【PHP8.x】xmlwriter_start_cdata関数の使い方
xmlwriter_start_cdata関数は、XMLドキュメントにCDATAセクションの開始を書き込む関数です。この関数は、PHPのXMLWriter拡張機能の一部として提供されており、プログラムからXML形式のデータを効率的に生成する際に利用されます。
CDATAセクションとは、XMLパーサによって通常のXMLマークアップとして解釈されない、特別なテキストブロックのことです。XMLドキュメントでは、通常、「<」や「&」といった特定の記号は、タグの開始やエンティティ参照といった特別な意味を持ちます。そのため、これらの記号をそのままテキストとして含めたい場合は、通常、それぞれ「<」や「&」のようにエスケープ処理を施す必要があります。
しかし、HTMLコードの断片やスクリプト、あるいは別のXMLドキュメント全体をデータとしてXMLドキュメント内に含めたい場合など、エスケープ処理の手間を省き、内容を元の形式で保持したい状況があります。そのような場合にCDATAセクションが非常に役立ちます。この関数を呼び出すことで、続くテキストがCDATAセクションの一部として扱われることをXMLWriterに指示します。
この関数を実行した後、通常はxmlwriter_write_cdata関数やxmlwriter_text関数などを使用して、CDATAセクションの実際のテキスト内容を書き込みます。そして、必ずxmlwriter_end_cdata関数を呼び出して、CDATAセクションを適切に閉じる必要があります。これにより、作成中のXMLドキュメント内に、意図した通りのCDATAセクションが正確に組み込まれ、特殊文字を含むテキストが安全に保持されます。システムエンジニアを目指す方にとって、XMLドキュメントに多様な形式のデータを埋め込むための重要な機能の一つです。
基本的な使い方
構文(syntax)
<?php
$xw = xmlwriter_open_memory();
xmlwriter_start_document($xw, '1.0', 'UTF-8');
xmlwriter_start_element($xw, 'root');
// CDATAセクションを開始
xmlwriter_start_cdata($xw);
// CDATAセクション内にエスケープ不要な内容を書き込む
xmlwriter_write_raw($xw, '<p>This is <important>raw & unescaped</important> content.</p>');
// CDATAセクションを終了
xmlwriter_end_cdata($xw);
xmlwriter_end_element($xw); // 'root'要素を終了
xmlwriter_end_document($xw);
echo xmlwriter_output_memory($xw);
?>
引数(parameters)
XMLWriter $writer
- XMLWriter $writer: XML文書を構築するためのXMLWriterオブジェクトを指定します
戻り値(return)
bool
この関数は、XML文書内にCDATAセクションを開始したかどうかを真偽値(trueまたはfalse)で返します。成功した場合はtrue、失敗した場合はfalseを返します。