【ITニュース解説】ExpressVPN switches to multi-tiered pricing plans, letting users tweak features to plan duration

ITニュース概要

ExpressVPNが料金プランを階層化し、Basic、Advanced、Proの3つのレベルを提供開始。各レベルで月額、年額、2年契約を選択可能。BasicはVPN基本機能、Advancedは広告ブロッカーやパスワード管理機能を追加。Proは専用IPアドレスや同時接続数増加。長期契約割引は継続。新プランは競合他社と同様の機能差別化戦略。Basicプランは従来より安価になる。

ITニュース解説

ExpressVPNが料金プランを改定し、従来のプラン提供方法から、より柔軟な選択肢を提供する3段階の料金体系へと移行した。これは、VPNサービス市場における競争激化と、ユーザーニーズの多様化に対応するための動きと言える。 従来のExpressVPNでは、契約期間が長くなるほど利用できる機能が増える仕組みだった。しかし、今回の変更により、契約期間に関わらず、選択したプランに応じて機能が決定されるようになった。これにより、ユーザーは必要な機能だけを選んで、より手頃な価格でサービスを利用できるようになる。 新しい料金プランは、Basic、Advanced、Proの3種類。Basicプランは、最も基本的なVPN機能を提供する。Lightwayプロトコルなど、ExpressVPNの核となるVPN機能が利用できるが、広告ブロッカー、トラッカーブロッカー、ペアレンタルコントロールといった機能は利用できなくなる。同時接続デバイス数は10台まで。料金は、1ヶ月プランが12.99ドル、1年プランが74.85ドル、2年プランが97.72ドル。 Advancedプランは、Basicプランの機能に加え、広告ブロッカー、トラッカーブロッカー、ペアレンタルコントロール、ExpressVPN Keysパスワードマネージャーが利用可能になる。また、eSIMサービス（3日間）や、Identity Defenderの機能（漏洩アラート、100万ドルのID盗難保険、データ削除、信用監視）も利用できる。ただし、Identity Defenderの機能は、米国在住のユーザーのみが対象。同時接続デバイス数は12台まで。料金は、1ヶ月プランが13.99ドル、1年プランが89.85ドル、2年プランが125.72ドル。Advancedプランの1年プランと2年プランは、従来の同期間プランよりも安価に設定されている。Advancedプランの加入者は、eSIMサービスを5日間利用できるほか、ExpressVPN Aircoveルーターの割引クーポン（25〜50%オフ）も入手可能。 Proプランは、Advancedプランのすべての機能に加え、専用IPアドレスが標準で提供される。さらに、月ごとの信用レポートとデータ削除、14台までの同時接続、Aircoveルーターの割引クーポン（50〜75%オフ）が利用できる。料金は、1ヶ月プランが19.99ドル、1年プランが134.95ドル、2年プランが209.72ドル。BasicプランとAdvancedプランのユーザーは、追加料金（3.99〜8.99ドル）を支払うことで専用IPアドレスを取得することも可能。 今回の料金プラン改定は、ExpressVPNのユーザーエクスペリエンスを大きく変えるものではない。ExpressVPNが提供する機能自体に大きな変更はないため、今回の変更は、ユーザーがどの機能にどれだけの費用を支払うかを決定する際の選択肢を増やすものと言える。 特に注目すべき点は、2年間のBasicプランが以前よりも大幅に安価になったこと。ただし、1年間のBasicプランは、Proton VPNやSurfsharkといった競合他社の同様のプランよりも依然として高価。また、BasicプランにNetwork Lockキルスイッチやスプリットトンネリングが含まれているかどうかは、現時点では不明。これらの機能は、VPNのセキュリティと利便性を高める上で重要な役割を果たすため、確認が必要。 ExpressVPNの今回の料金プラン改定は、VPNサービス市場における競争激化と、ユーザーニーズの多様化に対応するための戦略的な動き。ユーザーは、自身のニーズや予算に合わせて、より柔軟にVPNサービスを選択できるようになる。しかし、Basicプランを選択する際は、必要な機能が不足していないか、慎重に検討する必要がある。