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【ITニュース解説】Kinesis Data Streams, Kinesis Data Firehose & Apache Flink

2025年09月23日に「Dev.to」が公開したITニュース「Kinesis Data Streams, Kinesis Data Firehose & Apache Flink」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Kinesis Data Streams (KDS)はリアルタイムデータの高度な分析・処理に柔軟だが管理が必要。Kinesis Data Firehose (KDF)はデータ投入を自動化し、特定のAWSサービスへ簡単に転送する。Apache FlinkはKDSと連携し、リアルタイムで複雑なデータ処理を可能にするフレームワークだ。用途に応じ選択する。

ITニュース解説

現代のITシステムでは、データは常に生成され、流れ続けている。この流れるデータをリアルタイムで処理し、瞬時に価値ある情報に変える能力は、ビジネスにおいて非常に重要だ。Amazon Web Services (AWS) が提供するKinesisサービスと、強力なストリーム処理フレームワークであるApache Flinkは、このリアルタイムデータ処理を実現するための主要な技術である。これらの技術がどのような役割を果たし、どのように組み合わせて使われるのかを詳しく見ていこう。

まず、AWS Kinesisサービスの一つであるKinesis Data Streams (KDS) について説明する。これは、大量のストリーミングデータをリアルタイムで取り込むための低レベルな基盤サービスだ。データが継続的に発生し、それを瞬時に処理する必要がある場合に非常に役立つ。例えば、株取引のようなミリ秒単位の動きを分析したり、オンラインゲームのリーダーボードをリアルタイムで更新したり、顧客の行動に基づいて瞬時に商品を推奨したりするような、カスタムのリアルタイムアプリケーションの構築基盤となる。KDSを使う際、利用者は「シャード」と呼ばれる処理単位の数や、ストリームに流れてくるデータを処理する「コンシューマ」と呼ばれるアプリケーション(例えば、自作のプログラム、AWS Lambda関数、またはApache Flinkアプリケーションなど)を自分で管理する必要がある。また、データが最終的にどこに送られるかという配信の部分も、コンシューマを介して自分で設定する。高い柔軟性を持つ反面、運用管理の手間もかかるのが特徴だ。

次に、Kinesis Data Firehose (KDF) だ。これは、ストリーミングデータをS3、Redshift、OpenSearch、Splunkといった特定のストレージや分析システムへ、簡単に、かつフルマネージドで配信するためのサービスである。Firehoseの大きな利点は、Kinesis Data Streamsで必要だったシャードやコンシューマの管理が一切不要な点にある。データは自動的にスケーリングされ、指定した配信先に直接送られるため、利用者はデータの取り込みパイプラインをほとんど管理することなく構築できる。Firehoseは、データを配信する前に簡単な変換(AWS Lambdaを使った軽量な処理)やフォーマット変換(例えばJSON形式からParquet形式への変換)を行うことも可能だ。IoTセンサーから送られてくる大量のデータを、すぐにS3に保存したいといったシンプルな用途や、データウェアハウスへのETL(抽出、変換、ロード)パイプラインを構築するのに適している。

Kinesis Data StreamsとFirehoseはどちらもストリーミングデータを扱うが、その特性は大きく異なるため、適切な選択が重要となる。KDSはミリ秒単位の超低レイテンシを実現できる一方、Firehoseは約60秒程度のバッファリング時間を経てデータを配信するため、即時性はKDSに劣る。管理面では、KDSはシャードやコンシューマといったインフラ部分の管理が利用者に委ねられるが、Firehoseはこれら全てがAWSによって自動的に管理されるフルマネージドサービスである。処理の柔軟性も異なり、KDSはApache Flinkなどの強力なストリーム処理エンジンやカスタムアプリケーションを組み合わせて、非常に複雑なリアルタイム処理を実現できる。対してFirehoseは、フォーマット変換やLambdaによる軽量な変換に限定される。配信先も、KDSはコンシューマを記述すれば事実上どこへでもデータを送れるが、FirehoseはS3、Redshift、OpenSearch、Splunkといった組み込みの連携先に限定される。これらの違いから、KDSはサブ秒単位の超低レイテンシでのリアルタイム分析やカスタムアプリケーションの実行、きめ細かい処理と配信の制御が必要な場合に選択される。一方、Firehoseは、数秒程度のレイテンシで十分であり、S3などの特定のAWSサービスにデータをシンプルかつ確実に送りたい場合、そしてスケーリングやコンシューマの管理をしたくない場合に、シンプルさとコスト効率の観点から非常に魅力的な選択肢となる。

Kinesis Data Streamsのようなサービスで取り込まれた生のストリーミングデータを、実際に価値ある情報に変換するのがApache Flinkのようなストリーム処理フレームワークの役割だ。Apache Flinkは、オープンソースのリアルタイムストリーム処理エンジンであり、大量のデータを到着と同時に、低レイテンシ、高スループットで、かつ「ステートフル」に処理することに特化している。Flinkの大きな特徴は、「ストリームファースト」という考え方だ。データは常に流れるものとして扱われ、たとえ一度にまとまったデータを処理する「バッチ処理」であっても、Flinkの内部では「境界のあるストリーム」として扱われる。これにより、バッチ処理とストリーム処理を統一的なモデルで扱うことが可能だ。また、「イベント時間処理」に対応しているため、データが生成された実際の時間に基づいて処理を行える。これは、ネットワーク遅延などでイベントが到着する順序が前後したり、遅れて届いたりする場合でも、正確な処理を保証するために重要である。さらに、Flinkは「ステートフル」な処理が可能だ。これは、以前に処理したデータの「状態」(例えば、過去1分間の合計値や、あるユーザーの最後の行動履歴など)を保持しながら新しいデータを処理できることを意味する。この状態は、障害が発生した場合でも失われないように、チェックポイントとしてS3などの永続ストレージに定期的に保存されるため、高いフォールトトレランス(耐障害性)も備えている。Flinkは、複数のサーバーにまたがるクラスタ上で動作するため、高いスケーラビリティも持つ。金融取引の不正検知、ユーザーの行動に基づいたリアルタイムのレコメンデーション、IoTデバイスからのセンサーデータの継続的な分析、あるいはリアルタイムでのETLパイプラインの構築など、多岐にわたるユースケースでその能力を発揮する。AWSでは、Amazon Kinesis Data Analytics for Apache Flinkというマネージドサービスが提供されており、利用者はサーバーの管理なしにKinesis Data StreamsやApache Kafkaから送られてくるストリーミングデータに対してFlinkアプリケーションを実行できる。これにより、Flinkの強力な機能を、より手軽にAWS環境で活用できる。

Kinesis Data Streams、Kinesis Data Firehose、そしてApache Flinkは、それぞれ異なる特性と役割を持つが、いずれも現代のデータ駆動型アプリケーションにおいて、リアルタイムなデータの価値を最大限に引き出すための重要な技術である。これらの技術を適切に選択し、組み合わせることで、多様なビジネスニーズに対応する柔軟で高性能なシステムを構築できる。

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