【PHP8.x】xmlwriter_start_pi関数の使い方

xmlwriter_start_pi関数は、XMLドキュメントに処理命令（Processing Instruction, PI）の開始を書き込むための関数です。処理命令は、XMLドキュメントの解析アプリケーションに対して、何らかの特別な指示を与える目的で利用されます。例えば、XMLドキュメントにスタイルシートのリンク情報を埋め込む際などに使用されます。

この関数は、必須の引数として、処理命令の「ターゲット名」を受け取ります。ターゲット名は、その処理命令がどのアプリケーションを対象としているかを示す識別子です。関数が正常に実行されると、指定されたターゲット名に対応する「<?ターゲット名 」という形式の文字列がXMLドキュメントに追記されます。

この関数が成功した場合はブール値のtrueを、失敗した場合はfalseを返します。処理命令の具体的な内容（データ部）を記述するには、この関数の後にxmlwriter_write_pi関数やxmlwriter_text関数を使用し、最後にxmlwriter_end_pi関数を呼び出して処理命令を閉じることが重要です。これにより、「<?ターゲット名 データ?>」という完全な形式の処理命令が生成されます。

xmlwriter_start_pi関数は、XMLWriter拡張機能の他の関数と組み合わせて使用することで、効率的かつ正確にXMLドキュメントを生成するプロセスを支援します。特に、特定のアプリケーションに依存するメタデータや指示をXMLファイル内に埋め込む必要がある場合に役立ちます。

<?php
// XMLWriter オブジェクトを作成します（メモリ上にXMLを生成する例）
$xw = xmlwriter_open_memory();

// XMLドキュメントの開始を宣言します
xmlwriter_start_document($xw, '1.0', 'UTF-8');

// 処理命令 (Processing Instruction - PI) を開始します
// 最初の引数: XMLWriter オブジェクト
// 2番目の引数: 処理命令のターゲット名（例: 'xml-stylesheet', 'php' など）
xmlwriter_start_pi($xw, 'xml-stylesheet');

// 処理命令の内容（データ）を追加します
xmlwriter_text($xw, 'type="text/css" href="style.css"');

// 処理命令を終了します
xmlwriter_end_pi($xw);

// XMLドキュメントの終了を宣言します
xmlwriter_end_document($xw);

// 生成されたXMLを出力します
echo xmlwriter_output_memory($xw);
?>

XMLWriter $writer, string $target

• XMLWriter $writer: XMLWriterオブジェクトを指定します。
• string $target: PI（Processing Instruction）のターゲットを指定する文字列。

bool

指定されたXML文書内に、処理命令（Processing Instruction）を開始するタグを書き込みます。成功した場合はtrueを、失敗した場合はfalseを返します。