【ITニュース解説】007 First Light is coming to PS5, Xbox Series X/S, Nintendo Switch 2 and PC on March 27

2025年09月04日に「Engadget」が公開したITニュース「007 First Light is coming to PS5, Xbox Series X/S, Nintendo Switch 2 and PC on March 27」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

ジェームズ・ボンドの新作ゲーム「007 First Light」が3月27日にPS5, Xbox Series X/S, Nintendo Switch 2, PCでリリースされる。Hitman開発元が手掛ける本作は、ステルスや銃撃戦、ガジェットを駆使し、多様な攻略が楽しめるアクションゲームだ。豪華キャストも発表された。

ITニュース解説

『007 First Light』というジェームズ・ボンドを題材とした新作ゲームが、2025年3月27日に発売されることが正式に発表された。この発表は、PlayStationが主催するゲーム情報イベント「State of Play」の中で行われ、これまで秘密に包まれていたゲームの全容とリリース日が初めて明らかになった。

このゲームは、PlayStation 5、Xbox Series X/S、Nintendo Switch 2、そしてPC(SteamおよびEpic Games Store経由)といった、実に幅広いプラットフォームで同時にリリースされる予定だ。これは、ゲーム開発において非常に重要な意味を持つ。それぞれのゲーム機やPCは、異なるハードウェア構成やソフトウェア環境を持っているため、一つのゲームをこれらのすべてで安定して動作させるためには、開発チームに高度な技術力が求められる。例えば、各プラットフォームのグラフィック処理能力に合わせて映像表現を最適化したり、それぞれの操作体系に対応するユーザーインターフェースを設計したりする必要がある。このように多岐にわたるプラットフォームに対応することで、より多くのプレイヤーが、自分の持っている環境でこの新作ボンドゲームを楽しむことができるようになるのだ。

ゲームの開発を担当するのは、『Hitman』シリーズで世界的に高い評価を受けているIO Interactiveという開発会社である。『Hitman』は、プレイヤーがターゲットをどのように排除するか、その手段が非常に多様であることで知られている。直接的な戦闘だけでなく、周囲の環境を利用した巧妙な計画や、変装による潜入、あるいは会話によって状況を操るなど、自由度の高いアプローチが特徴だ。『007 First Light』もそのDNAを色濃く受け継ぎ、プレイヤーがミッションの目的を達成する際に、多くの選択肢が用意されることが示唆されている。

今回公開された映像では、ゲーム序盤のミッションの一部が紹介された。ジェームズ・ボンドが高級ホテル内で不審なベルボーイを密かに追跡するシーンは、まさに『Hitman』のようなステルス(隠密行動)要素を強く感じさせる。敵の目を欺き、物音を立てずに移動し、時には周りの環境を利用して情報を集める、といった綿密な行動が求められるだろう。しかし、物語は常に静かな潜入ばかりではない。その後、一転して激しいアクションへと発展し、ボンドが車を奪い、ターゲットを追跡するカーチェイスの末には、爆発を伴う壮絶な銃撃戦が繰り広げられる。

特に注目すべきは、ボンドの象徴である「殺しのライセンス」の表現方法だ。ゲーム内では、敵がプレイヤーに銃口を向け、まさに発砲しようとする瞬間にこのライセンスが発動し、プレイヤーは敵を確実に仕留めることができるようになる。これは、単なる反応速度を問うイベントではなく、ボンドのキャラクター性をゲームシステムに深く落とし込んだ面白い工夫だと言える。さらに、敵を突き落として自分の落下時の衝撃を和らげる「クッション」として利用する、というようなユーモラスかつトリッキーなアクションも披露された。これは、ゲーム内の物理エンジンやキャラクター同士のインタラクションが、いかに細かく設計されているかを示す一例である。

また、ミッションの達成方法が一つではないことも強調されている。ボンドは、敵の注意をそらすための「おとり」を使ったり、Qが開発した最新鋭の「ガジェット」を駆使したり、あるいは相手を言葉巧みに操る「交渉術」など、様々な「トリック」を使いこなす。これにより、プレイヤーは自分なりのスタイルでゲームを進めることが可能となり、一度クリアした後も異なるアプローチを試すことで、何度もゲームを楽しむことができるだろう。ボンド映画でおなじみの「製品プレイスメント」、つまり実在する高級ブランド品や車などがゲーム内にも登場することも明らかにされており、映画の雰囲気をゲームでも体験できるだろう。

ゲームの物語を彩る登場人物とキャストも発表された。主人公であるジェームズ・ボンドを演じるのは、パトリック・ギブソン氏であることが明らかにされた。彼の声や演技が、この新しいボンド像をどのように表現するのか注目が集まる。さらに、ボンドシリーズには欠かせないおなじみのキャラクターたち、例えば秘密情報部の部長「M」、天才的な技術者「Q」、そしてMの秘書「ミス・マネーペニー」といった主要人物たちのキャストも発表された。それぞれ、プリヤンガ・バーフォード氏がM、アリスター・マッケンジー氏がQ、キーラ・レスター氏がミス・マネーペニーを演じる。これらのキャラクターは、ボンドのミッションをサポートしたり、時には彼に指令を与えたりと、物語の重要な部分を担う。加えて、レニー・ジェームス氏演じるジョン・グリーンウェイ、中井ノエミ氏演じるミス・ロスといった新たなキャラクターの登場も示されており、彼らが物語にどのような影響を与えるのかも興味深い点だ。ボンドの世界では二重スパイが頻繁に登場するため、これらの新キャラクターが味方なのか敵なのか、あるいはその両方なのか、という予想もファンにとっては楽しみの一つだろう。

現在、この『007 First Light』の予約がすでに開始されている。通常版の価格は70ドルだが、今予約をすることで、追加費用なしで「デラックスエディション」にアップグレードされるという特典が発表された。このデラックスエディションには、ゲームの正式リリース日である3月27日よりも24時間早くゲームをプレイできる「先行アクセス権」が含まれている。これは、発売後すぐにゲームを体験したいプレイヤーにとっては非常に魅力的な特典だろう。さらに、ゲーム内で使用できる限定の衣装や、武器、そしてガジェット用のスキンといった特別なアイテムも手に入れることができる。これらの特典は、ゲームをより深く楽しむための付加価値を提供し、プレイヤーがボンドの世界観に没入する手助けとなる。

このように、『007 First Light』は、ジェームズ・ボンドという世界的な人気キャラクターを題材に、ステルスとアクションが融合した自由度の高いゲームプレイ、多岐にわたるプラットフォームへの対応、そして豪華なキャスト陣によって、非常に完成度の高い作品として期待される。開発元であるIO Interactiveの高い技術力とクリエイティブな発想が、どのようにボンドの新たな物語を紡ぎ出すのか、その全貌が明らかになる3月27日のリリースが今から待ち遠しい。