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Sub6(サブシックス)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

Sub6(サブシックス)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

サブシックス (サブシックス)

英語表記

Sub-6 (サブシックス)

用語解説

「Sub6」は、第5世代移動通信システム、通称5Gにおいて利用される主要な周波数帯の一つを指す用語である。その名称が示す通り、「6GHz未満(Sub-6GHz)」の周波数帯域を利用する技術の総称である。これは、5Gのもう一つの主要な周波数帯である「ミリ波(mmWave)」が24GHz以上の高周波数帯域を利用するのと対比される。Sub6は、主に既存の第4世代移動通信システム(4G LTE)で利用されてきた周波数帯に比較的近く、世界各国で5Gの広域展開の主力として導入が進められている。

詳細に説明する。Sub6が指す周波数帯は、具体的には6GHz未満の領域であり、国や地域によって割り当てられる帯域は異なるが、一般的には3.5GHz帯や4.5GHz帯、さらには既存のLTEが利用する2GHz帯などが含まれる。この周波数帯の特性が、5GにおけるSub6の役割と利点を決定づけている。

Sub6の最も顕著な利点の一つは、その電波の到達距離の長さと障害物に対する透過性である。周波数が低い電波は、高い周波数の電波に比べて空間的な減衰が少なく、より遠くまで届く性質を持つ。また、建物や壁などの障害物に対しても、回り込んだり、ある程度の透過性を示したりするため、電波が届きにくいとされてきた場所、例えば建物の内部や遮蔽物の裏側にも比較的容易に到達できる。この特性は、広範囲を網羅するカバレッジを確保する上で非常に有利に働く。そのため、都市部だけでなく郊外や地方を含め、広範囲にわたる5Gサービスを提供するための基盤としてSub6が選ばれることが多い。

さらに、既存インフラとの互換性もSub6の大きな強みである。Sub6の周波数帯は、4G LTEが利用する周波数帯と比較的近い位置にあるため、既存のLTE基地局設備を5G用に転用したり、少ない改修でアップグレードしたりすることが比較的容易である。これにより、新たな基地局をゼロから構築するよりも、設備投資コストを抑えつつ、5Gネットワークの展開を迅速に進めることが可能となる。この経済性と効率性から、世界各国の通信事業者は、5Gのサービス開始当初からSub6を中心にネットワークを構築し、広範囲にわたるエリアで5Gサービスを提供している。その結果、多くのスマートフォンや通信デバイスが最初に利用可能となる5G通信は、Sub6によるものである場合が多い。

また、通信の安定性もSub6の重要な利点である。電波の減衰が緩やかであるため、移動中のユーザーや、基地局から距離がある場所でも比較的安定した通信品質を維持しやすい。これは、モバイル通信においてユーザー体験の向上に直結する要素であり、音声通話や一般的なデータ通信において信頼性の高い接続を提供する上で不可欠である。

しかし、Sub6にもいくつかの課題と限界が存在する。最大の課題は、通信速度の最大値がミリ波に劣る点である。Sub6帯域で利用可能な周波数資源には限りがあり、その帯域幅はミリ波と比較して狭い。帯域幅が狭いということは、一度に送受信できるデータ量に制約があることを意味し、結果として理論上の最大通信速度はミリ波ほど高速にはならない。ミリ波が数Gbpsを超える超高速通信を可能にするのに対し、Sub6は数百Mbpsから1Gbps程度の速度が一般的であり、これは4G LTEよりは高速であるものの、ミリ波の持つ潜在能力には及ばない。

また、既存の無線通信システム、特にWi-Fiや他のLTEシステムと周波数帯が近接しているため、電波干渉のリスクがある。これにより、利用可能なクリーンな周波数帯域の確保が難しくなる場合や、電波の効率的な利用に制約が生じる可能性がある。周波数資源は有限であるため、割り当ての調整や効率的な利用技術の開発が常に求められる。

これらの特性を踏まえると、Sub6とミリ波は、5Gという一つのシステムを構成しながらも、それぞれ異なる役割を担っていることがわかる。Sub6は、広範囲を安定してカバーし、5Gサービスの「量的拡大」を支える一方で、ミリ波は、超高速・大容量通信が必要とされる特定のエリアや用途(例:スタジアム、工場、特定のイベント会場など)において、5Gの「質的深化」を実現する。両者は互いに補完し合う関係にあり、それぞれの特性を最大限に活かすことで、5Gが目指す多様なユースケースやサービスを現実のものにすることが期待されている。現在の5Gネットワークは、多くの場合、Sub6を中心に構築され、一部でミリ波が導入されるという段階であり、システムエンジニアとして5Gネットワークを扱う際には、Sub6の特性を深く理解することが重要となる。

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