【ITニュース解説】Construindo um SaaS Starter Kit
2025年09月17日に「Dev.to」が公開したITニュース「Construindo um SaaS Starter Kit」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
SaaS開発を加速させるスターターキット「Arki」が登場。アイデアは増えるも、インフラや技術選定に時間がかかり品質も課題。ArkiはモダンなSaaSに必要な言語、DB、認証、決済などを最新技術で事前に準備し、開発者がすぐに製品リリースできるよう支援する。
ITニュース解説
SaaS(サース)とは、インターネットを通じてソフトウェアをサービスとして利用する形態を指す。例えば、Google WorkspaceやMicrosoft 365のように、パソコンにソフトウェアをインストールしなくてもWebブラウザ経由で使えるサービスがこれに該当する。利用者は月額料金などを支払うことで、ソフトウェアの機能を利用できる。
このニュース記事は、SaaS開発を効率的に始めるための「SaaS Starter Kit」である「Arki」というプロジェクトについて解説している。Arkiは、システムエンジニアを目指す開発者が新しいSaaSのアイデアを形にする際に直面する様々な課題を解決し、開発を加速させることを目的としている。
近年、ChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)の進化により、AIがコードを生成する能力が高まっている。これにより、多くの開発者がこれまで以上に手軽にアイデアをプログラムとして具現化できるようになり、新たなサービスの誕生が期待されている。しかし、AIが生成したコードを使ってサービスを構築する際には、単にコードが動くだけでなく、いくつかの重要な課題に直面することが少なくない。
具体的には、「品質のギャップ」が挙げられる。これは、単にプログラムが動けば良いというわけではなく、システム全体の「インフラ」「アーキテクチャ」「持続可能性」といった要素が不足している状態を指す。 インフラとは、アプリケーションを動かすための土台となるサーバー、ネットワーク、ストレージなどの設備のことだ。しっかりしたインフラがなければ、ユーザーが増えた際にシステムが不安定になったり、応答速度が遅くなったりする可能性がある。 アーキテクチャとは、システムの設計図そのものだ。どの部品をどこに配置し、どのように連携させるかという全体像がないと、システムが複雑になるにつれて管理が困難になり、機能を追加したり変更したりする際に大きな手間がかかる。 持続可能性とは、開発したシステムが将来にわたって安定して稼働し続け、新しい技術や要件の変化にも対応できる柔軟性を持っているかどうかを意味する。これらが欠けていると、一時的に動いても、長期的な運用や改善が難しくなる。
また、開発者が新しいプロジェクトを始める際に、どの技術を選べば良いか迷うことも大きな時間のロスになる。「スタック」とは、プログラミング言語、データベース、フレームワークなど、開発に必要な技術要素の組み合わせのことだ。世の中には無数の技術が存在するため、それぞれの特徴を理解し、プロジェクトに最適なものを選び出す作業は、初心者にとっては特に難しい。 さらに、アプリケーションを構成する上で必要となる外部サービス(例えば、認証サービスや決済サービスなど)の選定や、それらをシステムに「統合」する作業も複雑で時間がかかる。どのクラウド「プロバイダー」を利用するか、どの「サービス」が提供する機能が要件に合致するか、といった検討も必要だ。
Arkiは、このような開発者が直面する課題を解決するために作られた。開発者が直面するこれらの選定や設計の悩みを最初から解決し、市場で「検証済み」で「一貫性のある」ソリューションを「すぐに使える状態」で提供することで、アイデアを素早く形にできる環境を目指している。
Arkiには、SaaSを構築するために必要な基本的な機能や要素があらかじめ組み込まれている。例えば、ユーザーがサービスを利用するためにアカウントを作成し、ログインする機能である「認証」。オンラインサービスで商品やサービスの料金を支払うための仕組みである「決済ゲートウェイ」。ユーザーに重要な情報や通知を送信するための「メール」配信機能。サービスの運用状況や利用状況を管理者が確認するための「ダッシュボード」。そして、ユーザーインターフェースの見た目を整えるための「デザイン」要素。さらに、サービスを宣伝し、ユーザーを獲得するための「マーケティング」に関する考慮事項や、サブスクリプションなどの会員の情報を管理する「会員コントロール」の機能まで、これら全てが最初から用意されている。開発者は、これらの基本的な部分に時間と労力を費やすことなく、サービスの「コアとなる機能」の開発に集中できるわけだ。
Arkiの技術スタックは、現代のウェブアプリケーション開発で広く利用され、高い評価を得ている強力なツール群で構成されている。 「フルスタックアーキテクチャ」とは、ユーザーが直接触れる画面側(フロントエンド)と、サーバー側でデータ処理やロジックを担当する部分(バックエンド)の両方をまとめて開発できる構造を指す。これにより、フロントエンドとバックエンドの連携をスムーズに行える。 「モノレポ」という開発手法を採用しており、これは複数の関連するプロジェクトのコードを、一つのコードリポジトリ(Gitのようなバージョン管理システムでコードを管理する場所)で一元的に管理する方法だ。これにより、プロジェクト間のコード共有や依存関係の管理が容易になり、開発の一貫性を保ちやすくなる。
使用されている具体的な技術としては、まず「TypeScript」が挙げられる。これはJavaScriptに「型」という概念を追加したプログラミング言語で、開発の段階でプログラムの誤り(バグ)を早期に発見しやすくなるため、大規模なプロジェクトでも品質を保ちやすい。 サーバーサイドの処理には「Node.js」が使われている。これはJavaScriptでサーバーサイドのプログラムを書くことを可能にする実行環境であり、効率的なデータ処理やリアルタイム通信に適している。 データベースには「PostgreSQL」が選ばれている。これは、信頼性と拡張性の高いオープンソースのリレーショナルデータベースで、大量のデータを安全に管理できる。 データベースとの連携には「Drizzle ORM」が利用されている。「ORM(Object-Relational Mapping)」とは、プログラムのオブジェクト(データ構造)とデータベースのテーブルを対応させる技術で、SQL文を直接書かなくても、プログラミング言語のコードを使ってデータベースの操作を行えるようにする。これにより、データベース操作のコードが簡潔になり、開発効率が向上する。 データの検証(バリデーション)には「Zod」というライブラリが使われている。ユーザーからの入力データが正しい形式であるか、必要な情報が揃っているかなどをチェックすることで、不正なデータがシステムに保存されるのを防ぎ、アプリケーションの安定性を高める。 フロントエンドでは、データの取得やキャッシュ管理を効率的に行うために「TanStack Query(旧React Query)」が採用されている。これにより、ユーザーインターフェースに表示するデータを非同期に取得したり、一度取得したデータを適切に管理したりすることが容易になり、ユーザー体験の向上に貢献する。 そして、ウェブアプリケーションの基盤となるフレームワークとして「Next.js」が使われている。これはReactという人気のJavaScriptライブラリをベースにしており、サーバーサイドレンダリング(Webページをサーバー側で生成してユーザーに提供する技術)や静的サイト生成など、高性能なウェブアプリケーションを効率的に構築するための強力な機能を提供している。
このように、Arkiは現代のSaaS開発に必要なツールと技術を厳選し、それらを統合することで、開発者がアイデアから製品リリースまでの道のりを大幅に短縮できるように設計されている。システムエンジニアを目指す人にとって、このようなスターターキットは、開発のベストプラクティス(最良の慣行)を学びながら、実際のプロダクト開発を経験するための貴重な足がかりとなる。複雑なインフラやアーキテクチャの設計に最初から頭を悩ませることなく、いきなり主要な機能開発に集中できるため、学習効率も高まる。
プロジェクトの作者は、コミュニティからのフィードバックや新しいツールの提案も歓迎しており、Arkiは常に進化し続けるプロジェクトであることも示唆されている。これは、現代のIT開発が常に変化し、新しい技術が生まれていることの証拠であり、オープンな姿勢で開発を進めることの重要性も伝えている。Arkiは、新しいSaaSを構築しようとする開発者にとって、信頼できる出発点となることを目指している。