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WiMAX(ワイマックス)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

WiMAX(ワイマックス)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

ワイマックス (ワイマックス)

英語表記

WiMAX (ワイマックス)

用語解説

WiMAX(ワイマックス)は、広範囲で高速な無線データ通信を提供する技術規格の一つである。その名称は「Worldwide Interoperability for Microwave Access」の頭文字から取られており、マイクロ波アクセス技術の世界的相互接続性を目指して開発された。主にモバイルデータ通信や固定回線の代替手段として利用され、特に無線LAN(Wi-Fi)よりも広範囲をカバーできる点、携帯電話ネットワーク(LTEや5G)と比較して、特定の用途やエリアにおいて強みを持つ点で特徴的である。システムエンジニアを目指す上で、無線通信技術の基礎を理解する上で重要な要素の一つと言える。

WiMAXは、国際的な標準化団体であるIEEEが策定した802.16という規格に基づいており、当初はIEEE 802.16dとして固定用途での利用が想定されていた。この固定WiMAXは、有線回線の敷設が困難な地域やコストがかかる場合に、ワイヤレスでブロードバンドインターネット接続を提供する手段として注目された。その後、モバイルでの利用を可能にするIEEE 802.16eが策定され、これが一般的に「モバイルWiMAX」として広く認知されるようになった。モバイルWiMAXは、移動中の端末でも高速なデータ通信を維持できる特性を持ち、スマートフォンやモバイルルーター、USBデータカードなど様々なデバイスで利用された。

技術的な側面を見ると、WiMAXはOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)やOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元接続)といった変調方式を採用している。これらの技術は、限られた周波数帯域を効率的に利用し、複数のユーザーが同時に高速な通信を行うことを可能にする。特にOFDMAは、周波数帯域を細かいサブキャリアに分割し、それを複数のユーザーに割り当てることで、より柔軟かつ効率的な通信を実現する。これにより、電波干渉の影響を受けにくく、都市部のような高密度な環境でも安定した通信品質を維持しやすくなる。また、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)技術も活用され、複数のアンテナを用いて送受信を行うことで、通信速度の向上や安定性の確保を図っている。セキュリティ面では、データ通信の暗号化やユーザー認証の仕組みが導入されており、データの盗聴や不正アクセスから保護されるよう設計されている。

WiMAXの周波数帯域は国や地域によって異なるが、日本では主に2.5GHz帯が利用されてきた。この周波数帯は、比較的広い範囲をカバーしつつも、高速なデータ通信に適しているという特性を持つ。しかし、高周波帯であるため、建物などの遮蔽物の影響を受けやすいという側面もある。このため、サービス提供事業者は、より多くの基地局を設置したり、電波の伝搬特性を考慮したアンテナ設計を行ったりして、カバレッジと品質の維持に努めている。

モバイルWiMAXの登場後、さらなる高速化と大容量化の要求に応えるため、次世代規格であるIEEE 802.16m(通称:WiMAX Release 2.0またはWiMAX 2)が策定された。日本では、この技術を基盤とし、TDD-LTE(Time Division Duplex Long Term Evolution)という別の無線通信技術と連携させることで「WiMAX 2+」としてサービスが提供されている。WiMAX 2+では、キャリアアグリゲーション(CA)と呼ばれる技術を用いることで、複数の周波数帯域を束ねて利用し、より高い通信速度を実現している。これにより、従来のWiMAXでは困難であった広範囲での高速モバイルブロードバンド通信が可能となり、多くのユーザーに利用されるようになった。

しかし、WiMAXはLTEや5Gといったより新しい世代の移動体通信技術の発展とともに、その位置づけが変化している。LTEや5Gは、より広いカバレッジ、高い通信速度、低遅延を実現し、スマートフォンの普及を強力に後押ししてきた。日本におけるWiMAXサービスは、主にUQコミュニケーションズが提供しており、LTEネットワークも活用しながらサービスを展開している。WiMAXは、特定の市場や利用シーンにおいて、依然としてその強みを発揮しているが、技術の進化とともに、その役割も常に変化していく。システムエンジニアとして無線通信技術に携わる際には、WiMAXのような既存技術だけでなく、LTEや5Gといった最新技術、そして将来の通信技術の動向にも目を向け、それぞれの技術が持つ特性や適用範囲を理解することが不可欠である。

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