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アカウントアグリゲーション(アカウントアグリゲーション)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

アカウントアグリゲーション(アカウントアグリゲーション)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

アカウントアグリゲーション (アカウントアグリゲーション)

英語表記

account aggregation (アカウントアグリゲーション)

用語解説

アカウントアグリゲーションとは、利用者が持つ複数の異なる企業のサービスアカウント情報を一つのアプリケーションやWebサイトに集約し、一元的に管理・表示する技術やサービスの総称である。例えば、複数の銀行口座、クレジットカード、証券会社、ポイントサービス、電子マネーなどの情報を、一つの家計簿アプリや資産管理ツール上でまとめて確認できる仕組みがこれに該当する。利用者は、各サービスのWebサイトやアプリに個別にログインする手間を省き、自身の資産状況や支出入の全体像を横断的に把握することが可能になる。これにより、利便性の向上や効率的な資産管理が実現される。この技術は、特に金融とITが融合したFintech(フィンテック)分野で中心的な役割を担っており、個人資産管理(PFM: Personal Financial Management)サービスの基盤となっている。

アカウントアグリゲーションが情報を収集する方式には、主に「スクレイピング方式」と「API連携方式」の二つが存在する。スクレイピング方式は、プログラムが利用者の代理として各サービスのWebサイトにログインし、画面に表示されている情報を自動的に読み取る手法である。具体的には、プログラムがWebページのHTMLソースコードを解析し、残高や利用明細といった必要なデータを抽出して収集する。この方式の大きな利点は、連携先のサービス提供者が外部連携のための特別な仕組み(API)を用意していなくても、Webサイトさえ存在すれば原理的に情報取得が可能であるため、非常に多くのサービスに対応できる点にある。しかし、いくつかの重要な課題を抱えている。第一に、WebサイトのデザインやHTMLの構造が変更されると、プログラムが正しく情報を読み取れなくなり、データ取得が失敗する可能性がある。そのため、サービスの安定性を維持するためには、連携先サイトの変更を常に監視し、プログラムを修正し続ける継続的なメンテナンスが不可欠となる。第二に、セキュリティ上の懸念がある。この方式では、利用者はアグリゲーションサービス事業者に対して、連携したいサービスのログインIDとパスワードを預ける必要がある。サービス事業者は預かった認証情報を暗号化するなど厳重に管理する責任を負うが、利用者にとっては情報漏洩のリスクが伴う。

もう一方のAPI連携方式は、サービス提供者が外部のアプリケーションとのデータ連携を目的として公式に提供するAPI(Application Programming Interface)を利用して情報を取得する手法である。APIとは、ソフトウェアやプログラム間で情報を安全かつ効率的にやり取りするために定められた接続仕様や窓口のことである。この方式では、OAuthなどの標準化された認可プロトコルが用いられることが一般的である。これにより、利用者はアグリゲーションサービスにログインIDやパスワードを直接預けることなく、サービス提供者のサイトで認証を行い、利用者自身の同意に基づいて特定のアクション(例:口座残高の照会のみ、入出金明細の取得のみ)を実行する限定的な権限(アクセストークン)をアグリゲーションサービスに付与する。この仕組みにより、スクレイピング方式に比べて格段に高い安全性が確保される。また、APIを通じて提供されるデータは機械的な処理を前提とした構造化データであるため、Webサイトの見た目の変更に影響を受けることなく、安定的かつ正確に情報を取得できる。リアルタイムでのデータ反映も容易になるという利点もある。ただし、この方式は連携先のサービス提供者がAPIを公開している場合にのみ利用可能という制約がある。近年、金融機関が外部サービスとの連携のためにAPIを公開する「オープンバンキング」の世界的な潮流により、API連携方式が主流となりつつある。システム開発においては、これら二つの方式の技術的な違い、メリット・デメリットを深く理解し、構築するシステムの要件やセキュリティレベルに応じて適切な方式を選択することが求められる。

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