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【ITニュース解説】Oracle Cloud Compute IOパフォーマンス MAXスピード・チャレンジ: 600万IOPS, 200Gbpsスループット出してみてみた

2025年09月24日に「Qiita」が公開したITニュース「Oracle Cloud Compute IOパフォーマンス MAXスピード・チャレンジ: 600万IOPS, 200Gbpsスループット出してみてみた」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Oracle Cloudは、第5世代AMD EPYCプロセッサ搭載の「OCI Compute E6 Standard」を発表した。この新サービスは、検証で600万IOPS、200Gbpsスループットという非常に高いIOパフォーマンスを記録した。

ITニュース解説

Oracle Cloud Infrastructure(OCI)に新しいVMインスタンス「E6 Standard」が登場し、この新しいインスタンスがどれほどの入出力(IO)性能を発揮できるのか、その限界に挑戦したのが今回の記事だ。システムエンジニアを目指す上で、このようなクラウドサービスの性能を知ることは、将来どのようなシステムを設計し、運用していくかを考える上で非常に役立つ。

まず、IO性能という言葉について解説する。IO性能は主に「IOPS」と「スループット」という二つの指標で表される。 IOPSは「Input Output Per Second」の略で、1秒間にどれだけ多くのデータ読み書き処理(IO)を実行できるかを示す回数のことだ。例えば、データベースが顧客の注文データを一件一件処理するような、小さなデータを頻繁に読み書きするような場面でこのIOPSの高さが重要になる。IOPSが高いほど、より多くのユーザーからの要求を同時に、そして素早く処理できるということになる。 一方、スループットは、1秒間にどれだけ大量のデータを転送できるか、そのデータ量を示す指標だ。単位は通常、メガバイト毎秒(MB/s)やギガビット毎秒(Gbps)で表される。例えば、高画質な動画ファイルをストリーミング配信したり、大量のログデータをまとめて分析したり、数テラバイトにも及ぶバックアップデータを転送したりするような、大きなデータを一括で処理する場面でスループットの高さが重要となる。スループットが高いほど、大量のデータを短時間で処理できる。

今回の挑戦では、この二つの指標において、実に驚くべき数字が叩き出された。それが「600万IOPS」と「200ギガビット毎秒(Gbps)」という値だ。これは一般的なサーバー環境では想像もつかないような、非常に高い性能だと言える。

この高性能を実現したのは、新しいVMインスタンス「E6 Standard」に搭載された第5世代AMD EPYCプロセッサと、OCIが提供するクラウドストレージの技術が組み合わさった結果だ。AMD EPYCプロセッサは、高性能で多くのコアを持つことで知られており、これが大量のIO処理を効率的に捌く基盤となる。 そして、このVMに接続されるストレージには「NVMe(NVM Express)」という技術が深く関わっている。NVMeは、従来のSATA接続のSSDよりもさらに高速なデータ転送を可能にするインターフェース規格だ。これにより、ストレージ自体が持つ性能を最大限に引き出すことができる。

記事では、この圧倒的なIO性能を引き出すために、いくつかの工夫が凝らされている。 一つは、単一のストレージだけではなく、複数の「ブロックボリューム」をVMに接続している点だ。ブロックボリュームは、クラウド上で提供される仮想的なハードディスクのようなもので、サーバーからは物理的なディスクドライブと同じように扱える。記事では、非常に多数のブロックボリュームをVMにアタッチし、それらのIO性能を合計することで、全体のIO性能を向上させている。 また、これらのブロックボリュームは、ネットワークを通じてVMに接続されている。このネットワーク接続には「iSCSI over RDMA」という技術が使われている。「iSCSI」は、ストレージをネットワーク越しに利用するための一般的なプロトコルだが、通常はCPUがデータ転送の処理を行うため、CPUに負荷がかかる。しかし、「RDMA(Remote Direct Memory Access)」という技術を組み合わせることで、CPUを介さずにネットワークカード間で直接データを転送できるようになる。これにより、CPUに余計な負荷をかけずに、非常に高速かつ低遅延でストレージとのデータ通信が可能になるのだ。まさに、データ転送のボトルネックを解消するための画期的な技術と言える。

性能測定には「fio」というオープンソースのベンチマークツールが使用された。fioは、ストレージのIO性能を詳細に測定できるツールで、ランダムアクセスやシーケンシャルアクセス、読み込みや書き込みの比率など、様々な条件でテストを実行できる。これにより、具体的なアプリケーションの負荷に近い形で性能を評価できる。 さらに、今回の検証では、一つのVMだけで最高の性能を出すのではなく、複数のVMから多数のストレージを接続し、並行してIO処理を実行することで、最大性能を追求している。これは、実際のクラウド環境で複数のアプリケーションやサービスが連携して動作する様子を模倣したものとも言える。

今回の検証で得られた600万IOPSと200Gbpsという数値は、これまで不可能だったような非常に高度なアプリケーションをクラウド上で実現可能にする。例えば、金融取引のような超高速なリアルタイムデータ処理が必要なシステム、膨大なデータセットを用いたAIの学習、ビッグデータのリアルタイム分析、数百万ユーザーが同時に利用する大規模なオンラインゲームのデータベースなど、極めて高いIO性能が求められる分野で大きな威力を発揮するだろう。

システムエンジニアを目指す皆さんにとって、このような最新のクラウド技術と、それが実現する性能の限界を知ることは非常に重要だ。クラウドの進化は、私たちが開発できるシステムの可能性を広げ続けている。IOPSやスループットといった基本的な概念から、NVMe、RDMAといった先進的な技術まで、幅広く学ぶことで、将来、より高性能で効率的なシステムを設計し、構築する力を養うことができる。クラウドインフラの性能を理解することは、これからのIT業界で成功するための鍵となるだろう。

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