【ITニュース解説】How to Test Communication Between a DC and Client Step by Step

2025年09月04日に「Dev.to」が公開したITニュース「How to Test Communication Between a DC and Client Step by Step」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

AD環境構築初心者が、DCとクライアント間の通信をテストする方法を紹介。IPアドレスやDNS設定の確認、pingによる疎通確認、DNS名前解決のテスト、ドメインログインの確認を行う。ファイアウォール設定でICMPを許可することも重要。これらの手順で、ネットワーク、DNS、認証の問題を特定しやすくなる。

ITニュース解説

Active Directory(AD)ドメインコントローラー(DC)とクライアント間の通信をテストする方法について解説する。ADは、Windowsネットワーク環境でユーザーやコンピューターなどのリソースを一元管理するための重要なサービスだ。システムエンジニアを目指す上で、ADの基本的な仕組みとトラブルシューティングのスキルは不可欠となる。

まず、ネットワーク設定の確認から始める。DCとクライアントは、同一のサブネットに属している必要がある。例えば、両者のIPアドレスが10.1.1.xのような形式で、最初の3つのオクテットが一致していることが望ましい。また、DCには固定IPアドレスを割り当てる。DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によるIPアドレスの自動割り当ては、DCの安定運用を妨げる可能性があるため避けるべきだ。クライアント側のDNSサーバー設定は、DCのIPアドレスを指すように設定する。ADはDNSに大きく依存しているため、DNS設定の誤りはADの動作に深刻な影響を与える。

次に、基本的な接続性をテストする。クライアントからDCのIPアドレスへ、そしてDCからクライアントのIPアドレスへpingコマンドを実行し、疎通を確認する。pingコマンドは、ネットワーク上で相手にデータパケットを送信し、応答があるかどうかを確認する基本的なツールだ。IPアドレスだけでなく、ホスト名(コンピューター名)でもpingを実行する。これにより、名前解決が正常に行われているかどうかも確認できる。

DNSの正引きと逆引きの確認も重要だ。クライアントで ipconfig /registerdns コマンドを実行し、クライアント自身をDNSに登録する。次に、DCで ipconfig /flushdns コマンドを実行し、DNSキャッシュをクリアする。キャッシュに残った古い情報が名前解決を妨げることがあるためだ。その後、DC上で nslookup [クライアントホスト名]nslookup [クライアントIPアドレス] コマンドを実行する。前者はホスト名からIPアドレスを、後者はIPアドレスからホスト名をそれぞれ解決できるか確認する。これらのコマンドが正しい情報を返すことで、DNSが正常に機能していることが確認できる。

ドメインログインの確認も行う。クライアントにドメインアカウント(ローカルアカウントではない)でログインを試みる。ログイン後、コマンドプロンプトを開き whoami コマンドを実行する。表示結果が ドメイン名\ユーザー名 のような形式であれば、クライアントがDCと通信し、認証が正常に機能していることを意味する。

最後に、ファイアウォールとネットワークプロファイルを確認する。Windowsファイアウォールは、初期設定でping要求をブロックすることがある。特に、ネットワークの種類が「パブリック」に設定されている場合、セキュリティレベルが高くなり、pingがブロックされやすい。ファイアウォールの設定でICMP(pingで使用されるプロトコル)を許可するルールを追加することで、pingによる接続テストが容易になる。もし、DCからクライアントのIPアドレスへpingが通らないが、ゲートウェイにはpingが通る場合、クライアント側のファイアウォールやルーティング設定がping要求をブロックしている可能性が高い。

これらの手順を踏むことで、AD環境における基本的な通信の問題を特定し、解決することができる。特に、ネットワークやADの初心者にとっては、これらの基本的なステップを確実に実行することが重要となる。

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