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【ITニュース解説】Creating a Custom Agent in 5 Minutes

2026年09月14日に「Dev.to」が公開したITニュース「Creating a Custom Agent in 5 Minutes」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

M365 Agent Builderを活用し、カスタムエージェント作成のステップを解説する。明確なユースケース設定が鍵で、事前準備、設計、構築の順で進める。HTMLレポート生成エージェントの具体例を通じ、初心者でも効率的な業務ツールを手軽に作れることを示す。

出典: Creating a Custom Agent in 5 Minutes | Dev.to公開日:

ITニュース解説

システムエンジニアを目指す皆さんは、最新のIT技術に触れる機会も多いだろう。特に「エージェント」という言葉は最近よく耳にするかもしれない。エージェントとは、人間が指示したタスクを自動で実行してくれるプログラムのようなもので、あたかも秘書のように私たちの仕事をサポートしてくれる存在だ。エージェントの作成は難しそうに思えるかもしれないが、実は適切なツールとアプローチを使えば、非常に手軽に作ることができる。この記事では、具体的な例を通して、その作成手順を詳しく見ていく。

まず、エージェントを作る上で最初に考えるべきことは、「どのプラットフォームを使うか」ということだ。今回の記事では、最小限の労力とコストで始めるために「M365 Agent Builder」というツールが選ばれている。これはMicrosoft 365の環境でエージェントを構築するためのもので、利用には「M365 Copilot License」が必要となる点に注意が必要だ。ライセンス費用はかかるが、一度構築すれば、エージェントを利用するたびに発生する追加コストがないため、長期的に見ればコスト効率が良いと判断されている。

プラットフォームを選んだら、次に最も重要なのが「どのような目的でエージェントを使うか」という「ユースケース」を明確にすることだ。多くの人が、まず技術ありきで「この最新技術で何かできないか?」と考えがちだが、これは失敗につながることが多い。正しいアプローチは、まず自分たちの仕事や生活の中に「解決したい問題」を見つけることだ。その問題に対してエージェントが有効な解決策になり得るか、じっくり検討した上で開発を始めるのが成功の鍵となる。

記事の筆者は、自身のユースケースとして「技術レポートの作成」を挙げている。彼は日常的に、情報を調査し、それに基づいて短い技術レポートを作成するのに多くの時間を費やしていた。以前は「Research agent」の助けを借りてPowerPoint形式のプレゼンテーションを作成していたが、内容が詳しすぎたり、逆に物足りなかったりすることがあったという。そこで彼は、より柔軟で簡潔な「単一のHTMLファイル」形式のレポートを生成するエージェントの作成を思い立ったのだ。

このエージェントに求める要件は具体的に三つある。一つは、レポートに筆者自身の視点や文脈を優先的に含めること。二つ目は、必要に応じて外部のウェブサイトなどの情報を参照できるオプションがあること。そして三つ目は、作成されるレポートの見た目(UI)が画一的ではなく、多様性を持つことだ。

これらの要件を満たすために、M365 Agent Builderではいくつかの設計要素が提供されている。主なものは「Instruction file」「Skills」「External Sources」の三つだ。

まず「Instruction file」は、エージェントの「脳みそ」とも言える部分で、エージェントがどのように動作すべきか、具体的な指示が書かれている。これには、ユーザーが外部リソースを利用したいか、どのようなテーマやデザインを望むかといった「ロジックや分岐」のルールが含まれる。また、レポート作成の具体的な手順、例えば外部リソースの決定、テーマ選択、必要に応じたモックアップ作成、そして最終レポートの生成といった「プロセス」も記述される。さらに、情報が見つからない場合やファイルサイズに制限がある場合など、「エラーが起きたときの対処法」もここに明記される。重要な注意点として、CSSやJavaScriptのファイルを分けて作成しない、外部のウェブサイトを参照しない(特定のスキルを使う場合を除く)、ブラウザのローカルストレージやセッションストレージを使わないといった「細かい制約」もこのInstruction fileに含めることで、エージェントの挙動を厳密に制御する。

次に「Skills(スキル)」は、エージェントの能力を拡張するためのものだ。これは、特定の情報を読み込むためのコンテキストファイル(.md)、特定の処理を実行するためのスクリプトファイル(.py)、あるいはテンプレートファイル(.pptx、.docx、.xlsxなど)として提供される。今回の例では、レポートのユーザーインターフェース(UI)を大幅に向上させるために、Anthropicという会社が提供する「frontend-design」というコンテキストスキルが利用されている。スキルは非常に強力だが、安易にコピーペーストすると「プロンプトインジェクション」というセキュリティ上のリスクに晒される可能性もあるため、内容をしっかり確認することが重要だ。

最後に「External Sources(外部ソース)」は、エージェントが参照できる情報の源泉だ。これには大きく分けて四つの種類がある。「Knowledge」は、OneDriveのファイル、SharePointサイト、Teamsのチャットや会議記録など、特定の外部データを指す。これらは常に最新の情報に更新される利点があるが、データの精度が低いとエージェントのパフォーマンスに悪影響を与える可能性もある。「Work content」は、ログインしているユーザー自身のデータ(チャットやメールなど)で、ユーザー個人の状況に合わせた応答を生成するのに適している。また、「Web search」は文字通り、エージェントがインターネットを検索して情報を収集する機能だ。そして「Attachments」は、エージェントを使うすべてのユーザーがアクセスできる文書を直接添付する機能だ。今回のエージェントでは、シンプルな構成と厳密な制御のため、「Web search」機能のみが使用され、その利用可否はInstruction fileで判断される。M365 Agent Builderのエージェントは、利用するユーザーがデータへのアクセス権限を持っているか実行時にチェックされるため、セキュリティ面も考慮されている。

これらの設計要素が揃ったら、いよいよエージェントの「構築」段階に入る。このプロセスで最も重要になるのは、やはりInstruction fileの作成だ。筆者のワークフローでは、まずCopilotのようなAIアシスタントに初期のInstruction fileを作成させることから始める。次に、その結果をレビューし、不要な部分を削除したり、より具体的で一貫性のある表現に修正したりする。特に、エージェントが何をするものなのかを明確に記述する冒頭の一文は非常に重要で、筆者はこれを自分で作成することにしている。その後は、「テスト、学習、更新」というサイクルを繰り返し、エージェントの精度を高めていく。このプロセスを経て、最終的にエージェントは公開され、他のユーザーと共有できるようになる。

記事の最後には、実際に筆者が作成したレポートビルダーエージェントのInstruction fileの具体的な内容が掲載されている。そこには「ユーザーが提供した情報から、インタラクティブで強力なHTMLファイルを生成するレポートビルダー」というエージェントの目的が明確に示されている。また、作成されるレポートは必ず単一のHTMLファイルであり、CSSやJavaScriptもファイル内に埋め込むこと、localStorageやsessionStorageは使用しないことなど、細かな「一般ガイドライン」も記載されている。ユーザーがファイルを添付しているか否かで、外部インターネット検索の許可を得るかどうかの質問を変えるといった「事前確認のルール」や、レポート作成の具体的な「ステップバイステップ手順」も詳細に定義されている。さらに、frontend-designスキルをどのように活用し、多様なモックアップを作成するかの指示や、必要な情報が不足している場合やWeb検索で有用な情報が得られない場合などの「エラーハンドリング」についても明確な指示がある。

このように、一見複雑に思えるエージェントの作成も、適切なツールと methodical なアプローチを用いれば、初心者でも十分に手が届くものだ。記事の筆者は「5分」というタイトルはキャッチーなクリックベイトだったとしながらも、実際には約1時間で実用的なエージェントを作成し、それが日々の業務で大いに役立っていると語っている。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、このようなエージェント作成の経験は、AI技術を実社会の問題解決に応用する貴重な第一歩となるだろう。

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