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【ITニュース解説】Ruby Argentina September Meetup

2025年09月12日に「Dev.to」が公開したITニュース「Ruby Argentina September Meetup」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

Ruby Argentinaのミートアップが開催され、RubyでAIエージェントを構築する仕組みと、RailsモノリスをAPIとJavaScriptアプリに分割する実践的な方法が発表された。参加者は最新技術を学び、交流を深めた。次回はオンライン開催を予定している。

出典: Ruby Argentina September Meetup | Dev.to公開日:

ITニュース解説

「Ruby Argentina September Meetup」は、プログラミング言語Rubyのコミュニティが集まるイベントで、2025年9月10日にアルゼンチンで開催された。このような技術コミュニティでの交流は、システムエンジニアを目指す初心者にとって、最新技術を学び、現場のエンジニアから直接話を聞き、人脈を築く貴重な機会となる。今回のミートアップは、SINAPTIA、LeWagon、OmbuLabs、Rootstrapといった複数の企業がスポンサーとなり、Rootstrapのオフィスを会場に開催された。

最初の発表では、SINAPTIAのFernando氏が「AIエージェント」について、Rubyを使った自身の開発経験を交えながら語った。AIエージェントとは何か、彼は「ループ内のケース」だと説明している。これは、AIが特定の目的を達成するために、状況を観察し、行動を決定し、実行し、結果を評価するという一連のプロセスを繰り返し実行するプログラムを指す。まるで、自律的にタスクをこなすプログラムのようなものだ。驚くべきことに、このようなAIエージェントの基本的な骨格は、Rubyを使えばわずか50行程度のコードで実現できるという。これは、AI開発の敷居が下がっていることを示唆する。しかし、効果的なエージェントを作成するには、「超知能モデル」と呼ばれる高度なAIモデルが必要になるという現実も指摘された。高性能なAIモデルがなければ、エージェントは複雑な問題に対処し、人間らしい判断を下すことが難しいということだ。また、これらのAIエージェントを自分のパソコンのようなローカル環境で動かすには、非常に多くのメモリ(RAM)と処理時間が必要だと述べられた。つまり、強力な計算リソースがないと、実用的な速度で動作させるのは難しい。AIエージェントが実際のビジネスや日常生活でどれほど役立つのかという問いは、まだ多くの議論が必要な部分であると結ばれたが、Rubyを使ってAI分野に挑戦する道が開かれていることは、多くのエンジニアにとって刺激的な情報となっただろう。

二番目の発表では、Nicolas Navarro氏が「Railsモノリス」と呼ばれるウェブアプリケーションの構造を、「API」と「フロントエンド」の二つの独立したアプリケーションに分割する実践的な方法を紹介した。システムエンジニアを目指す初心者にとって、「モノリス」という言葉は聞き慣れないかもしれない。モノリスとは、ウェブアプリケーションのすべての機能(ユーザーインターフェース、ビジネスロジック、データアクセスなど)が一つの大きな塊として構築されている状態を指す。Railsのようなフレームワークを使うと、このようなモノリス構造でアプリケーションを効率的に開発できるが、規模が大きくなるにつれて、コードが複雑化し、変更が難しくなったり、一部の機能の問題が全体に影響したりする課題が生じる。そこでNicolas氏が提案したのは、この大きな塊を「API」と「フロントエンド」という二つの異なる役割を持つアプリケーションに分けるアプローチだ。

具体的には、データを処理したり、ビジネスロジックを実行したりするサーバー側の機能を「Rails API」として構築する。API(Application Programming Interface)は、異なるソフトウェア同士が通信し、情報をやり取りするための窓口のようなものだ。このAPIは、ウェブブラウザから直接アクセスされるのではなく、後述するフロントエンドアプリケーションからのリクエストに応じてデータを提供する役割を担う。

一方、ユーザーが直接目にする画面や操作する部分、つまりユーザーインターフェースは、「純粋なJavaScriptアプリケーション」として構築する。発表では「Vite.js」というツールを使用してフロントエンドアプリを開発する方法が示された。Vite.jsは、現代のウェブ開発で使われるJavaScriptフレームワークを用いたアプリケーションを、高速に開発・構築するためのツールだ。これにより、開発者は効率的にユーザーインターフェースを作成でき、ユーザーはスムーズな操作感を体験できるようになる。このフロントエンドアプリは、ウェブサーバーに静的なファイル(HTML, CSS, JavaScriptなど)として配置され、必要に応じてRails APIにデータを要求し、受け取ったデータを画面に表示する。

このようにモノリスを分割することで、それぞれの部分を独立して開発・デプロイできるようになり、開発チームの生産性が向上したり、特定の機能だけをスケールアップ(処理能力を増強)したりすることが容易になる。また、Nicolas氏は、分割したアプリケーションを「Heroku」というクラウドサービスを使って簡単なコマンドでデプロイする方法も披露した。Herokuは、開発者が簡単にウェブアプリケーションを公開できるプラットフォームで、インフラの管理を気にせず、コードのデプロイに集中できるため、初心者にも扱いやすいサービスだ。この発表は、現代のウェブ開発トレンドを理解し、実践的なスキルを身につける上で、システムエンジニアを目指す人々にとって非常に役立つ内容だった。

ミートアップの最後は、食事とドリンクを楽しみながらのネットワーキングの時間だった。参加者たちは、発表内容について深く議論したり、自身の経験を共有したり、顔を合わせて交流を深めたりした。このようなカジュアルな交流の場は、技術的な知識だけでなく、エンジニアとしてのキャリア形成や課題解決のヒントを得る上でも非常に価値がある。次回のミートアップもすでに計画されており、次回はBasecamp/37 SignalsのRosa Gutierrez氏というRuby界の著名なエンジニアがオンラインで登壇する予定だ。オンライン開催のため、地理的な制約なく誰でも参加できる絶好の機会となるだろう。

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