WHOIS(フーイズ)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
WHOIS(フーイズ)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
読み方
日本語表記
フーイズ (フーイズ)
英語表記
WHOIS (フーイズ)
用語解説
WHOISとは、インターネット上のドメイン名やIPアドレスの登録者情報を照会するための仕組みである。これは「Who is?」(誰ですか?)という言葉に由来し、特定のドメイン名やIPアドレスが「誰によって」「いつから」「どこで」管理されているのかといった詳細な情報を検索できる。インターネットの透明性を保ち、問題発生時に責任の所在を明確にする目的で広く利用されており、システムエンジニアを目指す者にとって、ネットワークトラブルシューティングやセキュリティインシデント対応時に不可欠なツールの一つとなる。
WHOISで取得できる情報は、それがドメイン名に関するものか、IPアドレスに関するものかによって若干異なるが、その目的は共通して情報提供にある。ドメイン名の場合、主に登録者名(個人名または組織名)、登録者の連絡先情報(住所、電話番号、メールアドレス)、ドメイン名の管理を担当するレジストラ(ドメイン登録業者)名、ドメインの登録日、有効期限、最終更新日、そしてドメインを運用するためのネームサーバ情報などが含まれる。ネームサーバ情報は、そのドメインがどのDNSサーバーによって名前解決されているかを示す重要な情報である。IPアドレスの場合、割り当てを受けた組織名、その組織の連絡先、IPアドレスの割り当て範囲、割り当てを行った地域インターネットレジストリ(RIR)の情報などが照会可能となる。これらの情報は、WHOISクライアントと呼ばれる専用のコマンドラインツールを使用するか、Web上にある多くのWHOIS検索サービスを利用することで取得できる。
WHOISの仕組みは、ドメイン名とIPアドレスでそれぞれ管理体系が異なるが、基本的には分散型データベースシステムとして機能する。ドメイン名に関しては、ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)という国際的な非営利団体が、インターネット資源の管理を世界的に監督している。ICANNは、各トップレベルドメイン(TLD、例えば.comや.org、.jpなど)の管理をレジストリに委託している。レジストリは上位のデータベースを管理し、さらにレジストリから公認されたドメイン登録業者であるレジストラが、実際にエンドユーザーからのドメイン登録を受け付け、その情報をレジストリのデータベースに登録する。WHOISサーバーは、この登録された情報を保持し、外部からの問い合わせに応じて提供する役割を担う。IPアドレスの場合も同様に、ICANNの下に5つの地域インターネットレジストリ(RIR)が存在し、それぞれが特定の地域(アジア太平洋、北米、ヨーロッパなど)のIPアドレス割り当てを管理し、関連するWHOISサービスを提供している。
WHOIS情報の利用目的は、インターネットの安定運用とセキュリティ確保に不可欠である。例えば、不審なスパムメールの送信元や不正アクセスの発信元を特定しようとする場合、そのドメイン名やIPアドレスをWHOISで検索し、登録者情報を手掛かりに連絡を取ったり、適切な対応を検討したりすることが可能となる。また、ウェブサイトの運営者と連絡を取りたい場合、技術的な問題が発生した場合の連絡先確認、ドメイン名紛争や商標権侵害の調査などにも利用される。これにより、インターネット上での責任の所在を明確にし、健全な運営を維持する上で重要な役割を果たす。システムエンジニアは、トラブルシューティング、セキュリティインシデントレスポンス、ネットワーク管理などの多岐にわたる業務において、WHOIS情報を頻繁に参照することになる。
しかし、WHOIS情報の公開は、個人情報保護の観点から長年の課題となってきた。ドメイン登録者の氏名、住所、電話番号、メールアドレスといった個人情報が誰でも閲覧可能な状態にあることは、プライバシー侵害のリスクや、悪用される可能性も指摘されてきた。特に欧州連合の一般データ保護規則(GDPR)など、世界的に個人情報保護の意識が高まる中で、この問題は一層顕在化した。このため、多くのレジストラでは「プライバシー保護サービス」または「WHOIS情報公開代行サービス」を提供している。これは、ドメイン登録者の個人情報の代わりに、レジストラ自身の連絡先情報をWHOISに表示させることで、登録者のプライバシーを保護する仕組みである。ただし、このサービスを利用しても、法的な要請や特定の条件の下では、登録者の実際の情報が開示される場合がある。また、近年では、登録者の個人情報を原則として非公開とし、「REDACTED FOR PRIVACY」(プライバシー保護のため編集済み)といった表示に置き換える動きも一般的になっている。これにより、インターネットの透明性というWHOIS本来の目的と、個人のプライバシー保護という現代の要請とのバランスが模索されているのが現状である。