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QXGA(キューエックスジーエー)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

QXGA(キューエックスジーエー)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

キューエックスジーエー (キューエックスジーエー)

英語表記

QXGA (キューエックスジーエー)

用語解説

QXGAは、コンピュータディスプレイなどの画面解像度を示す規格の一つである。正式名称はQuad-XGAといい、その名の通り、XGAという別の解像度規格を基準にしている。具体的には、2048×1536ピクセルの解像度を持つ。これは、画面が水平方向に2048個、垂直方向に1536個の点で構成されていることを意味する。これらの点の総数は、2048と1536を掛け合わせた3,145,728ピクセルとなり、一般的に約315万画素と表現される。この画素数は、情報を表示する際の精細さ、つまりきめ細かさの指標となる。QXGAの大きな特徴は、その名称の由来となったXGA(1024×768ピクセル)との関係にある。QXGAの水平ピクセル数2048はXGAの1024のちょうど2倍、垂直ピクセル数1536はXGAの768のちょうど2倍である。これにより、画面全体の面積、すなわち総ピクセル数はXGAの4倍となる。この「4倍」を意味する接頭辞「Quad」が付けられ、Quad-XGA、略してQXGAと呼ばれるようになった。また、QXGAのアスペクト比、すなわち画面の横と縦の長さの比率は4:3である。これは、2000年代初頭までコンピュータ用のCRTディスプレイや液晶ディスプレイで標準的に採用されていた画面比率であり、QXGAもこの伝統的な比率を踏襲した規格であった。

QXGAが主に利用されていたのは、2000年代初頭から中盤にかけてであり、当時としては極めて高い解像度を誇るハイエンドな規格として位置づけられていた。そのため、一般消費者向けのパソコン用ディスプレイとして広く普及することはなかった。その主な理由は、QXGAの高精細な表示を実現するために、ディスプレイ自体が高価であったことに加え、パソコン側にも高い性能が求められたからである。具体的には、約315万ものピクセルを遅延なく描画するための高性能なグラフィックボードや、大量の映像データをディスプレイに伝送するための広い帯域幅を持つ接続インターフェースが必要であった。当時、この条件を満たすためにはDVIという接続規格の中でも、より多くのデータを送れるデュアルリンク接続が必須となることが多かった。このような技術的・コスト的な制約から、QXGAは特定の専門分野でその能力を発揮した。例えば、レントゲン写真やCTスキャンなどの画像を詳細に分析する必要がある医療分野、複雑な図面を扱うCAD(コンピュータ支援設計)やDTP(デスクトップパブリッシング)、あるいは航空管制システムのように、一つの画面に膨大な情報を正確に表示する必要があるプロフェッショナルな現場で採用が進んだ。

他の解像度規格と比較すると、QXGAの位置づけはより明確になる。基準となったXGA(1024×768)や、その上位規格であるSXGA(1280×1024)、UXGA(1600×1200)といった4:3アスペクト比の規格群の中では、最上位クラスの解像度であった。しかし、2000年代後半になると、テレビ放送のデジタル化や映像コンテンツの変化に伴い、ディスプレイの主流はアスペクト比4:3から、より横長の16:9や16:10といったワイドスクリーンへと移行していった。現在、パソコン用ディスプレイやテレビの標準となっているFull HD(1920×1080)と比較すると、QXGAは垂直方向のピクセル数が多く、総ピクセル数でもFull HD(約207万画素)を上回っている。しかし、アスペクト比が異なるため、単純な優劣で比較するものではなく、それぞれの時代や用途に適した規格であったと理解するべきである。QXGAのワイド版としてWQXGA(2560×1600、アスペクト比16:10)という規格も登場し、高解像度の需要はワイドスクリーンへと引き継がれていった。興味深いことに、2012年に登場したアップル社のiPad(第3世代)に搭載されたRetinaディスプレイは、2048×1536ピクセルというQXGAと全く同じ解像度を採用した。これはタブレット端末の用途として、縦向きでのウェブサイト閲覧などの利便性を考慮し、伝統的な4:3のアスペクト比が採用されたため、結果的にQXGAと同じピクセル数になったものである。

現代において、QXGAという名称で新規に開発されるディスプレイはほとんど存在しない。主流はFull HD、WQHD(2560×1440)、さらには4K UHD(3840×2160)といった16:9アスペクト比の解像度に移っている。しかし、システムエンジニアを目指す上で、QXGAのような過去の規格を学ぶことには意義がある。それは、技術の変遷を理解し、現在稼働しているレガシーシステム(古いシステム)の仕様を把握する上で役立つからである。QXGAは、コンピュータディスプレイが高精細化していく過程における重要なマイルストーンの一つであり、4:3アスペクト比時代の高解像度技術の一つの到達点を示した規格として記憶されている。

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