【ITニュース解説】Day 1 React
2025年09月28日に「Dev.to」が公開したITニュース「Day 1 React」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
ReactはUI構築のためのJavaScriptライブラリ。仮想DOMで画面を効率的に更新し、再利用可能なコンポーネントで動的なアプリを簡単に作れる。JSXでHTMLをJS内に記述し、PropsやStateでデータを受け渡し、コンポーネントのライフサイクル管理も可能だ。
ITニュース解説
Reactは、ウェブサイトやアプリケーションのユーザーインターフェース、つまり利用者が画面上で操作したり見たりする部分を効率的に構築するためのJavaScriptライブラリである。これはFacebookが開発し、2013年に一般公開されて以来、世界中の開発者に広く利用されている。
Reactがどのように動作するかを理解する上で、最も重要な概念の一つが「仮想DOM」だ。通常のウェブ開発では、ブラウザに表示されている実際のDOM(Document Object Model)を直接操作して画面の表示内容を変更する。しかし、この直接操作は多くの変更があると処理が遅くなったり、複雑になったりする問題がある。Reactではこの問題を解決するため、まずメモリ上に「仮想DOM」という、実際のDOMの軽量なコピーを作成する。そして、画面に変更が必要な場合は、この仮想DOM上で必要な操作を全て行い、その結果を実際のブラウザのDOMに反映させる。Reactの賢い点は、変更が必要な部分だけを効率的に見つけ出し、そこだけをピンポイントで実際のDOMに反映させることだ。これにより、無駄な処理が減り、アプリケーションのパフォーマンスが向上する。
では、なぜReactが選ばれるのか。その理由はいくつかある。まず、動的なアプリケーションを簡単に作成できること。ユーザーの操作やデータの変化に応じて、画面の表示がスムーズに変わるアプリケーションを効率良く開発できる。次に、コンポーネントの再利用性だ。一度作った部品(コンポーネント)は、別の場所や別のアプリケーションでも使い回せるため、開発の効率が大幅に上がる。さらに、Reactには開発者がデバッグ(プログラムの誤りを見つけて修正すること)をしやすいように、専用のツールが用意されている点も大きなメリットだ。
仮想DOMについてもう少し詳しく説明しよう。仮想DOMは、実際のDOMの仮想的な表現に過ぎない。新しい要素がユーザーインターフェースに追加されると、仮想DOMはツリー構造として作成される。このツリー構造において、各要素は一つのノード(節)として表現される。もしこれらの要素のいずれかの状態が変わると、新しい仮想DOMツリーが作成される。この新しく作られたツリーは、以前の仮想DOMツリーと比較される。仮想DOMはこの比較を通して、実際のDOMに対して最も効率的な変更方法を計算する。これにより、実際のDOMへの操作が最小限に抑えられ、パフォーマンスの最適化が図られる。
Reactアプリケーションの構造を理解する上で欠かせないのが「JSX」だ。JSXはJavaScript XMLの略で、JavaScriptのコードの中にHTMLのような構文を直接書くことを可能にする。通常、JavaScriptでHTML要素を作成するには、createElement()やappendChild()のようなメソッドを呼び出す必要があるが、JSXを使えば、HTMLのタグを記述するのと同じ感覚で、JavaScriptコード内に要素を配置できる。また、JSXの中では波括弧{}を使うことで、JavaScriptの式を埋め込むことができる。変数、プロパティ、あるいはその他の有効なJavaScript式を{}の中に記述すると、JSXはその式を実行し、その結果を画面に表示する。これにより、動的なコンテンツの表示が非常に簡単になる。
Reactの根幹をなすのが「コンポーネント」だ。コンポーネントとは、独立していて再利用可能なコードの塊を指す。これはユーザーインターフェースの一部を表現するもので、ちょうど関数が計算結果を返すように、コンポーネントはHTML要素を返す。以前は、動的なコンポーネントを作る際に、状態の変更や再利用性を考慮してクラスコンポーネントという形式が使われることが多かった。クラスコンポーネントはES6のクラスを拡張したもので、ロジックや状態(state)を持つため、「ステートフルコンポーネント」とも呼ばれた。これにはrender()というメソッドが必須で、このメソッドがHTML要素を返す役割を担っていた。しかし、最近ではシンプルなJavaScriptの関数として定義され、直接HTML要素を返す「関数コンポーネント」が主流になりつつある。
コンポーネントには「ライフサイクル」というものがあり、コンポーネントが画面に表示され(マウント)、更新され、そして画面から削除される(アンマウント)という3つの主要なフェーズが存在する。 マウントフェーズでは、コンポーネントが初めて画面に表示される際に、いくつかの特定のメソッドが順に実行される。まず、コンストラクタが呼び出され、初期設定を行う。次に、render()メソッドが実行され、コンポーネントのインターフェースとなるJSXが返される。そして、componentDidMount()メソッドが最後に実行される。このメソッドは、APIからのデータ取得や、DOMへの直接的な操作など、コンポーネントが画面に完全にマウントされた後に行いたい処理を記述するのに適している。 更新フェーズでは、コンポーネントの状態やプロパティが変更されるたびに、画面表示を更新する必要がある。この際、componentDidUpdate()メソッドが呼び出される。このメソッドは、コンポーネントが更新された後に、特定の処理を実行したい場合に利用する。 アンマウントフェーズでは、コンポーネントが画面から削除される際に、componentWillUnmount()メソッドが呼び出される。このメソッドは、コンポーネントが占有していたリソースの解放や、登録していたイベントリスナーの解除など、クリーンアップ作業を行うために使う。
コンポーネントが動作するためにはデータが必要であり、そのデータを扱う二つの主要な方法が「Props」と「State」だ。 Props(プロパティ)は、コンポーネント間でデータを渡すために使われる。Reactにおけるデータの流れは一方向で、常に親コンポーネントから子コンポーネントへとデータが渡される。クラスコンポーネントでは、propsは自動的に渡され、this.propsとしてアクセスできる。propsは文字列だけでなく、数値、変数、オブジェクト、配列など、あらゆるデータ型を扱うことができる。文字列は引用符で囲んで渡す一方、数値や変数、オブジェクトなどは波括弧{}で囲んで渡す必要がある。 Stateは、コンポーネント自身が内部でデータを生成し、管理するための特別な組み込みオブジェクトだ。コンポーネントのコンストラクタでthis.stateを初期化し、その後、this.setState()メソッドを使って状態を更新する。Stateは直接変更してはならず、必ずsetState()メソッドを通じて更新する必要がある。setState()を使うことで、コンポーネントは状態の変化を検知し、必要に応じて再レンダリングされ、画面の表示が最新の状態に更新される。
Reactでは、ユーザーからの入力やクリックといったイベントの処理も非常に簡単だ。HTMLの要素に対するイベント処理とよく似ており、例えばボタンがクリックされたときに特定の関数を実行したい場合は、onClickという属性に関数名を指定するだけでよい。
Reactは、現代のウェブアプリケーション開発で広く用いられている「シングルページアプリケーション(SPA)」の構築にも非常に適している。SPAは、ページ遷移の際に画面全体を再読み込みするのではなく、必要な部分だけを動的に更新することで、ユーザーにスムーズで高速な体験を提供するアプリケーションのことだ。Reactの仮想DOMやコンポーネント指向の考え方は、SPAの効率的な開発を強力にサポートしている。