RAID 01(レイドゼロイチ)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
RAID 01(レイドゼロイチ)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
読み方
日本語表記
レイドゼロワン (レイドゼロワン)
英語表記
RAID 01 (レイドゼロイチ)
用語解説
RAID 01(レイド ゼロワン、またはレイド ゼロイチ)は、複数のハードディスクドライブを組み合わせて、データ読み書き性能の向上と耐障害性の両立を目指すRAID(Redundant Array of Independent Disks)レベルの一つである。この方式は、RAID 0(ストライピング)とRAID 1(ミラーリング)という二つの基本的なRAIDレベルを組み合わせたもので、具体的には、まず複数のディスクで構成されたRAID 0アレイを構築し、そのRAID 0アレイ全体を別のRAID 0アレイでミラーリングすることで冗長性を持たせる構成を取る。これにより、データは高速に読み書きされると同時に、システムの一部に障害が発生しても稼働を継続できるように設計されている。しかし、その耐障害性の特性は、一見似ているRAID 10(RAID 1+0)とは大きく異なり、特にディスク故障時の挙動には注意が必要である。
詳細について説明する。RAID 01を構築するには、最低でも4台の物理ディスクが必要となる。例えば、4台のディスクを使用する場合、最初の2台のディスクで「RAID 0アレイA」を構成し、残りの2台のディスクで「RAID 0アレイB」を構成する。その後、この「RAID 0アレイA」と「RAID 0アレイB」の間でミラーリングを行う。これにより、アレイAとアレイBは常に全く同じ内容を保持するミラーイメージとなる。
データの書き込み時、システムは入力されたデータを複数のブロックに分割し、RAID 0アレイA内のディスクに並行して分散して書き込む(ストライピング)。これと同時に、全く同じデータブロックがRAID 0アレイB内のディスクにも同様に分散して書き込まれる(ミラーリング)。この二重の書き込みプロセスにより、単一のディスクや純粋なRAID 0に比べて書き込み処理のオーバーヘッドが発生する。データの読み込み時も、RAID 0の特性により複数のディスクから同時にデータを読み出すことが可能となるため、高速なデータ転送が実現する。さらに、ミラーリングされている二つのRAID 0アレイのどちらからでもデータを読み出せるため、RAIDコントローラの機能によっては、読み込み要求を分散させ、全体の読み込み性能を向上させることも期待できる。
性能面では、RAID 0のストライピング効果により、特に大容量ファイルの連続的な読み書きにおいて高いスループットを発揮する。複数のディスクが並行して動作することで、あたかも非常に高速な一台のディスクであるかのように振る舞うためである。しかし、小さなファイルのランダムアクセス性能は、ミラーリングによる書き込みオーバーヘッドの影響を受ける場合がある。
RAID 01の最大の特性であり、注意すべき点が耐障害性である。RAID 01は、一方のRAID 0アレイが完全に機能停止しても、ミラーリングされているもう一方のRAID 0アレイが健全であれば、システムが稼働を継続できるという冗長性を提供する。例えば、RAID 0アレイAを構成するディスクのうち1台が故障した場合、そのRAID 0アレイA全体は利用不能となる。しかし、RAID 0アレイBは独立して稼働しており、アレイAと同じデータを保持しているため、システムはアレイBからデータにアクセスし続けることができる。これにより、システムダウンを回避し、障害発生中でもサービスを継続できる。しかし、もしRAID 0アレイAのディスク1と、RAID 0アレイBのディスク1のように、ミラーリングされている対のRAID 0アレイにおいて、同じ位置のディスクがそれぞれ1台ずつ故障した場合は、データが失われ、システムは停止する。これは、RAID 0アレイ内部では冗長性がなく、1台でもディスクが故障するとそのアレイ全体が失われるためである。つまり、同じストライプセット内のディスクが複数故障した場合や、ミラーリングされた異なるストライプセット間で、対応する位置のディスクがそれぞれ故障した場合にシステムが停止するリスクがある。RAID 01は、RAID 0グループ内で1台のディスクが故障するとそのグループ全体が利用不能になるため、2台目以降のディスク故障に対する耐性が限定的であると言える。
ストレージ容量の効率性については、RAID 01はデータを二重に保持するため、利用できる論理容量は物理ディスク総容量の半分となる。例えば、1TBのディスクを4台使用した場合、合計4TBの物理容量があっても、実際に利用できるのは2TBとなる。これは、性能向上と耐障害性を同時に得るためのコストであり、ストレージリソースの利用効率としては低い部類に入る。
RAID 01は、RAID 10(RAID 1+0)と混同されやすいが、その内部構成と耐障害性の特性には大きな違いがある。RAID 10は、まず複数のディスクでRAID 1(ミラーリング)アレイを構築し、それらのRAID 1アレイをRAID 0でストライピングする方式である。これは「ミラーをストライピング」する構成であり、RAID 01が「ストライプをミラーリング」するのとは逆である。この構成の違いにより、RAID 10では各ミラーセット内で1台のディスクが故障してもシステムは稼働し続けることができ、さらに異なるミラーセットであれば、同時に複数台のディスクが故障してもシステムが稼働し続ける可能性がRAID 01よりも格段に高い。そのため、現代のエンタープライズシステムや重要なデータを取り扱う環境では、一般的にRAID 01よりも優れた耐障害性を持つRAID 10が推奨され、採用されることがほとんどである。RAID 01は、特定のRAIDコントローラやレガシーシステムで採用されることがあるものの、新規のシステム設計において積極的に選択されることは稀である。