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【ITニュース解説】I created a small 2D game about an ant :)

2025年09月20日に「Dev.to」が公開したITニュース「I created a small 2D game about an ant :)」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

開発者が数日で2Dゲーム「アリとリンゴ」を制作。プレイヤーは空腹のアリを操作し、リンゴを食べるシンプルな内容だ。PCとモバイルに対応し、左右移動とジャンプができる。このゲームはYCのShowHNで2位を獲得した。デモとソースコードが公開されており、フィードバックを募っている。

出典: I created a small 2D game about an ant :) | Dev.to公開日:

ITニュース解説

ある開発者が、暇つぶしとして「アリ」を主人公にした小さな2Dゲームを数日間で作成し、そのプロジェクトを共有した。これは、システムエンジニアを目指す上で非常に参考になる個人開発の好例だ。個人がアイデアを形にし、それを実際に動くソフトウェアとして公開する一連のプロセスは、システム開発の基礎を学ぶ上で貴重な経験となる。

このゲームは、空腹のアリが画面内に配置されたリンゴをすべて食べることを目指す、というシンプルなルールで構成されている。2Dという形式は、三次元のような複雑な奥行き表現を必要とせず、初心者でもグラフィックや動きの制御を学びやすいという利点がある。ゲーム画面は平面で構成され、アリやリンゴ、背景などの要素がその平面上に描画される。システムエンジニアリングの観点から見ると、これは画面上の各要素の位置(X座標とY座標)と状態(静止している、移動している、消滅したなど)を管理し、それらを適切に描画するプログラムを組むことと同義だ。

操作方法についても、システム開発の基本的な要素が詰まっている。PC版では、キーボードの矢印キーを使ってアリを左右に動かしたり、ジャンプさせたりする。これは、プログラムがキーボードからの入力をリアルタイムで検知し、その入力に応じてアリのキャラクターオブジェクトの移動速度や方向、ジャンプの状態といった内部的なパラメーターを変化させる処理を実装していることを意味する。例えば、左矢印キーが押されたらアリのX座標を減少させる、スペースキー(または上矢印キー)が押されたらY座標を増加させ、重力の影響を模倣して徐々にY座標を減少させる、といった具合だ。モバイル版では、画面上に表示されるボタンをタップすることで同じ操作を実現している。これは、タッチイベントという別の入力形式をプログラムが認識し、それに応じた処理を実行する仕組みだ。PCとモバイルの両方に対応させることは、異なるユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)を考慮した設計と実装が必要となり、汎用的なシステム開発能力を養う上で重要な経験となる。

このようなゲームを実装するには、通常、ゲームエンジンやプログラミング言語が使われる。具体的な記述はないが、Webブラウザで動作するデモが公開されていることから、JavaScriptなどのWeb技術と、それに関連するライブラリやフレームワークが利用されている可能性が高い。Web技術を用いることで、特別なソフトウェアをインストールすることなく、多くのユーザーが手軽にゲームを体験できるようになる。これは、作成したシステムを広く展開するための戦略としても重要だ。

開発者は、完成したゲームを公開し、他のユーザーに試してもらう機会を提供している。デモ版はGitHub Pagesというサービスを通じて公開されている。GitHub Pagesは、GitHub上に保存された静的なWebサイトを簡単に公開できるサービスであり、作成したプログラムやWebページを世界中に公開する最も手軽な方法の一つだ。システムエンジニアを目指すなら、自分のポートフォリオとして作品を公開する際にGitHub Pagesの利用方法を学ぶことは非常に有用だ。また、このプロジェクトのソースコードもGitHubのリポジトリで公開されている。GitHubは、バージョン管理システムであるGitをベースとしたWebサービスで、複数の開発者が協力してソフトウェア開発を行う際に不可欠なツールだ。個人開発においても、自分のコードの変更履歴を管理したり、他の開発者からフィードバックを受けたり、プロジェクトをフォークして独自の改変を加えたりする上で非常に役立つ。ソースコードを公開することは、他の開発者がそのコードを学び、改善提案を行う「オープンソース」の精神に基づいている。これは、コミュニティ全体でソフトウェアの品質向上を目指す文化であり、システム開発の世界では広く浸透している。

この小さなゲームプロジェクトは、意外な成果も生み出した。YCombinator(YC)のShowHNタブで2位を獲得したのだ。YCombinatorは、スタートアップ企業への投資・育成で世界的に有名なアクセラレーターであり、そのShowHNタブは、新しい技術プロジェクトやスタートアップをコミュニティに紹介する場だ。ここで上位にランクインすることは、そのプロジェクトが多くの開発者や技術起業家の注目を集め、高い評価を受けたことを意味する。これは、単なる暇つぶしで始めたプロジェクトが、予想外の形で外部からの認知と評価を得る可能性を示しており、個人開発のモチベーションを高める大きな要因となる。

開発者は、ゲームをプレイしたユーザーからのフィードバックを求めている。ユーザーからのフィードバックは、ソフトウェア開発において極めて重要だ。実際にシステムを使うユーザーの視点から、使いにくい点や改善してほしい点、バグなどを指摘してもらうことで、開発者は自分の気づかなかった課題を発見し、システムの品質を向上させることができる。これは、システム開発のサイクルにおいて、テストと改善のフェーズに相当する。

最後に、開発者は別のプロジェクトであるHMPLへの協力を促している。これは、開発者が複数のプロジェクトに携わっており、それぞれのプロジェクトがコミュニティの支援によって成長することを目指していることを示唆している。システムエンジニアリングは、単にコードを書くだけでなく、プロジェクトの管理、コミュニティとの交流、そして自身の成果を適切にアピールする能力も必要とされる分野である。

このように、たった数日で作成された小さな2Dゲームのプロジェクト一つにも、システムエンジニアを目指す上で学ぶべき多くの要素が含まれている。アイデアを具体化するプログラミングスキル、ユーザーインターフェースとユーザーエクスペリエンスの考慮、異なる環境での動作対応、バージョン管理、プロジェクトの公開と共有、コミュニティからのフィードバックの収集と反映、そして自身の成果をアピールする能力。これらすべてが、ソフトウェア開発のプロセスを構成する重要な要素であり、このような個人プロジェクトを通じて実践的に学ぶことができる。この事例は、大きなプロジェクトでなくとも、小さな一歩からでもシステム開発の面白さや奥深さを体験し、スキルアップに繋げられることを示していると言える。

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