【ITニュース解説】Best Rich Text Editor for react in 2025
2025年09月16日に「Dev.to」が公開したITニュース「Best Rich Text Editor for react in 2025」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
Reactでリッチテキストエディタを選ぶ際、Lexicalは速度と柔軟性に優れ、Lexkitはより簡単に使える。リアルタイム共同編集にはTiptap、シンプルなアプリにはQuillが適している。目的に合わせ最適なエディタを選ぶことが肝心だ。
ITニュース解説
ウェブサイトやアプリケーションで文章を作成・編集する際、ただ文字を入力するだけでなく、文字を太字にしたり、色をつけたり、リストを作ったり、画像を挿入したりと、見た目を豊かにする機能が必要になることがある。このような「リッチな」編集機能を提供するのがリッチテキストエディタである。Reactなどのフレームワークを使ってアプリケーションを開発する際、このリッチテキストエディタの機能を組み込むことは一般的だが、多くの選択肢があり、どれを選ぶべきか迷うことも少なくない。残念ながら、すべてのプロジェクトに完璧に合うエディタは存在しないと言われているが、用途に応じた最適な選択肢は確かに存在する。
Meta社が開発したLexicalは、その圧倒的な速度と柔軟性が大きな特徴だ。Reactアプリケーションでの利用を最優先に設計されており、開発者がまるでレゴブロックを組み合わせるように、自由にカスタマイズして独自の編集体験を構築できる点が魅力である。オープンソースとして提供されており、高速性と高度な制御を求めるプロジェクトにとっては最良の選択肢となるだろう。しかし、その高い柔軟性ゆえに、初めて利用する際にはセットアップが少し複雑に感じられるかもしれない。また、公式ドキュメントが十分ではないと感じるユーザーもおり、学習に時間を要する可能性がある。
Lexkitは、このLexicalの強力な基盤を活かしつつ、開発者がより簡単に、そして快適に利用できるように改良されたライブラリである。Lexicalが持つ高速性や柔軟性はそのままに、開発体験(DXと略される、開発者がどれだけスムーズに効率良く開発できるかを示す指標)が大幅に向上している点が特徴だ。25種類以上の拡張機能が用意されており、型安全性が非常に高く、モダンなドキュメントも整備されているため、プラグアンドプレイで利用できる。Lexicalの高性能を享受しつつ、開発のしやすさやモダンな環境での利用を重視するならば、Lexkitは非常に魅力的な選択肢となる。
TiptapはProseMirrorという強力なフレームワークをベースにしており、特にリアルタイムでの共同編集機能に強みを持つ。Googleドキュメントのように、複数のユーザーが同時に同じドキュメントを編集する機能をアプリケーションに実装したい場合、Tiptapは優れたソリューションとなる。大規模なエコシステムがあり、洗練されたユーザーインターフェースも提供されている。しかし、高度な機能の一部は有償のアドオンとして提供されており、アプリケーションのバンドルサイズ(組み込まれるファイルの大きさ)が他のエディタに比べて大きくなる傾向がある。また、TypeScriptのサポートが他のモダンなエディタと比較してやや弱いという側面もある。
Slate.jsは、非常に高い柔軟性を持つリッチテキストエディタであり、プラグインベースでゼロから独自の機能や振る舞いを構築したい開発者向けだ。他のエディタでは実現が難しいような、非常にニッチでカスタム性の高いエディタが必要な場合に力を発揮する。しかし、その自由度の高さは、裏を返せば学習コストが高いことを意味する。初期設定や機能の実装には多くの労力が必要で、他のエディタに比べて動作が遅く感じられることや、設計がやや古く感じられるという意見もある。
Quillは、古くから存在するリッチテキストエディタの一つだが、そのシンプルさゆえに、今でも多くのプロジェクトで利用されている。セットアップが非常に簡単で、WYSIWYG("What You See Is What You Get" - 見たままが得られる)形式で直感的に操作できるため、初心者でも扱いやすい。しかし、カスタマイズの自由度が低く、大規模なドキュメントや複雑な機能の要求には対応しにくいという弱点がある。小規模なアプリケーションや、ブログ記事の作成など、比較的シンプルな用途であれば十分な性能を発揮するだろう。
CKEditor 5とTinyMCEは、エンタープライズ(企業向け)レベルのプロジェクトでよく利用される、非常に洗練されたリッチテキストエディタだ。Microsoft Wordのような豊富な機能と使い慣れたインターフェースを提供し、高度なビジネス要件にも対応できる。しかし、これらのエディタは、アプリケーションに組み込む際のファイルサイズが大きく、さらに多くのプレミアム機能を利用するにはライセンス費用が必要となる場合が多い。大規模な予算を持つ企業環境で、高い機能性と信頼性が求められる場合に最適な選択肢となる。
Draft.jsもLexicalと同じくMeta社が開発していたリッチテキストエディタだが、現在では事実上メンテナンスが停止しており、レガシー(古い技術)としての位置づけだ。かつては人気があったものの、現在は速度面で劣り、機能も時代遅れ感が否めない。新しいプロジェクトで採用する理由はほとんどなく、既にDraft.jsを使って開発された既存のアプリケーションのメンテナンスでのみ検討されるべきだろう。
このように、React用のリッチテキストエディタは多岐にわたるが、それぞれの特徴を理解し、プロジェクトの目的に合わせて選ぶことが重要である。もしアプリケーションの速度と細かな制御を最優先するならLexicalが適している。そのLexicalの性能を享受しつつ、開発のしやすさやモダンな開発体験を求めるのであればLexkitが強力な選択肢となる。複数のユーザーが同時に編集するリアルタイムコラボレーション機能を必要とするならばTiptapが最も力を発揮するだろう。それ以外のエディタは、特殊なカスタム要件がある場合や、既に古いコードベースで使われている場合、あるいは企業レベルの予算がある場合に検討されることが多い。特に、現代のReactアプリケーションで最新のリッチテキストエディタ機能を簡単に実装したいのであれば、Lexkitを試す価値は大いにあると言える。