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Secure属性(セキュア属性)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

Secure属性(セキュア属性)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

セキュア属性 (セキュア属性)

英語表記

Secure attribute (セキュア アトリビュート)

用語解説

Secure属性は、Webアプリケーションにおけるセキュリティ強化のための重要な機能の一つである。これは、WebブラウザとWebサーバー間でやり取りされる情報を一時的に保存する「クッキー(Cookie)」に対して設定される特別な属性を指す。具体的には、この属性が設定されたクッキーは、ブラウザがサーバーへリクエストを送信する際に、その通信がHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)で暗号化されている場合にのみ送信されるように指示する役割を持つ。HTTPSはSSL/TLSという技術を用いて通信内容を暗号化するため、第三者によるデータの盗聴や改ざんを防ぐことができる。Secure属性の目的は、クッキーに含まれる機密情報、例えばユーザー認証のためのセッションIDなどが、暗号化されていないHTTP通信を通じて誤って外部に漏洩するリスクを低減することにある。これにより、中間者攻撃などによるクッキーの不正取得を防ぎ、ユーザーのセッションやプライバシーを保護する。Webサイトの安全性を確保する上で、Secure属性の適切な利用は不可欠な要素であると言える。

クッキーは、Webサイトがユーザーのブラウザに保存する小さなテキストデータであり、セッション管理、ユーザーの個人設定の記憶、ログイン状態の維持など、多岐にわたる用途で活用されている。しかし、その便利さの反面、クッキーはセキュリティ上の脆弱性も抱えている。特に、クッキーがHTTP通信を通じて送信される場合、その内容は暗号化されずに平文でネットワーク上を流れるため、悪意のある第三者によって容易に盗聴される可能性がある。もし盗聴されたクッキーに認証情報やセッションIDなどが含まれていた場合、攻撃者はそれを利用して正規のユーザーになりすまし、不正な操作を行う「セッションハイジャック」などの深刻な被害を引き起こす恐れがある。

Secure属性は、このようなリスクからクッキーを保護するために導入された。ブラウザは、Secure属性が付与されたクッキーを受け取ると、そのクッキーを記憶する。そして、次に同じドメインのWebサーバーへリクエストを送る際、現在使用している通信プロトコルがHTTPSであるかどうかを確認する。もしHTTPS通信であれば、ブラウザはそのSecure属性付きクッキーをリクエストヘッダーに含めて送信する。しかし、もしHTTP通信(非暗号化通信)であった場合、ブラウザはSecure属性付きクッキーを送信しない。これにより、機密性の高いクッキーが暗号化されていないチャネルを介して送られることを物理的に防ぐことができる。

このメカニズムは、特にユーザーがログインしている状態を維持するためのセッションクッキーや、重要な認証トークンなどを扱う場合に極めて重要となる。例えば、ユーザーがHTTPSでログインし、Secure属性付きのセッションクッキーが発行されたとする。もしその後、ユーザーが誤って同一サイトのHTTP版ページにアクセスした場合でも、Secure属性のおかげでセッションクッキーはHTTPリクエストに含まれず送信されないため、盗聴のリスクはなくなる。これにより、たとえサイトの一部がHTTPで運用されている場合や、ユーザーが不注意でHTTPリンクをクリックしてしまった場合でも、クッキーに含まれる機密情報が平文で漏洩する事態を防ぐ効果がある。

Secure属性をクッキーに設定するには、Webサーバーがクライアント(ブラウザ)にクッキーを送信する際のHTTPレスポンスヘッダー「Set-Cookie」に「; Secure」というディレクティブを追加する。例えば、「Set-Cookie: sessionId=abcdef12345; Path=/; Secure; HttpOnly; SameSite=Lax」のように指定する。この例では、sessionIdという名前のクッキーが、パスがルート(/)以下のすべてのリソースに対して適用され、かつSecure属性、HttpOnly属性、SameSite属性も付与されていることを示す。

ただし、Secure属性はあくまでHTTPS通信時のみクッキーを送信させるという機能であり、クッキー自体の改ざんや、クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃によるクッキー値の漏洩を防ぐものではない点に注意が必要である。これらの異なる種類の攻撃に対する防御のためには、Secure属性と組み合わせて「HttpOnly属性」や「SameSite属性」などの他のセキュリティ属性も併用することが、Webアプリケーションセキュリティのベストプラクティスとして強く推奨される。HttpOnly属性は、JavaScriptからのクッキーへのアクセスを禁止し、XSS攻撃によるクッキー盗難リスクを軽減する。SameSite属性は、クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)攻撃に対する防御策となる。

最終的に、Secure属性の最大限の効果を引き出すためには、Webサイト全体を常にHTTPSで運用することが最も基本的なセキュリティ対策である。すべてのページがHTTPSで提供されていれば、すべてのクッキーにSecure属性を付与することが可能となり、クッキーの盗聴リスクを大幅に低減できる。開発環境においては、ブラウザのセキュリティポリシーにより、localhostからのHTTPアクセスではSecure属性が設定されていてもクッキーが送信される場合があるが、これはあくまで開発時の特殊な挙動であり、本番環境ではHTTPSの利用が必須となる。Secure属性は、Webアプリケーション開発において、ユーザーの安全とプライバシーを確保するために不可欠なセキュリティ機能の一つである。

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