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MFP(エムエフピー)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

MFP(エムエフピー)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

複合機 (フクゴウキ)

英語表記

MFP (エムエフピー)

用語解説

MFPは「Multi-Function Peripheral」または「Multi-Function Printer」の略で、日本語では「複合機」と呼ばれることが多い。これは、複数の異なるオフィス機器の機能を単一の筐体に統合したデバイスを指す。具体的には、主にプリンター、スキャナー、コピー機、そして多くの場合ファクス機の機能を一つにまとめたものである。システムエンジニアを目指す初心者にとって、MFPは単なる印刷機ではなく、企業ネットワークの一部として機能する重要なIT機器であるという認識が不可欠となる。MFPは、文書のデジタル化と紙媒体での出力という、情報管理における基本的な入出力業務を一手に担い、ビジネスプロセスにおいて中心的な役割を果たす。その機能の多様性とネットワークへの接続性から、ITインフラストラクチャにおける重要なコンポーネントの一つとして、その原理と運用方法を理解することはシステム管理やネットワーク設計を行う上で基礎的な知識となる。

MFPの主要な機能について詳細に見ていく。まず、最も基本的な機能であるプリンターは、PCやサーバーから送信されたデジタルデータを紙に印刷する役割を持つ。印刷技術としては、高速かつ大量印刷に適したレーザー方式と、写真などの高画質印刷に適したインクジェット方式が主流だが、オフィス用MFPでは通常、トナーを使用するレーザー方式が採用される。ネットワーク経由での印刷が一般的で、TCP/IPプロトコルを利用してIPアドレスが付与されたMFPへ印刷データが送信される。両面印刷や複数ページを1枚にまとめるNアップ印刷、印刷順を自動で整えるソート機能など、多様な印刷オプションを提供する。次に、スキャナーは、紙媒体の文書や写真をデジタルデータに変換する機能である。変換されたデータはPDFやJPEG、TIFFといった形式で保存され、ネットワーク上の共有フォルダ、電子メールの添付ファイル、あるいはクラウドストレージサービスへ直接送信できる。多くのMFPにはADF(自動原稿送り装置)が搭載されており、複数枚の原稿を自動で連続してスキャンできるため、大量の文書を効率的にデジタル化することが可能である。また、OCR(光学文字認識)機能を内蔵または連携させることで、スキャンした画像データから文字情報を抽出し、編集可能なテキストデータに変換することもできる。コピー機能は、スキャナーで原稿を読み込み、その内容をプリンターで印刷するという、スキャン機能とプリンター機能を組み合わせたものである。拡大・縮小コピー、両面コピー、複数部数のソートといった機能も提供し、紙媒体の複製を容易にする。最後に、ファクス機能は、電話回線を通じて文書を送受信する伝統的な機能であるが、近年ではインターネット回線を利用したIP-FAXや、PCから直接ファクスを送信できるPC-FAX機能が主流となりつつある。これにより、物理的なファクス機器や専用回線が不要になり、コスト削減と効率化が図られている。

システムエンジニアの視点からMFPを捉えると、その重要性はさらに増す。MFPは多くの場合、企業ネットワークに接続されており、IPアドレスを持ち、他のサーバーやクライアントPCと同様にネットワークデバイスとして管理される。EthernetケーブルやWi-Fiを通じてネットワークに接続され、適切なIPアドレス設定、サブネットマスク、ゲートウェイ、DNSサーバーの設定が必要となる。また、MFPの管理インターフェースはWebブラウザを通じてアクセス可能であり、ここからデバイスの設定変更、状態監視、ユーザー管理、ログ確認などが行える。SEはこれらのインターフェースを介して、MFPの導入時の初期設定から運用中のトラブルシューティング、セキュリティ設定まで多岐にわたる管理業務を担う。セキュリティはMFPを運用する上で非常に重要な側面である。MFPのハードディスクには、スキャンデータや印刷ジョブの履歴など、機密情報が一時的または永続的に保存される可能性があるため、情報漏洩対策が求められる。具体的な機能としては、データ暗号化、HDDのデータ上書き消去、アクセス認証(ICカード認証やActive Directory連携によるユーザー認証)、印刷ログや操作ログの取得による監査機能などが挙げられる。これにより、誰が、いつ、何を印刷・スキャン・コピーしたかを追跡し、不正利用を防止できる。また、モバイルデバイスからの印刷ニーズが高まる中で、AirPrintやMopriaなどのモバイル印刷プロトコルへの対応や、クラウドストレージサービス(Google Drive, OneDriveなど)との連携機能も標準的になってきている。これにより、場所やデバイスにとらわれずに文書の入出力が可能となる。MFPは、単体で機能するだけでなく、文書管理システム、ワークフローシステム、人事システムといった基幹システムとの連携も進んでいる。例えば、スキャンした文書を自動的に特定のフォルダに格納したり、特定のワークフローを開始させたりすることで、業務プロセス全体の効率化に貢献する。これはAPI(Application Programming Interface)を通じて実現されることが多く、SEがこれらの連携システムを設計・構築・運用する上での重要な要素となる。

システムエンジニアを目指す初心者は、MFPが単なる「紙を扱う機械」ではなく、複雑な機能を持つネットワーク接続デバイスであり、OSやネットワーク、セキュリティに関する深い知識がその適切な導入、設定、保守、トラブル対応に不可欠であることを理解する必要がある。MFPのトラブルシューティングでは、ネットワーク接続の問題、ドライバーの互換性、認証設定の誤り、セキュリティポリシーの競合など、幅広いIT知識が問われることがある。これらの経験は、ITインフラ全般の管理スキルを向上させる上で非常に役立つだろう。MFPを理解することは、現代のオフィス環境における情報流通の基盤を理解することに他ならない。

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