【ITニュース解説】From Engineering Competitions to SaaS: How I Built Viz-CAD Without a Marketing Budget

2025年09月07日に「Dev.to」が公開したITニュース「From Engineering Competitions to SaaS: How I Built Viz-CAD Without a Marketing Budget」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

CADモデルの視覚化に苦労したエンジニアが、自身の課題解決のためViz-CADを開発。Web開発未経験から友人の助けやAIツールを活用し、低コストでSaaSを構築した。早くリリースしフィードバックを得る重要性を学び、現在もユーザーを増やしている。

ITニュース解説

フェルハト氏がメカトロニクス工学を学び、学生時代の競技会で経験した問題からViz-CADというSaaSを構築した話は、システムエンジニアを目指す初心者にとって非常に示唆に富む内容である。彼は機械設計を担当する中で、CADモデルを設計するだけでなく、そのビジュアルを報告書やプレゼンテーションのために美しくレンダリングする必要性に直面した。しかし、この作業が非常に時間がかかり、本来の設計作業を圧迫する大きな負担となっていたのだ。

当時、既存のCADツールに内蔵されているビューアは、背景色やライティングといったカスタマイズがほとんどできず、満足のいくビジュアルを作るには不十分だった。一方で、プロ向けのレンダリングツールは高価で操作も複雑な上、利用には厳格なライセンスが必要だった。学生であったフェルハト氏には、これらの専門ツールを効果的に活用するためのリソースがなかったため、結局、多くのCADデザイナーが繰り返し発生するレンダリング作業に多くの時間を費やし、本来集中すべき設計や問題解決の時間を奪われていたのである。

彼はこの問題が自分だけでなく、多くのエンジニアや学生に共通する課題だと確信し、解決策を自ら構築することを決意した。当初はPythonというプログラミング言語とQTというGUIツールキットを使って自分のコンピューターで実験を始めた。これは楽しかったが、すぐに彼は壁にぶつかった。自分の作ったソリューションをWeb上で公開する方法が分からなかったのだ。

Webアプリケーション開発の知識が全くなかった彼は、友人たちに助けを求めた。友人たちは彼に、Webページを構築するための人気のあるJavaScriptライブラリであるReactと、UIデザインを効率化するCSSフレームワークであるTailwind(特にshadcnコンポーネント)を紹介した。彼らの助けを借りて、フェルハト氏は初めてのランディングページ、つまりWebサイトの入り口となるページを作り上げた。さらにその後、彼はVercelという会社のAIツール「V0」を発見した。このツールは、ユーザーインターフェース(UI)の設計を大幅に容易にするもので、これとReactの公式ドキュメント、そして数えきれないほどの試行錯誤を繰り返すことで、彼は本格的なWebアプリケーションの構築に着手していった。

彼の開発の道のりは、まさに実践を通じて学ぶという姿勢が貫かれていた。彼はまずReactを使って最初のランディングページを構築した。次に、Vercel AI(V0)を活用してデザイン作業のスピードアップを図った。初期のバージョンができあがると、彼はすぐにエンジニアの友人たちに共有し、彼らから常にフィードバックを収集した。このフィードバックを元に、彼は迅速に改善を繰り返し、機能を加えていった。Webサイトを公開するために、彼は11ドルという低コストでドメイン(viz-cad.com)を取得し、Cloudflareというサービスを無料で利用してデプロイ、つまりWebサイトをインターネット上でアクセス可能にした。その後も、お問い合わせページやFAQページといった基本的なページを追加し、さらにSEO(検索エンジン最適化)の重要性を認識して、自分のサイトが検索結果で上位に表示されるように工夫を凝らした。また、多言語対応ライブラリであるi18nを導入することで、Viz-CADを世界中のより多くのユーザーが利用できるようにした。これらすべての作業は、彼がWeb開発の経験が全くない状態から、一つずつ学びながら進められたものだった。

現在、Viz-CADはライブ運用されており、着実に成長を続けている。毎週およそ25人から40人の新規ユーザーを獲得しており、わずか3週間で合計120人以上のユーザーがこのサービスを利用しているという。そして、Viz-CADはフリーミアムモデルを採用しているため、誰もが気軽に、障壁なくすぐに試すことができるのが大きな特徴だ。

Viz-CADの今後の計画には、オーガニックな検索エンジンからの流入だけでなく、ターゲットを絞った広告によるユーザーベースの拡大が挙げられている。また、エンジニア向けにAIを活用した部品生成機能や、異なるCADファイルを互換性のある形式に変換するCADコンバーター機能の追加も視野に入れている。さらに、CADシーンを他のWebサイトに簡単に埋め込んで共有できるような機能も計画しているという。

このViz-CADを構築する過程で、フェルハト氏が得た教訓は、システムエンジニアを目指す上で非常に貴重なものとなるだろう。まず、自分自身の困り事から始めること。これは、深く理解している問題だからこそ、情熱を持って解決に取り組めるということを意味する。次に、すべてを知るまで待たないこと。完璧を目指すのではなく、まずは行動し、学びながら進めることの重要性を示している。そして、困った時には迷わず助けを求めること。他者の知識や経験を借りることで、より早く、より質の高いものを作り上げることができる。また、初期の段階で製品を公開し、ユーザーからフィードバックを得ること。これは、市場のニーズに合わせて製品を改善し、本当に価値のあるものにするための不可欠なステップだ。最後に、コストを低く抑えること。特に立ち上げ段階では、無駄な出費を避け、効率的にリソースを使うことが成功への鍵となる。

Viz-CADはまだ初期段階にあるが、すでに世界中のエンジニアにとって価値のあるツールであることを証明している。フェルハト氏の経験は、たとえWeb開発の経験がなくても、具体的な問題意識と実践的な学習姿勢があれば、素晴らしいSaaSアプリケーションを構築できることを示している。

関連コンテンツ

【ITニュース解説】From Engineering Competitions to SaaS: How I Built Viz-CAD Without a Marketing Budget | いっしー@Webエンジニア