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【ITニュース解説】Exploring Azure Functions for Synthetic Monitoring with Playwright: A Complete Guide - Part 4

2025年09月12日に「Dev.to」が公開したITニュース「Exploring Azure Functions for Synthetic Monitoring with Playwright: A Complete Guide - Part 4」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Azure FunctionsとPlaywrightを使い、Webサイトの動作を定期的に自動確認するソリューションをAzureへデプロイする手順。Function Appやストレージ作成、環境設定、Azure DevOpsでのCI/CDパイプライン構築、そしてデプロイ後の監視方法までを分かりやすく解説する。

ITニュース解説

この解説では、Playwrightを活用したWebサイトの合成監視ソリューションをAzure Functionsへデプロイする一連のプロセスについて述べる。合成監視とは、実際のユーザーがWebサイトを操作する状況を模倣し、その応答時間や機能が期待通りに動作するかを定期的にチェックする手法である。これにより、問題発生前にシステムの異常を検知し、ユーザー体験の低下を防ぐことが可能となる。このソリューションは、Azure Functionsというクラウド上のサーバーレス実行環境を利用し、Playwrightというブラウザ自動化ライブラリを用いて実装されている。

デプロイは主に4つのフェーズに分かれる。まず、ソリューションを動かすための基盤となるAzureリソースを作成する。次に、作成したリソースが適切に連携するようにFunction Appの設定を行う。続いて、開発したコードを自動的にAzureへ展開するためのデプロイパイプラインをAzure DevOps上に構築する。最後に、実際にデプロイを行い、監視が正しく機能しているかを確認する。

最初のフェーズはAzureリソースの作成である。ここでは、主に二つの重要なリソースを用意する。一つは「Function App」であり、これはPlaywrightで記述された監視コードを定期的に実行するためのサーバーレスな実行環境である。作成時には、synthetic-monitoring-func-prodのような識別しやすい名前をつけ、実行環境としてNode.js 18を選択する。プランは生産環境での利用を想定した「Functions Premium」を選び、ストレージやApplication Insightsを有効にする。Application Insightsは、Function Appの実行状況やエラー情報を収集し、監視に役立てるための重要なツールである。もう一つは「Storage Account」で、これは合成監視の実行中に発生したスクリーンショットやエラーログなどのアーティファクト(成果物)を保存するための場所である。例えばsyntheticartifacts[suffix]といった名前で作成し、その中に「test-artifacts」というコンテナを作成しておく。これらのリソースが作成できたら、各サービスの「接続文字列」を取得する。Application Insightsの接続文字列は監視データの送信に、Storage Accountの接続文字列はアーティファクトの保存に必要となる。

次のフェーズでは、Function Appの設定を行う。取得した接続文字列や、合成監視の動作に必要な設定値をFunction Appの環境変数として登録する。具体的には、Application Insightsの接続文字列をAPPLICATIONINSIGHTS_CONNECTION_STRINGに、Storage Accountの接続文字列をAZURE_STORAGE_CONNECTION_STRINGにそれぞれ設定する。また、Storage Account内に作成したコンテナ名をBLOB_CONTAINER_NAMEに、監視対象となるアプリケーションのURLをbaseUrlに設定する。さらに、合成監視を実行するスケジュールをSYNTHETIC_MONITOR_SCHEDULEにCRON形式で定義する。例えば0 */5 * * * *は5分ごとに実行するという意味であり、これにより監視が自動化される。これらの環境変数は、コードを変更することなくFunction Appの動作を柔軟に調整するために用いられる。

三つ目のフェーズはAzure DevOpsパイプラインのセットアップである。これは、開発したコードを自動的にテストし、Azure環境へデプロイするための一連の自動化されたプロセスを構築する作業である。まず「ビルドパイプライン」を作成する。これは、コードがリポジトリにコミットされるたびに自動的にトリガーされ、デプロイ可能な形式にパッケージ化する役割を担う。具体的には、azure-pipelines.ymlというYAMLファイルを記述し、コードリポジトリに配置する。このファイルには、Node.js 18のインストール、プロジェクトの依存関係のインストール、Playwrightのインストール、TypeScriptコードのビルドといったステップを記述する。最後に、ビルドされた成果物をZIPファイルとしてアーカイブし、デプロイ用の「アーティファクト」として公開するタスクを含める。次に「リリースパイプライン」を作成する。これは、ビルドパイプラインで作成されたアーティファクトを受け取り、Function Appへ実際にデプロイする役割を果たす。リリースパイプラインでは、ビルドパイプラインの成果物をリンクし、デプロイ先となるステージ(Function Appへのデプロイ)を追加する。このステージ内で「Azure Function App Deploy」というタスクを設定し、デプロイ先のFunction App名(例:synthetic-monitoring-func-prod)と、ビルドされたZIPファイルのパス(例:$(System.DefaultWorkingDirectory)/_[BuildName]/function-app/function-app.zip)を指定する。

最後のフェーズは、デプロイと監視の実行である。構築したパイプラインを活用して実際にソリューションをAzureへ展開し、その動作状況を確認する。デプロイは、コードをリポジトリにコミットするとビルドパイプラインが自動的に実行され、その完了後にリリースパイプラインを手動、または設定に応じて自動で実行することで行われる。デプロイが完了したら、Azure Portal上でFunction Appが正常に実行されているかを確認する。監視フェーズでは、導入時に設定したApplication InsightsやFunction Appの機能を使って、ソリューションの健全性を継続的にチェックする。Application Insightsの「Live Metrics」では、Function Appのリアルタイムなパフォーマンスや実行状況を把握できる。Function Appの「Monitoring」セクションにある「Log Stream」では、Function Appが出力するログをリアルタイムで確認し、エラーや警告を早期に発見できる。また、Function App内の特定の関数(例:syntheticMonitorFunctionName)の実行履歴を参照することで、過去の実行状況や成功・失敗を確認できる。監視中に何らかの障害が発生した場合には、事前に設定したStorage Accountのtest-artifactsコンテナに、Playwrightによって生成された障害レポートやスクリーンショットがアップロードされるため、これを確認することで問題の原因究明が可能となる。

これらのステップを踏むことで、Webサイトの健全性を自動的かつ継続的に監視する堅牢なソリューションがAzure上に構築される。Function App、Storage Account、Application InsightsといったAzureのサービスと、Playwright、Azure DevOpsパイプラインを組み合わせることで、開発から運用まで一貫した自動化された監視プロセスを実現できる。これにより、システムの安定稼働を維持し、ユーザーに高品質なサービスを提供するための重要な基盤を確立することが可能となる。

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