Hz(ヘルツ)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
Hz(ヘルツ)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
読み方
日本語表記
ヘルツ (ヘルツ)
英語表記
Hertz (ヘルツ)
用語解説
Hz(ヘルツ)は、周波数の単位を表す。周波数とは、一定の時間内に繰り返される現象の回数のことで、1秒間に何回繰り返されるかを示す。つまり、1Hzは1秒間に1回の繰り返しがあることを意味する。
ITの分野では、Hzは主にコンピュータのクロック周波数や通信における信号の周波数を表す際に用いられる。クロック周波数とは、コンピュータのCPU(中央処理装置)やGPU(グラフィックス処理装置)といった部品が、1秒間にどれだけの回数、内部の処理を繰り返せるかを示す値だ。例えば、3GHzのCPUは、1秒間に30億回の処理サイクルを実行できることになる。
クロック周波数が高いほど、一般的にコンピュータの処理速度は速くなると考えられる。ただし、実際の処理速度はクロック周波数だけでなく、CPUのアーキテクチャやメモリの速度、ソフトウェアの最適化など、様々な要因によって左右されるため、単純にクロック周波数の数値だけで性能を比較することはできない。
通信においては、Hzは電波や光などの波が1秒間に振動する回数を示す。例えば、無線LAN(Wi-Fi)で用いられる2.4GHz帯は、2.4GHzの周波数帯域の電波を使用していることを意味する。周波数が高いほど、一般的にデータ伝送速度が速くなる傾向があるが、電波の減衰率も高くなるため、通信距離が短くなる場合がある。
Hzは、SI(国際単位系)における固有の名称を持つ単位の一つであり、科学技術分野全体で広く用いられている。単位記号は大文字と小文字を区別し、「Hz」と表記する。人名に由来する単位であるため、頭文字は大文字で表記される。
コンピュータの分野におけるHzの利用例を具体的に見てみよう。CPUのスペックシートには、必ずと言っていいほどクロック周波数が記載されている。これは、そのCPUの性能を測る上で重要な指標となるからだ。ただし、近年では、CPUの性能向上はクロック周波数の向上だけではなく、コア数の増加やキャッシュメモリの容量増加など、多岐にわたるアプローチで行われている。そのため、複数のCPUを比較する際には、クロック周波数だけでなく、他のスペックやベンチマークテストの結果も考慮する必要がある。
また、メモリの動作周波数もHzで表される。メモリの動作周波数が高いほど、CPUとのデータ転送速度が速くなり、コンピュータ全体のパフォーマンスが向上する。グラフィックボード(GPU)も同様に、コアのクロック周波数やメモリの動作周波数が性能に影響を与える。
通信においては、無線LANルーターの仕様に、対応する周波数帯域が記載されている。一般的に、2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯域が用いられることが多い。それぞれの周波数帯域には、メリットとデメリットがあり、利用環境や用途に応じて使い分けることが重要だ。例えば、2.4GHz帯は障害物に強く、比較的広範囲に電波が届きやすいが、他の機器からの電波干渉を受けやすいというデメリットがある。一方、5GHz帯は電波干渉を受けにくいが、障害物に弱く、通信距離が短くなる傾向がある。
デジタル信号処理においても、Hzは重要な概念となる。デジタル信号処理とは、音や画像などのアナログ信号をデジタルデータに変換し、コンピュータで処理する技術のことだ。この際、サンプリング周波数という概念が登場する。サンプリング周波数とは、1秒間にアナログ信号を何回デジタルデータに変換するかを示す値であり、単位はHzで表される。サンプリング周波数が高いほど、元の信号を忠実に再現できるが、データ量も増えることになる。
このように、HzはITの様々な分野で用いられ、システムの性能や特性を理解する上で不可欠な単位である。システムエンジニアを目指す上で、Hzの概念を正しく理解しておくことは非常に重要だ。クロック周波数、通信周波数、サンプリング周波数など、それぞれの文脈における意味を理解し、適切に活用できるようになることが求められる。