC対応のデバイスはmicroSDXC、microSDHC、microSDの全てのカードを利用できるが、microSDHC対応の古いデバイスではmicroSDXCカードを認識できないといった互換性の制限があるため、利用する際には注意が必要である。これは、デバイスが対応するファイルシステムの違いに起因する。

速度性能も、用途に応じて複数の規格で分類される。最も基本的なものは「スピードクラス」で、最低書き込み速度を保証する。Class 2(2MB/秒)、Class 4(4MB/秒)、Class 6(6MB/秒)、Class 10(10MB/秒)といった種類があり、主に標準画質の動画記録などに対応した。高精細なフルHDや4K動画の記録には、より高速なデータ転送が必要となり、「UHSスピードクラス (Ultra High Speed)」が登場した。UHS-Iは最低書き込み速度10MB/秒 (U1) または30MB/秒 (U3) を、さらに高速な「UHS-II」や「UHS-III」は専用のピン配列を追加することで、データ転送速度を大幅に向上させている。UHS-II対応カードをUHS-I対応デバイスに挿入した場合でも、UHS-Iの速度で動作し、下位互換性は保たれる。 また、高解像度動画撮影の需要増加に対応するため、「ビデオスピードクラス (V Class)」が導入された。これはV6(6MB/秒)、V10(10MB/秒)、V30(30MB/秒)、V60(60MB/秒)、V90(90MB/秒)といった表記で、動画記録に特化した最低書き込み速度を保証し、フレーム落ちのない安定した記録を可能にする。近年では、スマートフォンやタブレットでのアプリ実行を快適にするため、ランダムアクセス性能を重視した「アプリケーションパフォーマンスクラス (A Class)」も登場している。A1およびA2があり、それぞれ最低限のランダム読み込み・書き込み速度とシーケンシャル書き込み速度を保証し、アプリの起動や実行速度、マルチタスク性能に影響を与える。

microSDメモリーカードの内部には、データを電気的な電荷として記録するNAND型フラッシュメモリが搭載されている。また、データの読み書きや管理を制御するコントローラーICも内蔵されている。このコントローラーICは、データの配置を最適化するウェアレベリング、不良ブロックの管理、そしてデータの破損を防ぐエラー訂正符号(ECC)といった高度な機能を実行する。これらの技術によって、フラッシュメモリの寿命を延ばし、データの信頼性を高め、繰り返しデータの書き換えが行われる環境でも安定した動作を維持することが可能となっている。

利用にあたっては、使用するデバイスが対応する容量や速度の規格を事前に確認することが極めて重要である。特に古いデバイスでは、大容量のmicroSDXCカードを正常に認識できない場合や、高速なカードの性能を最大限に引き出せない場合がある。また、市場には表示されている容量や速度が偽装された安価な模倣品も流通しているため、信頼できるメーカーの製品を選択し、正規販売店から購入することが推奨される。フラッシュメモリは物理的な衝撃や磁気に対して比較的強い耐性を持つものの、静電気、過度な熱、長期間の放置による電荷漏洩、そして書き込み回数の上限到達などにより、データが失われるリスクは常に存在する。そのため、重要なデータは定期的に別の媒体やクラウドサービスへバックアップを取ることが、システムエンジニアを目指す上でも、データ管理の基本として不可欠な実践となる。 今後もmicroSDカードは、さらなる小型化、大容量化、高速化が進み、特にIoTデバイスやエッジコンピューティングといった新しい技術分野での利用拡大が期待されている。

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