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Web-EDI(ウェブイーディーアイ)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

Web-EDI(ウェブイーディーアイ)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

ウェブイーディーアイ (ウェブイーディーアイ)

英語表記

Web-EDI (ウェブイーディーアイ)

用語解説

Web-EDIは、インターネットとWebブラウザを利用して企業間の商取引データを電子的に交換するシステムである。EDI(Electronic Data Interchange:電子データ交換)の一形態であり、従来の専用回線やVAN(Value Added Network)を利用したEDIが抱えていた導入コストや運用の複雑さといった課題を解決するために普及した。特に、中小企業や取引量の少ない企業でも手軽に利用できる点が特徴であり、サプライチェーン全体のデジタル化と効率化を推進する上で重要な役割を果たす。

従来のEDIは、標準化されたデータ形式(JCA手順、全銀手順、X.400など)を用いて、企業間で受発注、出荷、請求といったビジネス文書をコンピュータ間で直接やり取りする仕組みであった。これにより、紙ベースでのやり取りに比べて業務の効率化やコスト削減が実現できたが、専用のシステム導入、ネットワーク接続、運用保守に多大な費用がかかるため、主に大企業とその主要取引先に限定されがちだった。特に、多種多様な取引先を持つ企業にとっては、すべての取引先が専用EDIに対応することは困難であり、依然としてFAXや電話、メールといった手作業での情報交換が残る要因となっていた。

Web-EDIは、この課題に対し、インターネットという普遍的なインフラと、Webブラウザという汎用的なインターフェースを利用することで解決策を提示した。具体的には、取引関係にある企業のうち、親企業(ホスト企業)が自社のサーバー上にWebアプリケーションとしてEDIシステムを構築し、取引先(子企業)はインターネットを通じてWebブラウザからそのシステムにアクセスしてデータ交換を行う形態が一般的である。取引先は特別なソフトウェアを導入する必要がなく、インターネット接続環境とWebブラウザがあれば、どこからでもアクセスできる。

Web-EDIには主にいくつかの種類がある。最もシンプルな形式は「ブラウザ入力型」である。これは、取引先がWebブラウザの画面上で受発注情報や納品情報などを手入力し、送信する方式だ。導入が非常に容易で、取引量が少ない場合や、取引先が小規模で自社システムを持たない場合に適している。次に「ファイルアップロード/ダウンロード型」がある。これは、取引先が自社のシステムで作成したCSVなどのデータファイルをWeb画面からアップロードしたり、親企業から提供されたデータをダウンロードしたりする方式だ。手入力に比べて自動化の度合いが高まり、ある程度の取引量にも対応できる。さらに高度な形態として「システム連携型」が存在する。これは、Web-API(Application Programming Interface)などを利用して、取引先の基幹システムと親企業のWeb-EDIシステムが直接連携し、データ交換を完全に自動化する方式である。これにより、ヒューマンエラーのリスクを最小限に抑え、処理速度を大幅に向上させることができる。また、近年では特定の親企業に限定されず、複数の企業が共同で利用できるASP(Application Service Provider)型やSaaS(Software as a Service)型のWeb-EDIサービスも増えており、より柔軟な利用が可能になっている。

Web-EDIの最大のメリットは、その導入コストの低さと手軽さにある。専用回線や専用ソフトウェアが不要なため、初期投資を大幅に抑えることができる。インターネットとWebブラウザがあれば利用できるため、中小企業や海外の取引先でも導入しやすく、取引先のデジタル化を促し、サプライチェーン全体の情報連携の範囲を広げることが可能となる。また、Webブラウザを介してリアルタイムに情報が更新されるため、在庫状況や注文ステータスなどの情報を迅速に共有でき、リードタイムの短縮やサプライチェーンの最適化に貢献する。さらに、親企業がデータフォーマットを統一できるため、取引先ごとに異なるフォーマットへの対応が不要になり、内部処理の効率化も図れる。

一方で、Web-EDIにはいくつかの課題も存在する。ブラウザ入力型の場合、手作業によるデータ入力はヒューマンエラーのリスクを伴い、大量のデータを扱う際には非効率的となる。また、取引先ごとに異なるWeb-EDIシステムへのアクセスが必要となる場合があり、多くの取引先を持つ企業は、それぞれのWeb画面にログインして情報を確認する手間が発生することもある。これは、「多画面問題」とも呼ばれ、効率を低下させる要因となる。セキュリティ面では、インターネットを介するため、通信経路やサーバーの脆弱性に対する適切な対策(SSL/TLSによる暗号化、IPアドレス制限、多要素認証など)が不可欠である。データ連携が手動やファイルベースの場合、取引先の基幹システムとの連携がスムーズにいかず、二重入力の手間やリアルタイム性の欠如といった問題が生じることもある。

Web-EDIは、特に中小企業を含めた広範な取引先との連携を強化し、サプライチェーン全体の効率と透明性を高める有効な手段として普及が進んでいる。今後もクラウドサービスの進化やAPI連携技術の発展に伴い、より高度で柔軟なWeb-EDIソリューションが登場し、企業間のデータ連携をさらに円滑にしていくことが期待される。例えば、RPA(Robotic Process Automation)を組み合わせることで、ブラウザ入力型やファイルアップロード型の手作業を自動化する動きや、AIを活用してデータ入力の精度向上や異常検知を行うといった取り組みも進んでいる。

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