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【ITニュース解説】Solana in Your Pocket: Create a Mobile dApp with Wallet Login & Token Transfers using React Native Expo

2025年09月16日に「Dev.to」が公開したITニュース「Solana in Your Pocket: Create a Mobile dApp with Wallet Login & Token Transfers using React Native Expo」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

初心者向けに、SolanaモバイルdAppをReact NativeとExpoで開発するチュートリアル。ウォレットログイン、SOL送受信、残高表示、メッセージ署名など主要機能を実装し、実機で動くWeb3アプリ開発を学べる。

ITニュース解説

今回のニュース記事は、Solanaというブロックチェーン上で動作するモバイル分散型アプリケーション(dApp)を、React NativeとExpoという技術を用いて開発する方法を、システムエンジニアを目指す初心者にも分かりやすく解説している。スマートフォンでSolanaブロックチェーンの機能を利用するアプリを自分の手で作れるようになるための実践的なガイドだ。

まず、分散型アプリケーション、通称dAppとは何かを理解しよう。通常のスマートフォンアプリは、そのデータや処理を管理するサーバーが特定の企業や組織によって中央集権的に管理されている。しかしdAppは、ブロックチェーンという分散型の台帳技術を利用し、データの管理や処理を参加者全員で共有する。これにより、特定の管理者が存在しない透明性の高いシステムが実現される。今回のチュートリアルでは、高速処理が特徴のSolanaブロックチェーン上で動くdAppの開発を目指す。

このチュートリアルで作成するモバイルdAppでは、ユーザーはいくつかの重要な機能を体験できる。具体的には、自身のSolanaウォレットを使ってアプリにログインする。これは、従来のIDとパスワードではなく、ブロックチェーンの技術を使って身元を証明する新しい認証方法だ。ログイン後には、Solanaの基軸通貨であるSOLを他のユーザーに送ったり、受け取ったりすることが可能となる。また、ブロックチェーン上での取引承認や契約締結などで利用される、特定のメッセージに電子署名を行う機能も含まれる。そして、リアルタイムで自身のウォレット残高を確認できる機能も提供される。これらすべての機能が、ユーザーのスマートフォン上で動作するモバイルアプリとして実現されるのだ。

開発を始める前に、いくつかの準備が必要となる。まず、Node.jsというJavaScriptの実行環境を用意する。これは、React NativeやExpoといった開発ツールが動作するために必須のソフトウェアだ。次に、Androidアプリを開発するための統合開発環境であるAndroid Studioをインストールする。これは、今回の開発ビルドを実機や仮想デバイスで実行するために利用する。コードエディターとしては、Visual Studio Code(VS Code)が推奨されている。これは多くの開発者に利用されている高機能なエディターで、開発効率を大いに高めてくれるだろう。また、Expoに関する基本的な知識も前提とされているが、このチュートリアルは初心者向けに設計されているため、少しずつ学びながら進めることができる。

プロジェクトのセットアップは非常にシンプルだ。まず、コマンドラインから「npm create solana-dapp@latest」というコマンドを実行する。これにより、Solana dAppのひな形となるプロジェクトが自動的に生成される。その際、いくつかのテンプレートの中から「solana mobile template」を選択し、さらに「web3js-expo」という具体的なフレームワークを選択する。テンプレートのクローンが完了したら、作成されたプロジェクトのディレクトリに移動し、「yarn install」コマンドを実行して、必要なすべてのパッケージ(ライブラリやツール)をインストールする。これで、開発の土台が整う。

次に、実際にアプリをスマートフォン上で動かすための「開発ビルド」を生成する作業に移る。開発ビルドとは、開発中のアプリをテストするために、スマートフォンにインストールできる形式に変換したものだ。開発ビルドの生成方法には、主に二つの選択肢がある。一つは「EAS」というクラウドサービスを利用する方法で、これは比較的簡単にビルドを作成できる。しかし、無料プランには月に生成できるビルド数に制限があり、またビルドが始まるまでに数時間待たされることもあるという欠点がある。

そのため、記事では「ローカルビルド」という、自分の開発用マシン上でビルドを生成する方法が推奨されている。この方法はEASに比べて手順は多いが、待ち時間が短く、回数制限もないため、開発効率が高い。ローカルビルドは、Android Studioで作成した仮想デバイス(エミュレータ)を使うことも、実際にスマートフォン(物理デバイス)を使うことも可能だ。

ローカルビルドの手順は以下の通りだ。まず、プロジェクトのターミナルで「npx expo install expo-dev-client」というコマンドを実行し、Expoの開発クライアントに必要なパッケージをインストールする。次に、アプリの設定ファイルであるapp.jsonで必要な変更を行った後、「npx expo prebuild」コマンドを実行する。このコマンドにより、React NativeプロジェクトからAndroidアプリのネイティブなフォルダ構造が自動生成される。

次に、Android Studioを開き、SDKマネージャーから必要なSDKツール(最新バージョン)がインストールされていることを確認する。仮想デバイスを使いたい場合は、Android Studioの仮想デバイスマネージャーで新しい仮想デバイスを作成する。もし実際のスマートフォンを使いたい場合は、USBケーブルでパソコンと接続し、スマートフォンの開発者向けオプションで「USBデバッグ」が有効になっていることを確認する。

デバイスの準備ができたら、VS Codeのターミナルで「adb devices」と入力し、接続されているデバイスの一覧が表示されることを確認する。これにより、パソコンがスマートフォン(または仮想デバイス)を正しく認識しているかを確認できる。最後に、ターミナルで「npx expo run:android」と入力すると、プロジェクトがビルドされ、自動的に接続されているスマートフォンまたは仮想デバイスにアプリがインストールされ、起動する。これで、Solanaウォレットとの連携やSOLの送受信が可能な、本格的なモバイルdAppが完成する。

完成した開発クライアントを利用すると、Solanaウォレットとの接続や認証、リアルタイムでの残高表示、SOLの安全な送受信、メッセージへの署名といった、主要なWeb3機能をすべてスマートフォン上で実行できる。このチュートリアルで得られる知識は、単なる始まりに過ぎない。この基本的なモバイルdAppを基盤として、非代替性トークン(NFT)の表示や取引、トークンスワップ(異なる仮想通貨の交換)、分散型金融(DeFi)サービスとの連携、さらにはWeb3ゲームの開発など、無限の可能性を秘めた拡張を行うことができる。

今回の解説は、システムエンジニアを目指す初心者が、最新のWeb3技術とモバイル開発を組み合わせたSolana dApp開発の基礎を理解するための手助けとなることを目的としている。複雑に思える技術も、一つずつ手順を踏んでいけば、実際に動くアプリケーションを自分の手で作り上げることができるのだ。この経験は、これからのITエンジニアとしてのキャリアにおいて、非常に貴重な一歩となるだろう。

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