【ITニュース解説】Introducing MoroJS: A TypeScript-First API Framework Faster Than Express & Fastify
2025年09月13日に「Dev.to」が公開したITニュース「Introducing MoroJS: A TypeScript-First API Framework Faster Than Express & Fastify」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
MoroJSは、ExpressやFastifyより高速な新しいAPIフレームワークだ。TypeScriptに最適化され、型安全で開発しやすく、サーバーレス環境にも対応。高性能で、バリデーションやミドルウェアなどの機能も標準搭載する。開発効率を高め、将来的にはモジュールエコシステムも構築予定だ。
ITニュース解説
MoroJSは、Webサービスの裏側を支えるAPI(Application Programming Interface)を構築するための新しいバックエンドフレームワークである。これまでのAPI開発では、ExpressやFastifyといったフレームワークが主流であったが、これらにはいくつかの課題があった。例えば、APIを構築する際に繰り返し書く必要がある定型的なコードが多く、データの正しさを確認する検証機能の導入が複雑になりがちで、様々な処理を挟み込むミドルウェアの管理が手間であり、大規模なシステムにおけるデバッグ作業も困難であった。さらに、最近のソフトウェア開発ではTypeScriptによる厳密な型定義を用いた開発が普及し、サーバーの管理を開発者が意識せずに済むサーバーレス環境での運用が増えているが、既存のフレームワークはこれらの現代的な開発トレンドに必ずしも最適化されていなかった。
MoroJSは、これらの課題を解決するために開発され、高速な処理性能、TypeScriptによる厳密な型安全性、そして高い拡張性を一つのフレームワークとして提供している。まず、その処理速度は非常に優れており、例えばシンプルな「Hello World」のような基本的なAPIのリクエスト処理では、Fastifyよりも約47%速い約68,392リクエスト/秒を記録する。実際のAPI運用においても、データを取得するGETリクエストで約52,992リクエスト/秒、データの保存や更新を行うPOSTリクエストでデータ検証を含めた場合でも約37,863リクエスト/秒という高いパフォーマンスを発揮する。また、システムに大きな負荷がかかっている状態でも、APIが応答するまでの時間(レイテンシ)は約4~6ミリ秒と非常に短く、これはユーザーがサービスを快適に利用できるかどうかにおいて重要な要素となる。
MoroJSが開発者にとって特に魅力的なのは、「TypeScript-first」という設計思想である。これは、MoroJSがTypeScriptの機能を最大限に活用して構築されていることを意味し、プログラムを記述する段階でデータの型を厳密に指定できるため、プログラムが予期せぬ形で動作する可能性を大幅に減らすことができる。これにより、開発中のエラーを見つけやすくなり、より信頼性の高いコードを効率的に書けるようになる。
また、「Serverless-ready」である点もMoroJSの大きな特徴だ。MoroJSは、Cloudflare Workers、AWS Lambda、Vercelといった主要なサーバーレスプラットフォーム上でスムーズに動作するように設計されている。サーバーレス環境では、開発者がサーバー自体の運用や管理について深く考慮する必要がなく、コードの作成とデプロイに集中できるため、開発の生産性が向上し、システムの運用コスト削減にもつながる可能性がある。
MoroJSはさらに、「Batteries included」(必要な機能が最初から含まれている)という利点も持っている。API開発でよく使われる機能、例えば入力されたデータが正しい形式であるかを確認するバリデーション機能、リクエスト処理の途中で特定の処理を挿入するミドルウェア機能、一度取得したデータを一時的に保存して再利用するキャッシング機能、そしてAPIへの過度なアクセスを防ぐレートリミット機能などが、フレームワークに標準で組み込まれている。これにより、開発者はこれらの機能を個別に導入する手間を省き、すぐにAPIの開発を始められる。
プロジェクトの立ち上げを容易にするCLI(コマンドラインインターフェース)ツールも提供されており、特定のコマンドを実行するだけで、新しいMoroJSプロジェクトの基本的な構造を素早く作成できる。これにより、開発の初期設定にかかる時間を大幅に短縮できる。
MoroJSの長期的なビジョンは、単なるフレームワークの提供に留まらない。「MoroJS Modules」という形で、認証、決済、分析など、API開発に必要となる様々な機能をプラグインとして提供するエコシステムを構築することを目指している。これは、まるでスマートフォンのアプリストアのように、開発者が自身のAPIに必要な機能を選んで簡単に組み込めるようになることを意味し、同じような機能を何度も作り直す手間を省き、より効率的で高品質なAPI開発を可能にする。
現在、MoroJSの開発チームは、この新しいフレームワークの早期導入者を募っており、既存のExpressやFastifyからMoroJSへ移行する動機や、開発者が最も必要とするモジュール、そしてMoroJSをどのような環境でデプロイしたいかといった意見を求めている。MoroJSは、現時点では比類のない速度を提供し、API開発の未来を共に築いていくことを目指している。高速かつ型安全で、拡張性の高いAPIを効率的に開発したいと考えるシステムエンジニアを目指す初心者にとって、MoroJSは学び、そして活用する価値のある非常に有望な選択肢となるだろう。