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tar(ター)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

tar(ター)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

ター (ター)

英語表記

tar (ター)

用語解説

tarは、主にUNIX系OSで利用されるアーカイブツールである。その名称は「Tape ARchiver」に由来する。複数のファイルやディレクトリを、それらの構造や属性情報を保ったまま、一つの大きなファイルにまとめる(アーカイブする)ことを主な目的としている。このツール自体にはファイルのサイズを縮小する「圧縮」の機能は標準では含まれないが、多くの場合、gzipやbzip2などの圧縮ツールと組み合わせて使用され、まとめて圧縮されたアーカイブファイルが作成される。これにより、多数のファイルを効率的に管理し、バックアップ、転送、配布することが可能になる。

詳細に入ると、tarは元々、磁気テープ(tape)にファイルをバックアップするために開発されたコマンドである。当時のコンピュータシステムにおいて、大量のファイルを管理し、信頼性の高いバックアップを行う上で、複数のファイルをひとまとまりにしてテープに記録するニーズがあったことから誕生した。現在では磁気テープ以外のストレージデバイスや、ネットワークを介したファイル転送、ソフトウェアの配布など、幅広い用途で利用されている。

tarの最も基本的な機能は、前述の通り「アーカイブの作成」と「アーカイブからの展開」である。 アーカイブの作成とは、指定された複数のファイルやディレクトリを一つのアーカイブファイル(一般的には拡張子が.tarとなる)に統合する操作を指す。この際、元のファイルやディレクトリの階層構造、ファイル名、パーミッション(読み書き実行権限)、所有者、タイムスタンプといったメタデータもそのままアーカイブ内に記録される点が重要である。これにより、アーカイブを展開した際に、元の状態を完全に再現できる。 一方、アーカイブからの展開とは、作成されたアーカイブファイルから、元のファイルやディレクトリを取り出す操作である。これにより、単一のアーカイブファイルから、元のファイル群を元の構造と属性情報で復元できる。

tarコマンドを使用する際には、いくつかの主要なオプションを組み合わせて目的の操作を行う。 最も頻繁に使用されるオプションの一つに「-f」がある。これは「file」の略であり、操作対象となるアーカイブファイルの名前を指定するために使われる。このオプションは常に最後に指定し、その直後にアーカイブファイル名を記述するのが慣例である。 「-c」オプションは「create」の略で、新しいアーカイブファイルを作成する際に使用する。複数のファイルやディレクトリをまとめて一つの.tarファイルにする場合に指定する。 「-x」オプションは「extract」の略で、既存のアーカイブファイルから内容を展開する際に使用する。 「-t」オプションは「list」の略で、アーカイブファイルの内容(ファイルリスト)を表示するが、実際にファイルは展開しない。アーカイブの中身を確認したい場合に便利である。 「-v」オプションは「verbose」の略で、処理中にどのファイルがアーカイブに追加されたか、あるいは展開されたかなどの詳細情報を画面に表示させる。処理の進捗状況を確認できるため、多くの場合「-cvf」や「-xvf」のように他のオプションと組み合わせて使われる。

先に述べたように、tar自体は圧縮機能を持たないが、現代のtarコマンドは、特定のオプションを指定することで内部的に圧縮・解凍ツールと連携し、シームレスに圧縮されたアーカイブファイルを扱えるようになっている。 例えば、「-z」オプションはgzip形式での圧縮・展開を行う。このオプションを使うと、作成されるアーカイブファイルは通常.tar.gzまたは.tgzという拡張子になる。 同様に、「-j」オプションはbzip2形式での圧縮・展開を行う。この場合の拡張子は.tar.bz2または.tbz2となる。 さらに、「-J」オプションはxz形式での圧縮・展開を行う。この場合の拡張子は.tar.xzまたは.txzとなる。 これらの圧縮オプションを「-c」や「-x」と組み合わせることで、ファイルをまとめると同時に圧縮したり、解凍しながら展開したりすることが可能となる。

具体的な利用シーンとしては、以下のようなケースが挙げられる。 サーバー上の特定のディレクトリにある大量のログファイルを一括でバックアップする際、tarを使ってこれらを一つの圧縮アーカイブとしてまとめることで、ファイル転送が容易になり、ストレージ容量も節約できる。 ソフトウェアのソースコードや、複数の設定ファイルをまとめて配布する場合、tarでディレクトリ構造ごとアーカイブし、さらに圧縮することで、受け取る側も容易に展開し、元の構造を再現できる。 Webサイトのファイルを別のサーバーへ移行する際にも、public_htmlディレクトリ全体をtarでアーカイブし、圧縮してから転送し、新しいサーバーで展開するといった手順がよく用いられる。

tarの利点は、単にファイルをまとめるだけでなく、ファイルシステム上のディレクトリ構造や、パーミッション、所有者、更新日時といった重要なメタデータを完全に保持したまま操作できる点にある。これにより、データの整合性を保ちながら、効率的な管理、バックアップ、移行作業を実現できる。現代のシステム運用において、tarは非常に基本的ながらも不可欠なツールとして広く活用されている。

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