【ITニュース解説】Azure × AWS 類似サービスあるの?
2025年09月19日に「Qiita」が公開したITニュース「Azure × AWS 類似サービスあるの?」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
AzureとAWSはITインフラを提供する代表的なクラウドサービスだ。この記事は、これら二つのサービスに類似機能があるかという疑問を解消するため、概要レベルで調査し、解説している。
ITニュース解説
システムエンジニアを目指す皆さんにとって、現代のITインフラを支えるクラウドサービスは避けて通れないテーマである。その中でも、特に規模の大きい二つのサービス、AWS(Amazon Web Services)とAzure(Microsoft Azure)は、多くの企業で利用され、そのサービス内容は多岐にわたる。この記事では、これら二大クラウドサービスが提供する数多くの機能の中から、特に共通して提供されている主要なサービスについて、システムエンジニアの初心者にも分かりやすく解説する。
まず、クラウドサービスとは何か。これは、これまで企業が自社で用意し、管理していたサーバーやストレージ、データベースといったITインフラを、インターネット経由で利用できる形にしたものである。これにより、初期投資を抑え、必要な時に必要な分だけリソースを利用でき、管理の手間も大幅に削減される。AWSはAmazonが2006年に開始したサービスで、世界で最も多くの企業に利用されている実績を持つ。一方、AzureはMicrosoftが2008年に提供を開始し、AWSに次ぐシェアを誇り、特にMicrosoft製品との連携に強みがある。
これら二つのサービスは、名前は異なるものの、似たような機能を提供するサービスを豊富に備えていることが特徴である。それぞれの主要なサービスを具体的に見ていこう。
仮想サーバーは、クラウド上にもう一つのコンピューターを作り出すサービスである。物理的なコンピューターを一台用意する代わりに、インターネット上で動作する仮想的なコンピューターを構築し、OSのインストールからアプリケーションの実行まで、物理サーバーとほぼ同様に利用できる。AWSでは「EC2(Elastic Compute Cloud)」、Azureでは「VM(Virtual Machines)」と呼ばれる。利用者は、CPUの性能やメモリ容量、インストールするOSの種類などを自由に選択し、必要な時に必要なだけサーバーを起動したり停止したりできるため、柔軟なシステム運用が可能になる。
次に、データを保存するためのストレージサービスがある。データには様々な種類があり、それぞれの用途に応じたストレージサービスが提供されている。 一つ目は、オブジェクトストレージと呼ばれるもので、大量の非構造化データ、例えば画像ファイルや動画ファイル、ドキュメント、バックアップデータなどを保存するのに適している。ファイル一つ一つを「オブジェクト」として扱い、容量を気にすることなく保存できる特徴がある。AWSでは「S3(Simple Storage Service)」、Azureでは「Blob Storage」がこれに該当する。ウェブサイトの画像や動画の配信、データ分析のための生データの保存など、幅広い用途で活用される。 二つ目は、ファイルストレージである。これは、複数のサーバーからネットワーク経由で同時にアクセスし、ファイルを共有できるタイプのストレージだ。一般的なファイルサーバーのような使い勝手で、複数のユーザーやアプリケーションが同じファイルにアクセスする必要がある場合に利用される。AWSでは「EFS(Elastic File System)」や「FSx」、Azureでは「Azure Files」がこの役割を担う。 三つ目は、ブロックストレージだ。これは仮想サーバーに直接接続され、OSやアプリケーションが動作するディスクとして利用される。非常に高速な読み書きが可能で、データベースや基幹業務システムなど、高いI/O性能が求められるアプリケーションに適している。AWSでは「EBS(Elastic Block Store)」、Azureでは「Azure Disk Storage」として提供されている。
データベースサービスもクラウドの重要な機能である。 リレーショナルデータベースは、行と列を持つ「表」形式でデータを管理する、最も一般的なデータベースの種類だ。顧客情報や製品情報など、構造化されたデータを厳密に管理するのに適している。MySQL、PostgreSQL、Oracle Database、SQL Serverといった、おなじみのデータベースソフトウェアをクラウド上で簡単に利用できるサービスが提供されている。AWSでは「RDS(Relational Database Service)」、Azureでは「Azure Database for MySQL/PostgreSQL/SQL Server」などがこれにあたる。 一方、NoSQLデータベースは、リレーショナルデータベースとは異なり、データが柔軟な形式で保存される。大量のデータや、頻繁にデータ構造が変わるようなシステム、高速なデータアクセスが求められる用途に適している。例えば、ゲームのユーザーデータやIoTデバイスからのデータ収集などで利用される。AWSでは「DynamoDB」、Azureでは「Cosmos DB」が代表的なNoSQLデータベースサービスである。
システム間の通信を担うネットワークもクラウド上で構築できる。 仮想ネットワークサービスは、クラウド上に自分たち専用のプライベートなネットワーク空間を構築する機能だ。これにより、外部インターネットからのアクセスを制限したり、複数の仮想サーバー間での安全な通信経路を確保したりと、ネットワーク構成を自由に制御できる。企業がオンプレミス環境からクラウドへシステムを移行する際や、複数のクラウドサービスを連携させる際にも重要な役割を果たす。AWSでは「VPC(Virtual Private Cloud)」、Azureでは「VNet(Virtual Network)」がこれに該当する。
アプリケーションの実行環境を効率的に管理するコンテナサービスも近年注目されている。コンテナは、アプリケーションとその実行に必要なすべての要素(ライブラリ、設定ファイルなど)を一つにまとめた軽量なパッケージである。これにより、どの環境でも同じようにアプリケーションが動作するようになり、開発と運用の効率が向上する。特に「Kubernetes(クーバネティス)」という技術がコンテナ管理のデファクトスタンダードとなっており、クラウドサービスもこれをサポートする。AWSでは「ECS(Elastic Container Service)」や「EKS(Elastic Kubernetes Service)」、Azureでは「AKS(Azure Kubernetes Service)」や「ACI(Azure Container Instances)」が提供されている。
さらに、ソフトウェア開発のプロセスを自動化するためのCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)サービスも重要である。CI/CDは、開発者がコードを更新するたびに自動でテストを行い(継続的インテグレーション)、問題がなければ自動でデプロイ(継続的デリバリー)まで行う仕組みである。これにより、開発のスピードと品質を向上させ、手作業によるミスを減らすことができる。AWSでは「CodePipeline」「CodeBuild」「CodeDeploy」といったサービス群が、Azureでは「Azure DevOps」がこの機能を提供する。
このように、AWSとAzureはそれぞれ異なるサービス名を持つものの、提供している機能の多くが類似していることがわかる。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、どちらか一方のクラウドサービスについて深く理解することで、もう一方のサービスも同様の機能を持つと理解しやすくなるだろう。現代のITシステム開発においてクラウドサービスは不可欠な存在であり、これらの基礎知識を身につけることは、これからのキャリアを築く上で非常に役立つはずだ。