インターネットデータセンター(インターネットデータセンター)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

インターネットデータセンター(インターネットデータセンター)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

インターネットデータセンター (インターネットデータセンター)

英語表記

Internet Data Center (インターネットデータセンター)

用語解説

インターネットデータセンター(Internet Data Center, IDC)とは、企業や組織が情報システムを運用するために必要なサーバやネットワーク機器などを設置・運用するための専門施設のことである。一般的に、データセンター、あるいは単にセンターとも呼ばれる。

IDCの概要は、企業が自社でサーバールームを構築・運用するよりも、専門的な設備と運用ノウハウを持つIDCを利用することで、コスト削減、可用性の向上、セキュリティ強化などのメリットを得られるという点にある。特に近年は、クラウドサービスの普及に伴い、IDCがクラウド基盤を支える重要な役割を担っている。

IDCの詳細について説明する。まず、IDCの物理的な構造について見ていく。IDCは、サーバやネットワーク機器が安全かつ安定的に稼働するための様々な設備を備えている。例えば、温度や湿度を一定に保つための空調設備、停電時にも電力を供給するための自家発電設備や無停電電源装置(UPS)、地震などの災害に備えるための免震構造や耐震構造、そして、不正な侵入を防ぐための厳重なセキュリティシステムなどが挙げられる。これらの設備は、24時間365日体制で監視・管理されている。

次に、IDCが提供するサービスについて説明する。IDCの基本的なサービスは、サーバやネットワーク機器を設置するためのスペース(ハウジングサービス)の提供である。企業は、自社で用意したサーバやネットワーク機器をIDCに持ち込み、設置・運用を委託することができる。また、IDCによっては、サーバやネットワーク機器自体をレンタルするサービス(ホスティングサービス)を提供している場合もある。

さらに、IDCは、ネットワーク環境の提供も行う。高速かつ安定したインターネット回線を提供することで、企業は、自社の情報システムをスムーズに運用することができる。また、ファイアウォールや侵入検知システムなどのセキュリティ機能も提供することで、外部からの攻撃や不正アクセスから情報システムを保護する。

近年では、仮想化技術やクラウド技術の発展に伴い、IDCが提供するサービスも多様化している。例えば、仮想サーバやストレージを必要な時に必要なだけ利用できるIaaS(Infrastructure as a Service)や、アプリケーション開発・実行環境を提供するPaaS(Platform as a Service)といったクラウドサービスが、IDCを基盤として提供されることが一般的になっている。

IDCを選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮する必要がある。まず、立地条件である。災害リスクの少ない場所に位置しているか、アクセスしやすい場所にあるかなどを確認する必要がある。また、電力供給能力や回線容量、セキュリティレベルなども重要な要素である。さらに、SLA(Service Level Agreement)の内容や、サポート体制なども確認しておくことが望ましい。SLAとは、サービス品質保証のことであり、サービスの可用性や応答時間などが数値で定義されている。

IDCは、企業のIT戦略において、非常に重要な役割を担っている。自社の情報システムを安全かつ安定的に運用するために、IDCの利用を検討することは、有効な選択肢の一つと言える。特に、システムエンジニアを目指す初心者にとっては、IDCの仕組みや役割を理解しておくことは、今後のキャリア形成において、大いに役立つはずである。

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