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【ITニュース解説】I don’t code. My AI usage still reached 145 million tokens.

2026年10月07日に「Dev.to」が公開したITニュース「I don’t code. My AI usage still reached 145 million tokens.」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

プログラミングしない筆者も、AIを製品開発やマーケティングで年間1.45億トークンも活用。AI利用は質が重要で、「作業が進んだか」で判断すべきだ。利用コストと繰り返し入力する手間も考慮し、目的を明確にし、適切な情報で使うことがAI活用の生産性を高める。

ITニュース解説

現代のIT業界では、人工知能(AI)の活用が急速に進んでいる。AIはプログラミングを仕事とするシステムエンジニアだけでなく、さまざまな職種の人々にとっても、日常業務に不可欠なツールになりつつある。この記事は、プログラミングを行わない共同創業者が、AIの利用を通じて驚くほどのデータ量とコストを費やした経験について語り、その体験から得られた教訓を私たちに示唆している。

記事の筆者は、コーディングをしない立場でありながら、自身のAI利用量が「1億4500万トークン」に達し、「8,377回のリクエスト」を行っていたことに驚いている。トークンとは、AIが情報を処理する際の最小単位のことで、文字や単語の一部を指す。リクエストとは、AIに対して質問や指示を送り、応答を得る一連のやり取りを意味する。これだけの利用量には、年間で約637ドル(日本円で約9万円程度、さらに他のツールを含めると10万ルピー、約18万円近く)という無視できない費用がかかっていたという。

この膨大なAI利用は、一つの大きなプロジェクトのためではなく、数千にも及ぶ小さな対話の積み重ねによるものだった。筆者は製品の体験、クリエイティブな方向性、そして成長戦略に責任を持つ共同創業者として、日常的にAIを活用していた。具体的には、新しい製品のアイデアを検討したり、ターゲットとなる顧客層を調査したり、新製品の発表に向けたコンテンツの草稿を作成したり、複雑な機能の説明をより分かりやすい言葉にしたり、異なるアプローチを比較検討したり、あるいは自分のアイデアに対して別のAIモデルに批判的な意見を求めたりと、その用途は多岐にわたっていた。このように、プログラミングを直接行わない職種の人でも、AIの利用が企業にとって意味のあるコストになり得るという事実は、多くの初心者エンジニアにとっても重要な視点となるだろう。

しかし、単にAIの利用量が多いことが「無駄」を意味するわけではないと筆者は指摘する。重要なのは、その対話が「作業を前進させたか?」という問いである。たとえば、AIとのやり取りによって、あいまいなアイデアが具体的な作業へと移行したり、重要な意思決定が下されたり、使える草稿が完成したりすれば、それは価値のある利用と言える。反対に、何ページもの選択肢を提示されても、結局どれも実行に移さなかったという状況では、たとえ安価な対話であっても価値が低いと評価される。

AIを日常的に利用する中で、筆者が特に不満を感じていたのは、新しいタスクを始めるたびに、その背景情報(例えば、会社の製品名、議論中の製品、ターゲット顧客、これまでの決定事項、避けるべき主張など)をAIに繰り返し説明しなければならない点だ。さらに、異なるAIモデル(人工知能の種類)を使って異なる視点を得たい場合にも、この初期設定を再度行う必要があり、これには「時間と注意力」という隠れたコストが発生していた。AIの利用料金だけでなく、人間側の手間も重要なコスト要因なのである。

この問題に対して、「永続的なメモリ」、つまりAIが過去の対話を記憶する機能が注目される。しかし、筆者は、このメモリ機能が必ずしもトークン、つまりAIの処理コストを削減するわけではないと警鐘を鳴らす。記憶された情報が次のリクエストに含まれる場合、その情報も処理対象となり、コストがかかる可能性があるからだ。したがって、重要なのは「適切なコンテキスト(文脈)をタスクに持ち込んでいるか、それとも単に不要なテキストまで多く運びすぎているか」という視点である。本当に必要な情報だけを厳選してAIに伝えることが、効率的な利用には不可欠となる。

筆者は、自身のAI利用をより効果的にするため、三つの質問を常に意識するようにしたという。一つ目は「何を終わらせようとしているのか?」という問いだ。漠然とした質問では対話が無限に続いてしまう可能性があるため、「特定の顧客層に向けた製品概要の草稿を作成してほしい」というように、具体的なゴールを設定することで、AIとのやり取りに明確な目的地を与えることができる。二つ目は「本当に重要なコンテキストは何か?」という問い。AIにこれまでの議論すべてを伝える必要はなく、そのタスクにとって本当に必要な情報、例えば対象読者、目標、制約、現在の決定事項などに絞って伝えることが重要だ。不要な情報を提供すると、かえってAIの判断を妨げたり、コストを増大させたりする可能性がある。三つ目は「別の応答は助けになっているか、それとも意思決定を遅らせているか?」という問いである。時には選択肢を増やすことが有益な場合もあるが、単に意思決定の困難さから逃れるために、さらに多くの選択肢をAIに求め続けてしまうこともある。AIは思考を助けるツールだが、意思決定そのものは人間の責任であり、時には「これで十分」と判断することも必要なのである。

筆者は、自身が共同創業者を務める9xchatというAIワークスペース(複数のAIモデル、モデルをまたいだ記憶機能、利用料金の透明性などを一つのプラットフォームで提供するサービス)を利用している。このツールは、製品開発の異なる段階(調査、製品決定、概要作成、コンテンツ作成)で背景情報を再構築する手間を省き、作業の連続性を保つ上で非常に役立っている。しかし、最終的にはツールがワークフローをサポートするだけであり、明確な指示を出し、出力結果をレビューし、次のステップに進むべきかを判断する責任は、利用者である人間にあると強調している。

この経験から得られた最も重要な教訓は、「AIの利用量を進捗の証拠とみなすのをやめる」ことである。1億4500万トークンという数字は、単にどれだけの活動が行われたかを示すものであり、それがどれほど良い意思決定につながったか、具体的に何が実現されたか、あるいはどの対話がその費用に見合った価値を生み出したかは教えてくれない。筆者は、利用量ではなく、AIを利用した結果として「作業がどうなったか」という観点から、その価値を判断することに重きを置くようになったという。

システムエンジニアを目指す初心者にとっても、AIは強力なツールとなり得る。しかし、ただ闇雲に利用するのではなく、今回紹介した筆者の経験から学び、AIをどのように、何のために使い、その結果をどう評価するかを考えることは、AIを効果的に活用し、自身の生産性を高める上で非常に重要となるだろう。AIは単なる計算機ではなく、私たちの思考や作業をサポートするパートナーである。そのパートナーと上手に付き合うことで、より質の高い成果を生み出すことができるはずだ。

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