【ITニュース解説】ZTNA vs VPN : Et si votre politique d'accès distant datait des années 2010 ?
2025年09月19日に「Dev.to」が公開したITニュース「ZTNA vs VPN : Et si votre politique d'accès distant datait des années 2010 ?」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
リモートワーク環境で、VPNの速度低下やセキュリティリスクが問題になっている。ZTNA(Zero Trust Network Access)は、「決して信頼せず、常に検証する」原則に基づき、ユーザーやデバイスのアクセスを厳格に管理する。クラウド時代に最適な、VPNに代わる新しいセキュリティ対策として注目されている。
ITニュース解説
近年、リモートワークの普及は企業の働き方を大きく変えた。従業員がオフィス以外の場所から企業のシステムやデータにアクセスする機会が増え、それに伴いセキュリティの確保が喫緊の課題となっている。これまでリモートアクセスを実現する主要な手段として多くの企業で利用されてきたのが、Virtual Private Network(VPN)である。しかし、このVPNによるアクセス管理が、現代の多様な働き方やクラウド環境には必ずしも適していないという問題が浮上している。
VPNは、インターネット上に仮想的な専用回線を構築し、社内ネットワークに安全にアクセスできるようにする技術である。これは、まるでオフィスにいるかのように、どこからでも社内のファイルサーバーやアプリケーションに接続できる便利な仕組みだ。しかし、このVPNにもいくつかの限界が指摘されている。まず一つは、通信速度の低下である。リモートワーク中の従業員が皆VPN経由でデータセンターにアクセスしようとすると、VPNサーバーがボトルネックとなり、通信が遅くなることがある。これは、従業員の生産性低下に直結する。二つ目の問題は、セキュリティリスクの拡大だ。従来のVPNは、一度認証が通れば、社内ネットワーク全体にアクセスできる権限を与えてしまう傾向がある。つまり、もしVPNアカウントが何らかの方法で侵害された場合、攻撃者は社内ネットワークの奥深くまで侵入し、企業の重要なデータやシステムに広範囲にわたる被害を与えるリスクがあるのだ。三つ目の課題は、アクセス状況の可視性の低さである。誰が、いつ、どこから、具体的にどのシステムやデータにアクセスしているのかを詳細に把握し、きめ細かく制御することが難しい場合が多い。特に、多くの企業がクラウドサービスを利用し、オンプレミスとクラウドが混在するハイブリッドクラウド環境においては、従来のVPNでは複雑なアクセスポリシーを柔軟に適用することが困難になっている。
このようなVPNの限界に対し、次世代のリモートアクセス技術として注目されているのが、Zero Trust Network Access(ZTNA)である。ZTNAは「ゼロトラスト」というセキュリティ原則に基づいている。ゼロトラストとは、「Never Trust, Always Verify(決して信頼せず、常に検証する)」という考え方を核とする。これは、たとえ社内ネットワークに接続しているユーザーであっても、あるいは既に一度認証を通過したユーザーであっても、無条件に信頼することなく、すべてのアクセス要求を疑い、その都度厳密に検証してからアクセスを許可するという徹底したアプローチだ。
ZTNAでは、ユーザーが特定のアプリケーションやデータにアクセスしようとするたびに、そのユーザーが誰であるか、どのデバイスを使用しているか、どこからアクセスしているか、デバイスの状態は安全か、といった多岐にわたる要素をリアルタイムで確認し、その結果に基づいてアクセスを許可するかどうかを判断する。これにより、アクセスは必要なリソースにのみ限定され、万が一認証情報が漏洩した場合でも、攻撃者がアクセスできる範囲を最小限に抑えることができる。これを「最小権限の原則」という。
ZTNAのメリットは多岐にわたる。まず、セキュリティの大幅な向上が挙げられる。特定のアプリケーションへのアクセスのみを許可するため、攻撃の対象範囲が狭まり、横方向の移動(ラテラルムーブメント)による被害拡大を防ぐことができる。次に、パフォーマンスの改善である。従来のVPNのようにすべてのトラフィックをデータセンターに集約する必要がなく、ユーザーは必要なクラウドサービスやアプリケーションに直接接続できるため、通信の遅延が解消され、快適な利用環境が提供される。また、アクセス状況の可視性が格段に向上する。すべてのアクセス要求が細かくログとして記録され、監視されるため、セキュリティ監査や異常なアクセスの検出が容易になる。これは、企業がコンプライアンス要件を満たし、セキュリティ体制を強化する上で非常に重要である。さらに、ハイブリッドクラウド環境やマルチクラウド環境においても、ZTNAは柔軟なアクセス制御を実現し、一貫したセキュリティポリシーを適用できるため、管理者の負担も軽減される。
多くの企業が既にZTNAへの移行を進めている。たとえば、大手通信事業者やITセキュリティ企業も、社内システムや顧客へのアクセス保護にZTNAを導入している事例が多数報告されている。ZTNAへの移行は、必ずしも既存のシステムをすべて置き換える大規模なプロジェクトである必要はない。既存のVPNとZTNAを併用しながら、段階的にZTNAの適用範囲を広げていくハイブリッドなアプローチも可能である。これは、企業がセキュリティリスクを管理しつつ、新しい技術を導入する現実的な方法だ。
2025年、そしてそれ以降を見据えた企業のアクセス管理戦略において、ZTNAはもはや単なる選択肢の一つではなく、リモートワークとクラウドファーストの時代における必須のセキュリティ基盤となりつつある。システムエンジニアを目指す上では、このような新しいセキュリティトレンドを理解し、その導入・運用に関する知識を深めることが、今後のキャリアにおいて極めて重要である。