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【ITニュース解説】If the iPhone 17 doesn't get ProMotion, I won't be upgrading my iPhone 12

2025年09月08日に「Engadget」が公開したITニュース「If the iPhone 17 doesn't get ProMotion, I won't be upgrading my iPhone 12」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

iPhoneのProモデル限定機能「ProMotion」は、画面の動きを滑らかにする高リフレッシュレート表示のこと。標準モデルへの搭載が遅れていたが、2025年のiPhone 17では全モデルに搭載されるとの噂がある。これが実現すれば、多くのユーザーにとって大きな買い替え理由となるだろう。

ITニュース解説

スマートフォンの性能を語る上で、プロセッサの処理速度やカメラの画質が注目されがちだが、ユーザーの体感に直接影響する重要な要素の一つにディスプレイの「リフレッシュレート」がある。リフレッシュレートとは、ディスプレイが1秒間に画面を何回更新できるかを示す数値で、単位はHz(ヘルツ)で表される。例えば、60Hzのディスプレイは1秒間に60回、120Hzのディスプレイは1秒間に120回画面を書き換えている。この数値が高いほど、画面の動きがより滑らかに見える。ウェブサイトをスクロールする際の残像感が減ったり、ゲームのアニメーションがスムーズに表示されたりするため、スマートフォンの操作全体の快適性を大きく左右する技術である。

Appleは、この高リフレッシュレート技術を「ProMotion」と名付け、iPhoneの上位モデルに搭載してきた。ProMotionテクノロジーは、最大120Hzのリフレッシュレートを実現するだけでなく、表示しているコンテンツに応じてリフレッシュレートを自動的に調整する可変リフレッシュレートにも対応している。例えば、静止画を表示しているときはリフレッシュレートを1Hzといった極端に低い値まで下げてバッテリー消費を抑え、激しい動きのあるゲームをプレイする際には120Hzに引き上げて最高の滑らかさを提供する。このように、ProMotionはユーザー体験の向上と省電力性能を両立させる優れた技術である。

しかし、このProMotion技術は、2021年に発売されたiPhone 13 Pro以降、現在に至るまで「Pro」と名の付く高価な上位モデルに限定された機能となっている。一方で、標準モデルのiPhoneは長らく60Hzのディスプレイを採用し続けてきた。この戦略により、同じiPhoneシリーズ内でも、Proモデルと標準モデルの間で画面操作の滑らかさに明確な差が存在する状況が生まれている。競合となるAndroidスマートフォン市場では、数万円台のエントリーモデルやミドルレンジモデルであっても90Hzや120Hzの高リフレッシュレートディスプレイを搭載することが一般的となっており、Appleの標準モデルはこの点で大きく見劣りするとの指摘が長年なされてきた。AppleがProMotionを標準モデルに搭載してこなかった背景には、技術的な供給網の問題なども挙げられてきたが、最も大きな理由は、高価なProモデルを購入させるための意図的な機能差、いわゆる「製品セグメンテーション戦略」であると考えられている。

この状況に大きな変化が訪れる可能性が浮上している。最新の予測によれば、2025年に登場が見込まれるiPhone 17シリーズでは、ついに標準モデルを含む全てのラインナップにProMotionディスプレイが搭載される可能性がある。これが実現すれば、長年ProMotionの搭載を待ち望んでいたユーザーにとって、標準モデルの魅力は飛躍的に高まることになる。これまで画面の滑らかさを理由にProモデルを選択していた、あるいは買い替えを見送っていたユーザー層にとって、iPhone 17は待望のアップグレード対象となるだろう。

一方で、この変更はAppleの製品戦略に新たな課題をもたらす。これまでProMotionは、望遠カメラと並んでProモデルの価値を支える重要な柱であった。もし標準モデルにもProMotionが搭載されれば、Proモデルと標準モデルを隔てる大きな壁の一つが取り払われることになる。その結果、Proモデルを選ぶ理由は、より高性能なカメラシステムや、筐体に使われる素材の違いといった、より限定的な要素に集約される。消費者が追加の費用を支払ってまでProモデルを選ぶだけの説得力を維持できるかどうかが、Appleにとっての新たな課題となる。

この戦略転換の先には、iPhoneのラインナップそのものの再編が見据えられている可能性も指摘されている。Proモデルの存在意義が相対的に低下する中で、Appleは新たな製品カテゴリとして「iPhone Air」という薄型・軽量モデルに注力していくという観測がある。この「Air」モデルは、当初はカメラ性能やバッテリー性能において他のモデルに劣るかもしれないが、将来的には技術革新によってコンポーネントの小型化が進み、標準モデルと同等の性能を、より洗練された薄い筐体で実現するプレミアムな製品として位置づけられる可能性がある。つまり、将来的には基本的な性能は全モデルで共通化しつつ、デザインや携帯性といった付加価値に対して価格差を設けるという、新たな製品戦略へ移行するのかもしれない。

ディスプレイのリフレッシュレートという一つの技術仕様が、ユーザーの日常的な操作感から、製品の価格設定、そしてメーカー全体の製品戦略に至るまで、いかに大きな影響を及ぼしているかがわかる。iPhone 17シリーズで噂されているProMotionの全モデルへの展開は、単なる一機能の追加に留まらず、AppleのiPhoneビジネスが大きな転換点を迎えることを示唆する重要な動きとして注目される。

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