Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

SATA M.2(サタ エムツー)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

SATA M.2(サタ エムツー)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

エスエーティーエーエムドットツー (エスエーティーエーエムドットツー)

英語表記

SATA M.2 (エスエイティーエーエムドットツー)

用語解説

SATA M.2とは、ストレージデバイスの新しい物理的な形状規格であるM.2フォームファクタに、従来のSATA(Serial Advanced Technology Attachment)インターフェースを組み合わせたSSD(Solid State Drive)のことである。これは、2.5インチHDDやSSDで広く使われてきたSATAインターフェースの性能や互換性を維持しつつ、より小型で直接マザーボードに装着できるというM.2フォームファクタの利点を享受できるストレージソリューションと言える。特にノートPCや小型PCなど、内部スペースが限られる環境でストレージを増設・換装する際に有用性が高い。

M.2フォームファクタは、かつてのmSATA(mini-SATA)をさらに進化させた、小型かつ多用途な拡張カード規格としてPCI-SIGによって標準化された。その最大の特徴は、非常にコンパクトな基板形状にあり、22mmの幅は共通で、長さは30mm、42mm、60mm、80mm、110mmなど、様々なバリエーションが存在する。一般的なノートPCやデスクトップPCで利用されるのは、長さ80mmの「Type 2280」が多い。このM.2スロットは、SATAインターフェースだけでなく、より高速なPCI Express(PCIe)インターフェースにも対応できるよう設計されており、両方のインターフェースをサポートする柔軟性を持つ。

SATAインターフェースは、ストレージデバイスとマザーボード間のデータ転送を行うための標準規格であり、その最新世代であるSATA 6Gbps(SATA III)は、理論上の最大転送速度が6ギガビット/秒(約600メガバイト/秒)に達する。SATA M.2 SSDは、このSATA 6Gbpsのプロトコルに準拠しており、データの読み書き速度は2.5インチSATA SSDと基本的に同等である。つまり、物理的な形状はM.2であっても、データ転送の仕組みや速度性能はSATA接続の枠組みに縛られる。データのやり取りにはAHCI(Advanced Host Controller Interface)という、SATAデバイスがOSと効率的に通信するための標準的な方式を用いる。

SATA M.2 SSDと混同されやすいものに、NVMe M.2 SSDがある。両者は同じM.2フォームファクタを採用しているため、外見は非常に似ているが、その内部のデータ転送方式と性能には大きな違いがある。NVMe(Non-Volatile Memory Express)は、PCIeインターフェースを最大限に活用するために開発された新しい通信プロトコルであり、SATA M.2 SSDが利用するSATAインターフェースとAHCIプロトコルと比較して、はるかに高速なデータ転送を実現できる。NVMe M.2 SSDは、PCIeレーンを直接利用することで、SATA 6Gbpsの速度制限をはるかに超える数ギガバイト/秒の転送速度を達成する。したがって、SATA M.2 SSDはNVMe M.2 SSDと比べて、速度面では劣るものの、従来のSATA SSDと同等の手頃な価格と十分な性能を提供する。

M.2スロットには、接続できるSSDの種類を示すための「キー」と呼ばれる切り欠きが存在する。SATA M.2 SSDは通常「B+Mキー」と呼ばれる、基板の両側に切り欠きがある形状をしていることが多い。一方、NVMe M.2 SSDは通常「Mキー」と呼ばれる、基板の片側のみに切り欠きがある形状をしている。マザーボード側のM.2スロットも、Bキー、Mキー、またはB+Mキーに対応しているかによって、装着できるSSDの物理的な形状が決まる。しかし、物理的な形状が合致しても、そのM.2スロットがSATAインターフェースをサポートしているか、それともPCIeインターフェースのみをサポートしているかを確認することは非常に重要である。M.2スロットによってはSATA M.2 SSDとNVMe M.2 SSDの両方に対応するものもあれば、片方のみに対応するものもあるため、購入や換装の際にはマザーボードやPCの仕様を必ず確認する必要がある。

SATA M.2 SSDの主なメリットは、まずその小型さにあり、省スペースが求められる環境に適している点である。ケーブル不要でマザーボードに直接接続できるため、配線がすっきりし、エアフローの妨げにもなりにくい。また、2.5インチSATA SSDと同等の速度と信頼性、そして価格帯であるため、高速なNVMe SSDが不要で、かつ小型化を重視するユーザーにとっては優れた選択肢となる。一方でデメリットとしては、NVMe M.2 SSDに比べると転送速度が遅い点が挙げられる。また、全てのM.2スロットがSATA M.2 SSDに対応しているわけではないため、互換性の確認が必要となる。特に、最新のマザーボードやノートPCでは、高速なNVMe M.2 SSDの利用を前提としたPCIe専用のM.2スロットが増えており、SATA M.2 SSDを装着しても認識されない場合がある。

システムエンジニアを目指す初心者がSATA M.2 SSDを扱う際には、M.2フォームファクタが複数のインターフェース(SATAとPCIe)をサポートしていること、そしてSATA M.2とNVMe M.2が外見は似ているが、データ転送プロトコルと速度が全く異なることを理解することが肝要である。デバイスの互換性を確保するためには、常にマザーボードやPCの取扱説明書を確認し、M.2スロットがSATA接続に対応しているか、NVMe(PCIe)接続に対応しているかを明確に把握することが不可欠となる。これにより、最適なストレージ選択とトラブルの回避につながるだろう。

関連コンテンツ