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mailto:スキーム(メールトゥスキーム)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

mailto:スキーム(メールトゥスキーム)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

mailtoスキーム (メイルトゥスキーム)

英語表記

mailto: scheme (メイルトゥー スキーム)

用語解説

「mailto:スキーム」は、Webページやアプリケーション内でメールアドレスをクリックした際に、ユーザーのコンピューターにインストールされているメール作成ソフトウェア(メーラーやメールクライアントと呼ばれる)を自動的に起動し、新規メール作成画面を開くための特殊な記述形式である。これはUniform Resource Locator(URL)の一種であり、特定のプロトコルやアプリケーションに関連付けられた動作を指示するURLスキームという分類に属する。

URLスキームとは、WebブラウザがWebページを表示するために「http:」や「https:」を用いるのと同様に、コンピューターが特定の種類の情報やサービスにアクセスしたり、特定のアプリケーションを起動したりするための統一された識別子と利用方法のルールを指す。例えば「ftp:」スキームはファイル転送プロトコルを用いたファイル転送を、「tel:」スキームは電話番号への発信を指示する。この中で「mailto:」スキームは、電子メールの送信に関する操作をコンピューターに指示する役割を担う。

最も基本的な形式は「mailto:メールアドレス」となる。例えば、Webページ上に「お問い合わせはこちら」のようなリンクがあり、そのリンク先(<a>タグのhref属性)に「mailto:info@example.com」と設定されている場合、ユーザーがそのリンクをクリックすると、info@example.comを宛先とした新規メール作成画面が起動する。これにより、ユーザーはメールアドレスを手動でコピー&ペーストする手間なく、簡単にメールを作成し始めることができる。

「mailto:スキーム」の利便性は、単に宛先を指定するだけにとどまらない。メールの件名や本文、さらにはCC(カーボンコピー)、BCC(ブラインドカーボンコピー)の宛先も事前に設定してメーラーを起動させることが可能である。これらの追加情報は、URLのクエリパラメータという形式で付与する。クエリパラメータは、URLの末尾に疑問符(?)を付け、その後に「キー=値」の形式で記述する。複数のパラメータを指定する場合は、アンパサンド(&)で区切る。

具体的な指定方法は以下のようになる。 複数の宛先を指定する場合、メールアドレス間をカンマ(,)で区切る。 例: mailto:recipient1@example.com,recipient2@example.com

件名を指定するにはsubjectパラメータを使用する。 例: mailto:info@example.com?subject=お問い合わせ

本文を指定するにはbodyパラメータを使用する。 例: mailto:info@example.com?body=ご担当者様、

CCやBCCの宛先を指定するには、それぞれccパラメータとbccパラメータを使用する。 例: mailto:info@example.com?cc=cc_address@example.com&bcc=bcc_address@example.com

これらのパラメータは組み合わせて使用できる。 例: mailto:info@example.com?subject=Webサイトからのお問い合わせ&body=いつもお世話になっております。

ここで特に重要な注意点として、URLエンコードの必要性がある。URLは特定の文字(半角英数字、一部の記号)のみで構成されることが前提となっている。半角スペース、日本語のようなマルチバイト文字、あるいは「?」「&」「=」などのURLの構文を構成する特殊文字を件名や本文に直接記述すると、URLの構造が壊れたり、意図しない解釈をされたりする可能性がある。これを避けるため、これらの文字はパーセントエンコーディング(URLエンコードとも呼ばれる)と呼ばれる形式で変換する必要がある。

パーセントエンコーディングでは、該当する文字を16進数コードに変換し、その前にパーセント記号(%)を付ける。例えば、半角スペースは%20に、日本語の「テスト」という文字列は%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88のような形式に変換される。システムエンジニアを目指す上では、Webアプリケーションを開発する際に、ユーザーが入力した情報をmailto:スキームに組み込む場合など、プログラムで自動的にこのエンコード処理を行うことを常に意識する必要がある。多くのプログラミング言語やライブラリには、URLエンコードを行うための関数が用意されている。

「mailto:スキーム」の利用にはいくつかの制約や考慮事項がある。第一に、ユーザーのコンピューターにメールクライアントがインストールされており、適切に設定されている必要がある。メーラーがインストールされていない場合や、デフォルトのメーラーが設定されていない場合は、期待通りの動作をしないことがある。OSによっては「アプリケーションが見つかりません」といったエラーが表示されたり、何も反応がなかったりする。

第二に、設定できる件名や本文の長さには、メーラーやOS、Webブラウザの種類によって事実上の制限が存在する可能性がある。特に本文が非常に長い場合、メーラーが起動しなかったり、本文の一部しか表示されなかったりすることがあるため、詳細な問い合わせフォームの代替として用いるのは推奨されない場合が多い。

第三に、Webページに直接「mailto:info@example.com」と記述すると、そのメールアドレスがWebクローラー(ボット)によって容易に収集され、スパムメールの標的となるリスクが高まる。このため、セキュリティ上の理由から、JavaScriptで動的にメールアドレスを生成して表示したり、画像としてメールアドレスを埋め込んだりするなど、スパム対策のための工夫が求められることがある。

これらの点を踏まえると、「mailto:スキーム」は、ユーザーに手軽にメールを送信してもらうためのシンプルかつ効果的な手段であるが、利用にはURLエンコードの知識と、ユーザー環境への依存性、セキュリティ上の考慮が必要となる。システムエンジニアとしてWeb開発に携わる際には、その便利さと同時にこれらの制約を理解し、適切に利用することが重要である。

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