【ITニュース解説】🚀 Mini Monitoring App in Go with Prometheus, Grafana & CI/CD

2025年09月07日に「Dev.to」が公開したITニュース「🚀 Mini Monitoring App in Go with Prometheus, Grafana & CI/CD」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

Go言語で小さな監視アプリを作り、PrometheusとGrafanaでサービスの状態を監視・可視化するチュートリアル。Dockerでのコンテナ化、GitHub ActionsによるCI/CD自動化まで実践的に学べ、システム開発の基礎から運用まで一連の流れを理解できる。

ITニュース解説

この解説では、現代のソフトウェア開発で非常に重要なスキルを身につけるための実践的なプロジェクトについて詳しく説明する。このプロジェクトは、Go言語で作成した小さなアプリケーションを例に、開発、デプロイ、そして運用中の監視までの一連の流れを体験することを目的としている。具体的には、コンテナ技術、システムの「可観測性」(Observability)、そして継続的インテグレーション・継続的デリバリー(CI/CD)という三つの柱を学ぶことができる。これらは、システムエンジニアとしてキャリアを築く上で不可欠な要素であり、自身の技術力を示す良い機会となるだろう。

構築するシステムは、とても軽量なGo言語製のWebサービスが中心だ。このサービスは二つの重要なエンドポイントを提供する。一つは「/health」で、これはアプリケーションが正常に動作しているかを確認するためのシンプルな信号を返す。もう一つは「/metrics」で、アプリケーションの内部状態を示す様々な数値データ、つまり「メトリクス」を提供する。このGoサービスは、Dockerという技術を使って「コンテナ」という形でパッケージ化され、どの環境でも一貫して動作するようにする。さらに、DockerHubというコンテナイメージの共有サービスに公開され、誰でも簡単に利用できるようになる。

このアプリケーションの運用を支えるのが、Prometheus(プロメテウス)とGrafana(グラファナ)という二つの強力な監視ツールだ。Prometheusは、Goサービスから出力されるメトリクスを定期的に収集し、その履歴を保存する役割を担う。そしてGrafanaは、Prometheusが収集したデータを美しいグラフやダッシュボードとして可視化し、システムの現在の状態や過去のトレンドを一目で把握できるようにする。これにより、システムに何か問題が発生した場合でも、その原因を素早く特定し、対処することが可能になる。

そして、開発から運用までのプロセスを自動化するのが、GitHub Actionsを用いたCI/CDパイプラインだ。CI/CDとは、継続的インテグレーション(Continuous Integration)と継続的デリバリー(Continuous Delivery)の略で、コードの変更が加えられるたびに、自動的にテストを実行し、問題がなければ新しいバージョンのアプリケーションをビルドし、デプロイ可能な状態にする一連の自動化されたプロセスを指す。このプロジェクトでは、コードがGitHubにプッシュされると、自動的にGo言語のテストが実行され、その後Dockerイメージがビルドされ、最終的にDockerHubへ公開されるという流れが自動で行われる。

プロジェクトを進める上で必要となるのは、DockerとDocker Composeというコンテナ関連ツール、GitHubアカウント、DockerHubアカウント、そしてGo言語の実行環境だ。これらを準備することで、プロジェクトの各ステップを体験できる。

最初のステップとして、Go言語でシンプルなWebサービスを作成する。このサービスは「/health」と「/metrics」という二つのHTTPエンドポイントを持つ。特に重要なのは「/metrics」エンドポイントで、ここではアプリケーションの振る舞いを測定するためのカスタムメトリクスが生成される。例えば、「health_requests_total」というカウンタは、「/health」エンドポイントへのアクセス回数を累積して記録する。また、「response_latency_seconds」というヒストグラムは、リクエストの応答時間を記録し、その分布を分析できるようにする。ヒストグラムは、単なる平均値だけでなく、上位95%のリクエストがどれくらいの時間で応答しているか(P95レイテンシ)といった、より詳細なパフォーマンス指標を計算するのに役立つ。

次に、このGoサービスをDockerを使ってコンテナ化する。Dockerfileという設定ファイルを作成し、Goアプリケーションをコンテナイメージとしてパッケージングする。これにより、開発環境と本番環境の間で一貫した実行環境を提供でき、環境による差異の問題を最小限に抑えることができる。ローカルでイメージをビルドし、コンテナとして実行することで、「/health」や「/metrics」エンドポイントが期待通りに動作するかを確認できる。

Goサービスがコンテナとして動作することを確認したら、いよいよPrometheusとGrafanaの監視スタックを導入する。docker-compose.ymlというファイルを使うと、Goアプリケーション、Prometheus、Grafanaの三つのサービスをまとめて簡単に起動・管理できる。prometheus.ymlという設定ファイルで、PrometheusがGoアプリケーションの「/metrics」エンドポイントからメトリクスを収集するように設定する。全てのサービスを起動すると、PrometheusのWebインターフェースやGrafanaのダッシュボードにアクセスできるようになる。

Grafanaでは、Prometheusから収集したデータを活用して、視覚的に分かりやすいダッシュボードを作成する。例えば、「health_requests_total」のようなカウンタは、現在の合計リクエスト数を示すスタットパネルで表示できる。応答時間のような時系列データは、グラフパネルで時間の経過とともにどのように変化しているかを追跡できる。特に、前述のP95レイテンシのような複雑な指標も、Grafana上でクエリを記述することで美しいグラフとして表示し、システムの健全性を継続的に監視できるようになる。

最後の重要なステップが、GitHub ActionsによるCI/CDの自動化だ。プロジェクトの.github/workflowsディレクトリにci.ymlというファイルを作成し、ワークフローを定義する。このワークフローは、コードがGitHubにプッシュされるたびに自動的にトリガーされ、Go言語のコードに対して単体テストを実行する。テストが成功すれば、Dockerイメージをビルドし、最後にDockerHubにそのイメージをプッシュする。この自動化されたプロセスにより、常に最新かつテスト済みのアプリケーションイメージが利用可能となり、開発者はアプリケーションの品質とデプロイの信頼性を確保しながら、より迅速に新しい機能を提供できるようになる。

この一連のプロジェクトを通じて、システムエンジニアを目指す初心者は、単にコードを書くだけでなく、そのコードをどのようにパッケージングし、デプロイし、そして継続的に監視・運用していくかという、現代のソフトウェア開発の全体像を実践的に学ぶことができる。Go言語による効率的なサービス開発、Dockerによる環境統一、PrometheusとGrafanaによる強力な可視化、そしてGitHub Actionsによる開発プロセスの自動化は、現代のITシステムを支える基盤技術であり、これらの知識と経験はあなたのキャリアにおいて大きな強みとなるだろう。

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