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【ITニュース解説】AWS Lambda Web Adapterを使ってaxumを手軽にサーバーレス化

2025年10月02日に「Qiita」が公開したITニュース「AWS Lambda Web Adapterを使ってaxumを手軽にサーバーレス化」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

AWS Lambda Web Adapterを利用し、Webアプリ「axum」をサーバーレスで動かす方法を解説。arm64環境で発生したランタイムエラーの解決策に焦点を当て、同じ問題で困る初心者向けの備忘録としてまとめた。

ITニュース解説

システムエンジニアを目指す初心者が、最新の技術トレンドを理解する上で、今回の記事は非常に良い参考になるだろう。この解説では、記事が扱っている主要な技術要素と、そこから得られる知見について詳しく説明する。

まず、記事の核となる「サーバーレス化」という概念から理解していく。システムやアプリケーションを動かすためには、通常、サーバーというコンピューターが必要だ。このサーバーの準備、設定、監視、そして障害対応といった管理作業は、システムの運用において大きな負担となる。サーバーレスとは、文字通り「サーバーを意識しない」という意味であり、開発者がサーバー管理のほとんどをAWSのようなクラウドサービスに任せ、アプリケーションの機能開発に集中できるようにする考え方である。使った分だけ料金が発生し、利用が少ない時はコストを抑えられ、急なアクセス増にも自動で対応できるという大きなメリットがある。

このサーバーレスの実現に貢献するAWSのサービスが「AWS Lambda」である。Lambdaは、プログラムのコードを実行する環境を提供するが、その裏側にあるサーバーの管理はAWSが全て行ってくれる。開発者は書いたコードをLambdaにアップロードするだけで、そのコードがWebサイトからのリクエストやデータベースの更新といった特定のイベントをきっかけに実行されるようになる。しかし、従来のWebアプリケーションは、Lambdaが期待する特定のデータ形式(イベント形式)に合わせてコードを書き換える必要があった。これは、既存のアプリケーションをLambdaに移行する際の大きな障壁となる。

そこで登場するのが「AWS Lambda Web Adapter」というツールである。これは、Webアプリケーションフレームワーク、例えば今回の記事で紹介されているRust言語の「axum」のような、一般的なWebサーバーアプリケーションを、Lambda環境で特別な修正なしに動かすための「橋渡し役」を果たす。axumは、Googleが開発したRust言語で書かれたWebアプリケーションを構築するためのフレームワークだ。Rustは高い安全性と実行速度が特徴であり、そのRustの強みを活かしてWebアプリケーションを効率的に開発できるツールである。通常、axumで作られたアプリケーションをLambdaで動かすには、Lambdaのイベント形式に合わせたコード修正が必要になる。しかし、AWS Lambda Web Adapterを使えば、外部から送られてくるHTTPリクエストをLambdaが理解できる形式に変換し、それをaxumアプリケーションに渡す。そして、axumアプリケーションが出力した応答を、今度はLambdaが返すHTTPレスポンスの形式に変換してくれる。これにより、開発者はaxumで書かれた既存のWebアプリケーションをほとんど変更せずに、AWS Lambdaのサーバーレス環境で手軽に動かせるようになる。

記事の筆者は、このAWS Lambda Web Adapterを使ってaxumアプリケーションをサーバーレス化する際に、特定の「ランタイムエラー」に遭遇したと述べている。ランタイムエラーとは、プログラムが実行されている途中で予期せず停止してしまうエラーのことである。この記事では特に、「arm64アーキテクチャ」という特定のプロセッサの種類で問題が発生した。一般的なコンピューターで使われるx86_64とは異なるタイプのCPUアーキテクチャである。

このエラーの根本原因は、axumの拡張機能であるaxum-extraが提供するformという機能と、API GatewayというAWSのサービスがHTTPリクエストを処理する際の挙動の組み合わせにあった。Webアプリケーションでユーザーが入力したフォームデータを送信する際、そのデータ形式を示すContent-Typeという情報がリクエストに含まれる。例えば、ファイルアップロードを含むような複雑なフォームデータはmultipart/form-dataという形式で送られることが多い。しかし、簡単なテキストデータなどのフォームデータはapplication/x-www-form-urlencodedという形式で送られることがある。

記事で発生した問題は、本来multipart/form-data形式を想定しているaxum-extraform機能に対して、AWSのAPI GatewayがリクエストをLambdaに渡す際に、誤ってContent-Typeapplication/x-www-form-urlencodedに変更してしまっていたことだ。これにより、axum-extraが期待するデータ形式と実際に受け取ったデータ形式が食い違い、データを正しく解析できずにランタイムエラーが発生してしまったのである。

この問題の解決策として、筆者はCargo.tomlというRustプロジェクトの設定ファイルにserde_urlencodedというライブラリの依存関係を追加した。serde_urlencodedは、application/x-www-form-urlencoded形式のデータを正しく解析するためのライブラリである。これを追加することで、axum-extraform機能が、API Gatewayによって変更されたapplication/x-www-form-urlencoded形式のリクエストも正しく処理できるようになり、エラーが解消された。

この事例は、単に特定の技術の使い方を学ぶだけでなく、システム全体がどのように連携しているか、そしてその連携のどこに落とし穴があるかを理解することの重要性を示している。クラウドサービスを利用する際には、個々のサービスが提供する機能だけでなく、それらが互いにどのようにデータをやり取りし、どのような影響を与え合うかを把握することが不可欠である。特に、異なるアーキテクチャ環境(この場合はarm64)で動作させる場合や、複数のサービスを組み合わせて使う場合には、予期せぬ挙動に遭遇することもあるため、この記事のように具体的な解決策が共有されることは非常に価値がある。

今回の解説を通じて、サーバーレスの概念、AWS Lambda、そしてWeb Adapterを使った既存アプリケーションの効率的な移行方法、さらには実践的なエラー解決のプロセスについて理解を深められたことだろう。これはシステムエンジニアを目指す上で、理論と実践を結びつける貴重な経験となるはずだ。

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