【ITニュース解説】AWS初心者が「The maximum number of addresses has been reached.」のエラーを解決した話
2025年09月03日に「Qiita」が公開したITニュース「AWS初心者が「The maximum number of addresses has been reached.」のエラーを解決した話」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
AWS初心者がNAT Gateway作成時、Elastic IP割り当てで「The maximum number of addresses has been reached.」エラーに遭遇。原因はElastic IPアドレスのリージョンごとの上限数を超えたこと。不要なIPアドレスを解放するか、上限緩和申請で解決可能。AWS利用時はリソース上限に注意。
ITニュース解説
この記事は、AWS(Amazon Web Services)の初心者が、NAT Gatewayを作成する際に遭遇する可能性のあるエラー「The maximum number of addresses has been reached.」の解決策について解説している。このエラーは、AWSアカウントで利用できるElastic IPアドレスの上限数を超えてしまった場合に発生する。システムエンジニアを目指す上で、クラウドサービスの利用時にリソースの制限を理解し、適切に対応することは非常に重要だ。
まず、AWSにおけるElastic IPアドレスについて説明する。Elastic IPアドレスは、AWSのEC2インスタンス(仮想サーバー)やNAT Gatewayといったリソースに割り当てることができる、固定のグローバルIPアドレスだ。通常、EC2インスタンスを起動したり停止したりすると、パブリックIPアドレスが変わってしまうが、Elastic IPアドレスを割り当てることで、IPアドレスを固定し、外部からのアクセスを安定させることができる。NAT Gatewayは、プライベートサブネット内のEC2インスタンスがインターネットに接続する際に使用される。NAT Gatewayを経由することで、インスタンスはパブリックIPアドレスを持たずにインターネットにアクセスでき、セキュリティを向上させることができる。NAT Gatewayを作成する際には、Elastic IPアドレスを割り当てる必要がある。
記事で問題となっている「The maximum number of addresses has been reached.」というエラーは、このElastic IPアドレスの割り当て時に発生する。AWSアカウントには、デフォルトで利用できるElastic IPアドレスの数に制限がある。この制限は、AWSのリージョンごとに設定されており、通常は5個となっている。つまり、一つのリージョンで5個以上のElastic IPアドレスを割り当てようとすると、このエラーが発生する。
エラーが発生した場合、考えられる解決策は主に2つある。
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未使用のElastic IPアドレスを解放する: まず、現在使用していないElastic IPアドレスがないか確認する。Elastic IPアドレスは、割り当てられているEC2インスタンスやNAT Gatewayが削除されても、自動的に解放されるわけではない。AWS Management ConsoleからElastic IPアドレスの画面を開き、現在割り当てられていないElastic IPアドレスを確認し、解放することで、利用可能なElastic IPアドレスの数を増やすことができる。解放する際には、本当に不要なElastic IPアドレスかどうかを慎重に確認する必要がある。
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AWSにElastic IPアドレスの制限緩和を申請する: もし、どうしても5個以上のElastic IPアドレスが必要な場合は、AWSに制限緩和を申請することができる。AWS Management Consoleからサポートセンターを開き、制限緩和のリクエストを行う。リクエストの際には、なぜ追加のElastic IPアドレスが必要なのか、具体的な理由を明確に説明する必要がある。例えば、「ウェブアプリケーションの負荷分散のために、複数のNAT Gatewayが必要である」といった理由を記載すると、承認されやすくなる。AWSは、申請内容を審査し、必要に応じて追加の情報を求める場合がある。申請が承認されると、利用できるElastic IPアドレスの数が増加する。
記事では、未使用のElastic IPアドレスの解放によってエラーを解決した事例が紹介されている。AWSのコンソール画面を確認し、不要なElastic IPアドレスを解放することで、エラーを解消し、NAT Gatewayを作成することができた。
システムエンジニアを目指す上で、クラウドサービスのリソース制限は、考慮すべき重要な要素の一つだ。特に、AWSのような従量課金制のサービスでは、リソースを無駄に消費すると、コストが増加してしまう。そのため、リソースの使用状況を定期的に確認し、不要なリソースは積極的に解放することが重要となる。また、必要なリソースが不足する場合には、事前にAWSに制限緩和を申請するなど、計画的なリソース管理を行う必要がある。この記事で紹介されているエラーとその解決策は、AWSの基本的なリソース管理の考え方を学ぶ上で、非常に役立つだろう。AWSのドキュメントを参考に、各リソースの制限事項を理解し、適切にリソースを管理できるようになることが、システムエンジニアとしてのスキルアップにつながる。