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Cassandra(カサンドラ)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

Cassandra(カサンドラ)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

カサンドラ (カサンドラ)

英語表記

Cassandra (カサンドラ)

用語解説

Apache Cassandraは、大量のデータを分散環境で扱うために設計されたオープンソースのNoSQLデータベースである。特に、高いスケーラビリティ、高可用性、耐障害性、そして高速な書き込み性能を特徴としている。リレーショナルデータベース(RDB)が苦手とするペタバイト級のデータや、秒間数百万回の書き込みといった大規模なワークロードに対応できるよう構築されており、常に利用可能な状態を維持することを重視するシステムで広く採用されている。単一障害点を持たない設計思想に基づき、複数のサーバーにデータを分散して保存し、どのサーバーが故障してもサービスが停止しない仕組みを提供している。これにより、オンラインサービス、IoTデータ収集、リアルタイム分析など、ミッションクリティカルなシステムにおいて、常にデータにアクセスできる信頼性の高い基盤として機能する。

Cassandraは「NoSQL」(Not only SQL)に分類されるデータベースであり、従来のRDBとは異なるアプローチでデータ管理を行う。RDBが厳格なスキーマ(データの構造定義)を持ち、複雑なデータ結合(JOIN)を得意とするのに対し、Cassandraはスキーマが柔軟で、データ結合を基本的には行わない。これは、JOINのような操作が分散環境では性能を低下させやすいため、あらかじめデータを参照しやすい形に設計して保存する「非正規化」という考え方を前提としている。

Cassandraの核となるのはその分散アーキテクチャにある。データは「クラスター」と呼ばれる複数の「ノード」(サーバー)に分散されて保存される。データは一意の「パーティションキー」に基づいてハッシュ計算され、クラスター内の特定のノードに配置される。また、データは複数のノードに複製される「レプリケーション」によって冗長性を確保する。レプリケーションの数は「レプリケーションファクター」で指定でき、例えばレプリケーションファクターが3であれば、同じデータが3つの異なるノードに保存される。これにより、あるノードが故障しても、他のノードからデータが提供され続けるため、サービスが中断することはない。

データの読み書きの際には、「整合性レベル」を指定できる。これは、読み書き操作が成功したと見なすために、クラスター内でいくつのレプリカ(複製データ)が応答する必要があるかを定義するものである。例えば、「ONE」レベルでは一つのレプリカが応答すれば成功と見なされ、高速だが最新のデータでない可能性がある。「QUORUM」レベルでは過半数のレプリカが応答する必要があり、ONEよりも遅くなるが、より高いデータ整合性が保証される。この選択により、アプリケーションの要件に応じて、可用性と整合性のバランスを柔軟に調整できる点がCassandraの大きな特徴である。

高可用性と耐障害性は、Cassandraの設計思想の中心にある。クラスター内のノードはすべてが同等である「マスターレス」アーキテクチャのため、単一障害点が存在しない。特定のノードがダウンしても、残りのノードがサービスを継続する。ダウンしたノードが復旧した際には、「ヒント付きハンドオフ(Hinted Handoff)」という機能により、ダウン中に他のノードに書き込まれたデータが自動的に同期される。また、読み取り時に不整合が検出された場合も、「リードリペア(Read Repair)」という機能が自動的にデータを修復し、整合性を保とうとする。

スケーラビリティもCassandraの重要な利点である。データ量や処理能力が増加した場合、既存のクラスターに新しいノードを追加するだけで、ほぼリニアに性能を向上させることができる「水平スケーリング」が可能だ。ノードを追加すると、データが自動的に再分散され、クラスター全体の処理能力とストレージ容量が増大する。これにより、将来的なデータ増加にも柔軟に対応できる。

CassandraはCQL(Cassandra Query Language)という独自のクエリ言語を使用する。これはSQLに似た構文を持つが、データの取得方法には制約がある。例えば、WHERE句で指定できるのはパーティションキーか、パーティションキーとクラスタリングキーの組み合わせに限られる。これは、RDBのように任意の列で複雑なフィルタリングを行うのではなく、効率的な分散データアクセスを目的としているためである。データモデルとしては、キー・バリュー形式を拡張した「カラムファミリー」モデルを採用しており、行(パーティションキー)の中に複数の列(カラム)を持つ構造を取る。この構造は、時系列データやログデータのように、追加されるデータ項目が変動しやすいケースに適している。

これらの特性から、CassandraはWebアプリケーションのセッションデータ、リアルタイム分析の基盤、IoTデバイスからのセンサーデータ収集、ソーシャルネットワークの投稿やメッセージ、オンラインゲームのユーザーデータなど、膨大なデータを高速で書き込み、常に利用可能である必要があるシステムで強みを発揮する。開発者は、Cassandraの分散特性とデータモデルを理解し、クエリパターンを考慮した最適なテーブル設計を行うことで、その性能を最大限に引き出すことができる。

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